現在1年目1月。すっかり冬になってしまった。
年末のワクワクイベントと戦闘パートのギャップがヤバい。いや、あの危険で物騒な世界の中で、それでも精一杯学校生活を楽しもうとしている彼らの青春に涙するべきなのか。
他クラスからの引き抜きに少しずつ成功するようになって、青組さんは結構な大所帯になってきた。しかしどの子も仲良くなると第一印象とは異なる顔を見せてくれて、さらに好感度が上がる。みんなええ子やな……。
この学校が一年制だとしたらそろそろ卒業を意識する頃だ。いや実際いつ卒業なのか知らないんだけど。それとも二年目がある?(ネタバレ防止で何も知らない)(レア様あたりから最初に説明があったかもしれないけど忘れている)
ともかく卒業まで誰も欠けることなく、たくさん思い出を作って後の悲劇に備えたい。幸せな日常を見ているからこそ後の悲劇が引き立つのだよ(濁った眼差し)。
では以下、ネタバレ感想。
白鷺杯
いやまったくクリスマスではないのだが、まあ12月後半のワクワクイベントってことで、これは実質クリスマスイベントであろうと理解した。
クラス対抗ダンス大会+ダンスパーティ+願いの叶う塔という、三段仕立てのイベント。
まずダンス大会、うちのクラスの代表は当然ながらアッシュくん。ダンスとかやったことある? 大丈夫? と先生は心配したが、当の本人もめちゃくちゃ不安がっていた。ごめんよ、慣れないことさせて……。でも何事も経験だと思うよ!!
アッシュくんに頼まれて、ダンスのレッスンをつけるベレト先生。アッシュくんのことだから、本番まで毎日練習して、前日は緊張で眠れない夜を過ごしたりしたんだろうなあ。
しかしその甲斐あって……
アッシュくん、見事優勝を勝ち取った! おめでとう!! 先生はきみが誇らしいよ!
ていうかこれ、ほかの子の台詞も見たいよね……。フェリクスとかリシテアとかベルちゃんとかどんな反応するんだろ。
ダンスパーティ当日はダンスの申し込みが殺到するモテモテベレト先生。塔にはメーチェが来たぞ。
このときの会話が、ガルグ=マクに通う生徒たちすべてを代弁する感じでいろいろ考えさせられた。
自由な恋愛がままならない貴族の子供たちが、それでもずっと一緒にいたいと願いをこめて塔を訪れるこの日。メーチェ自身は自分の「自由な生き方」をあきらめ、「運命」を受け入れているが、「運命」に抗おうと祈る人たちのことも慈しむことができる。自分と異なる生き方をする人たちを否定したり、嘲笑ったりしない。彼女は本当に聖職者メンタルだ。
メーチェにしてもグリットちゃんにしても、この世界において女性は政略結婚の道具でしかないことが、作中で当然のように語られる。彼女たちには彼女たちなりの夢があり、そのための努力も続けていて、それに見合うだけの実力もあるのに。
しかも彼女たちがそれを「仕方ないこと」と受け入れているのを見るのがまたつらい。自分の夢と同じくらい、家族のこともまた大切なのだろう。だから先生も簡単に「夢を追え」なんて言えないのだ。夢を追った結果、家が存続できなくなり居場所をなくしてしまったら、夢が叶ったとしても幸せを共有できる人がいなくなってしまうのだから。
まあこの先戦争が起こるのなら、なし崩し的に政略結婚どころではなくなり(グリットちゃんのように許嫁が死ぬ可能性もある)、結果的に夢を追及する生き方になるのかもしれない、というかそうなるのだろうと思ってはいるが。
クリスマスに前後して、ディミトリくんの言動も次第に不穏になっていく。彼は四年前のダスカーの悲劇を忘れることができずにいる。目の前で父親の首が斬られ、親しい人たちが虐殺されるのを見てしまったら、そりゃ忘れられないわな……。
この学校に来たのは「復讐を果たすため」だと語るディミトリくん、でもこの学校と四年前の悲劇の間にどんな関係があるのか。先生にはそこがまだ見えないよ~!
ダンスパーティー後、五年後の同窓会を約束するディミトリくん。「殿下」じゃなくて「陛下」になっても、みんなと変わらず接したいと語るディミトリくん。うう……そのときは先生も仲間に入れてください。
涙のわけ
さてクリスマスも終わり、青組さんはそろって塔に出たというモンスター討伐へ。……ん? 塔ってクリスマスのときのあの塔? とは別?
モンスター自体はそんなに数も多くなく、すんなり倒せたのだが、ここでジェラルトさんが涙の離脱。
先月からやたらとフラグを積んでいるから(もし俺が死んだら云々)これはそろそろくるなと12月のタイトルを見て確信していたわけだが、ベレト先生の時間巻き戻しを使っても止められないとは。
ジェラルトさん……最初とても親子には見えなくて、ベレト先生の「親子です」という選択肢を冗談のつもりで選んだら普通にそのまま話が進んだのでビックリさせられたジェラルトさん……。
Gerard なら英語読みだと「ジェラルド」でドイツ語読みだと「ゲラルト」になるはずなので、名前を見るたびに座りの悪い思いをしてきたジェラルトさん……クソッここでもフォルクスワーゲン現象かよ!
