なぜ面白いのか

見たもの触れたものを保存しておく場所。映画、ドラマ、ゲーム、書籍の感想や考察。

「龍の国ルーンファクトリー」クリア後感想・楽しかったポイント

後半ずっと全員に浴衣を着せてた

ハンドレッドライン」で猛烈に物騒な世界を堪能したわたしは、しばしのんびりした世界で過ごそうと思い、「龍の国 ルーンファクトリー」を手に取った。

ルーンファクトリー」のシリーズは3と4だけ触れたことがあるが、当時クリアまでには至らなかった。面白かったけど、ゲーム内時間がめちゃくちゃ忙しかった記憶だけが残っている。

今作も買うかどうか迷っていたが、ちょうど「ハンドレッドライン」と対極にあるようなゲームがしたいと思っていたところに、龍ファクの評判がなかなかいいと聞いたので、手を出してみることにした。

そしたら思いのほかどっぷりはまって、一気にクリアまでいってしまった。わたしにとっては初の、エンディングまで見た「ルーンファクトリー」シリーズである。

というわけで、このゲームの何がどう面白かったのか、振り返って書いてみよう。

以下、エンディングまでのネタバレ感想!

 

 

水着のまま雪山を走らせてすまんかった

 

和の世界観が楽しい

今作で、和な世界観と生産系ゲームは意外に合うもんだと思わされた。でも日本はもともと農耕文化だし、食文化も様々だし、四季システムの発想も日本的だし、自然信仰とも親和性が高いし、いいよね。

和な神々なので、酒を飲みまくるのもアリである。すいっちの全年齢ゲームでこんなに飲酒シーンがあるの、初めて見たよ。

「舞い手」が神々に舞いを奉納することで、神々が力を取り戻していくストーリー&ゲームシステムそのものが「和」だったのがいちばんよかったな。ちゃんとストーリーとゲームシステムがかみあっていたし。

それぞれの里の景色もとてもきれいで、トータルで「和」を感じられる素敵なデザインだった。

そしてそこに彩りを添える音楽も。全部が和テイストだと飽きないかなと思ったけど、全然そんなこともなく、どの曲もそれぞれの里になじんでいたように思う。やっぱり春の里の「おーいおーい」のインパクトがいちばん強いかな! 夕方になると「夕焼け小焼け」が流れるのも好き。

ただそこまで厳密な和でもなく時代劇でもなく、忍たまくらいのゆるい雰囲気だったのが、ちょうどよかったのかも。オムライスもハンバーグもカレーライスもある和な世界、割と現代ではないかという気もしたが、まあこまけえことはいいんだよ。そもそもファンタジーだしね。

自分はどんなジャンルだろうと浴衣コスチュームを見たがるオタクなので、浴衣モードが用意されているのがめちゃくちゃ嬉しかった。正直、あの浴衣はゲームを起動するモチベーションに大いに寄与していたと言える。

しかしラスボス戦まで全員浴衣を着ていたので(マップ一覧を見る限りまだまだエリアがありそうだったから、あそこで本当にラスボス戦だとは思ってなかったんだよ~)、若干緊張感に欠ける最終決戦になってしまった。まあ浴衣姿がいちばん好きだからいいか。

最後の「畏み畏み…」はめちゃくちゃ熱かった

あとゲームを続けるモチベーションといえば、スバルの髪の動きの美しさはかなり重要だった。あれはずっと見ていられる。特に、自分が操作している間はずっとスバルの後ろ姿を見ていることになるわけで。「舞い手」としての美しさに、あの髪は非常に重要だったと思う。カグヤよりもスバルの方が髪描写が凝ってない?

 

 

ちょうどいい忙しさ

プレイを始めてまず思ったのが、この手の生産系ゲームにしては割と時間の流れ方がゆっくりだなということ。冒険する余裕がまあまあある。

農作業中は時間停止できるのが素晴らしい。これのおかげで作物のレベリングや建物の配置もじっくりできた。もういっそ開発エリアに入ったら時間停止でもよかった気がする。

キャラにプレゼントを渡すだけで30分かかるのは、ちょっと壁になってしまっていた。時間経過がなければ、もっと気楽にいろんなアイテムを渡せたのだけど。

昼寝とか一緒に傘に入るとか、できることがいろいろあるのは楽しい。特に一緒に食事したときのやりとりがみんなかわいくて、プレイヤーからの好感度がめきめき上がる。一緒に傘に入ったときの反応は、全員恋に落ちすぎだろう