ベレト先生の初めての涙を見ながら、大事なことは何も言わずに逝ってしまったジェラルトさん。
ベレト先生のキャラが面白いなって思うのは、無言主人公ゆえの演出かと思っていた表情やリアクションの乏しさが「ベレト先生のキャラ」として周囲に認識されているところ。なぜそんな性格になったのかが出生の謎とともにストーリーに組み込まれていそうなところだ。この重要シーンでもジェラルトさんが「お前のそんな顔を見るのは初めて」と言っていたので、結構大事な設定だと思われる。
彼の死は、先生に何か変化を与えるのだろうか。生徒たちとの交わりで笑顔を見せるようになった先生が、父親の死で今度は……。
年が明けて1月になっても、散策タイムでの曲がお葬式テンション。生徒たちのコメントもお葬式。そりゃそうか、文字通りの喪中だもんな。まあ先生はせっせと魚を釣って、生徒たちに人形やらお花やらを配り歩いてたんですけどね!!!
ジェラルト亡き後、お部屋を捜索してみたのだが、いまいち先生の出生を直接示すようなものはなく。ただどうやらジェラルトさんの妻という人は、レア様と何か関係があるみたい? ひょっとしてレア様の娘=ジェラルトさんの妻=ベレト先生の母親? レア様も年齢不詳だしなあ。
それだとベレト先生はレア様の孫ということになり、それを察したレア様が彼を修道院に留めようとしたのは納得できてしまう。
ただ、これはいったいどういう設定なんだよ!! し……死んでる……?
この後ドロテアとの支援イベントでも「実は心臓も動いてない」とか言い出すベレトさんが見られて、お前持ちネタにしてんじゃねーよとつっこんだが、マジで先生は何者なんだ。
それからジェラルトさんを刺したあの短剣。幼い頃にディミトリくんがエーデルガルトにあげたあの短剣ってことでいいのかな。これは拗れそうな予感。誰かが仕組んだことなのか、それとも本当にエーデルガルトが何かを企んでいるのか。エーデルガルトとあの助けられた赤髪の女の子との関係も気になる。赤組ルートをやったらわかるのかな?
支援イベントとか外伝とか
他クラス生徒のスカウトも徐々に成功するようになり、現在リシテア、ドロテア、ローレンツ、ヒルダを引き抜いたところ。黄組の戦力ダウンがヤバい。あとはリンハルトともいくらか仲良くなったので引き抜けないかと思っているのだが、こんなことを言いだしたのでやめておいた方がいいかもしれない。
外伝で気になったのはやはりアッシュくんとカトリーヌの西方教会調査。
アッシュくんとカトリーヌの支援イベントは、この外伝をクリアしないとアンロックされないのかも。
そしてアッシュくん、きみ……弟がいるっていうからお兄ちゃんキャラなのかと思っていたら……弟属性まで兼ね備えているとか……どんだけ設定盛るつもりなんや……。
このイベントを見る限り、アッシュくんと領主さまの実の息子はそれなりにいい関係を築いていたようだ。父親が見知らぬ子供(しかも泥棒)を拾ってきて自分と一緒に育てると言いだしたら、大抵の息子は反発すると思うが(まあ自分の地位を脅かすようなことはないと本人も周囲もわかっていただろうけど)よくできた息子さんですな。いやお人よしで口車に乗せられやすいんだっけ……。
このクリストフという人は実はダスカーの叛乱には絡んでおらず、レア様暗殺を企んでいたらしい。で、罪状を明らかにされないまま処刑された。クリストフとカトリーヌは旧知の仲だったが、レア様暗殺計画とあってはカトリーヌも突き出さないわけにはいかない。
で、そういう事情を知らないまま、領主さまは教会との仲を拗らせて叛乱を起こしてしまった? それとも本当のことを知っていた? いや領主さまもとってつけたようなレア様暗殺計画書を持っていたしなあ。うーん。
そんなわけで、アッシュくんとカトリーヌは現在ちょっと微妙な雰囲気。
今作、ちょいちょいあるキャラと別のキャラに共通の知り合い(ただし死人)がいることがあって、そこの二人そういう関係だったんだ!? みたいな驚きが挟まれて楽しい。イングリットの許嫁=フェリクスの兄とか。もしかしたらメルセデスの弟さんを知る子が赤組さんにいたりして?
そういえばジェラルトの遺したあの指輪、絶対プロポーズイベントのために用意されてるだろ……。支援を最大にしたらプロポーズできるとかそういうアレがあるんだろ!! 今の関心事は、ベレト先生はアッシュくんにプロポーズできるんですか!!!?!?! ということです。楽しみにしつつ、頑張ってそこまで進めよ。