ダンジョン攻略もちょっと進めて道を拓いたら帰宅して、またちょっと進めて……というやり方で大丈夫だった。ストーリー上の時限がないのもありがたい。

そしてストーリー的にも、最終盤まで緊急事態っぽさがなくて、「農作業の合間に冒険に出かける」という態度に違和感がないのがとてもよかった。以前やった某生産系ゲームは、ヒロインが単独で危険な場所に行こうが誘拐されようが、農作業と睡眠を最優先とする、倫理観のぶっこわれたやべー主人公に見えたが、龍ファクの主人公はそこまででもない。

やはりナンバリングを重ねてきたシリーズだけあってなのか、「農業も冒険もどっちも大事」な塩梅のシナリオとシステムになっていた。やっぱりあんまり緊急事態の連続するシナリオではない方が、生産系ゲームとは相性がいいよね。

総じてプレイヤーのストレスになる部分は極力排除した、遊びやすい塩梅のゲームとしてデザインされていると感じた。忙しさもわずらわしさにならないラインだったし。農業も自分でやりたい人はやればいいが、里人に全部任せてしまってもそんなに問題ないバランスだしね。

ただここまで親切にするなら、もういっそダンジョン探索中は時間経過しない設定でもよかったのではないかという気がする。もしくは、たとえば「1回のダンジョン探索には4時間かかる」みたいな定額制(額??)にするとか。

せっかくあれこれ探索するのが楽しいマップなのに、時間経過が気になって、ギミック解除も宝箱まで行くための工夫もとにかく焦りがち。時間経過を気にしなければ、探索全般をもっとじっくり楽しめたんだけどな~と思ったりした。

わたしはアクションもヘタクソなので、「失敗せずにジャンプを繰り返して目的地まで到達する」という状況自体にストレスを感じてしまう。わたしの中では、時間を気にしながらアクションを成功させなければならないストレス>達成感であることは明白だ。ストレス<達成感であるプレイヤーがたくさんいるからこそ、こういうアクションが挿入されることはわかってるんだけどね。

あとこれは個人的な感覚の問題なのだけど、わたしは高低差のある空間処理への興味がめちゃくちゃ低い。これもたぶん、時間経過を気にしなければもう少し気楽に楽しめたのだろうけど。行けそうで行けないカエル石にだいぶイラっとさせられたなあ。何個かはあきらめてしまった。

 

 

あれこれギミックが楽しい

上で書いたことと矛盾しそうだけど、神器が揃ってからのダンジョンギミックはかなり楽しかった。詰まるというほどでもないほどよい難易度で。炎のケガレのダメージはうぜーってなりつつも。あの炎のせいで、気づいたら一回死んでたぜ。

やっぱりこういう異能揃いのキャラゲーは、キャラが勢ぞろいしてからが本番だよな! その異能をどう組み合わせて状況を突破するかが見てて楽しいし、ゲームギミックとしても楽しい部分だよ。

ラスボス戦は、なぜダメージが通らないのか最初はわからなくて、めちゃくちゃ時間がかかってしまった。しかも最後の最後に必殺技を決めようとした直前にあの紫の花がまた咲いて無効にされ、もう一回ゲージを1から貯める羽目になった。たぶん全部で20分くらい戦ってたんじゃないか。

 

 

キャラがかわいい

出てくるキャラの魅力の見せ方がみんなよかったな~! ルーンファクトリーシリーズはキャラゲーとしても売り出していると思うので、そのへんは心得ているのか。

みんな最初から全開なのではなくて、少しずつ仲を深めていく過程が、生活してる感もあってよかったな。どの里に行ってもサクっと里長に任命されて誰からも反対が出ないのは笑っちゃったけど。

恋人選びはかなり悩んだ。最初はどのキャラもピンとこなかったのだけど、絆クエストを進めていくとそのキャラの良さがわかってくる。

しかも絆クエストが、対象キャラとの一対一で進むわけではなくて、かなり他キャラと絡みながら進むのがすごくいい。コミュニティの中でのそのキャラの位置づけとか、主人公と話すときはほかのキャラと話すときとどう違うのかとか、そういうのが見えてくることでキャラの魅力を立体的に見せようとしていることが伝わる。

たとえばムラサメの絆クエストなんて、主人公とムラサメだけでも完結しそうな話ではある。でもそこにうららかさんが絡んできて、あの怪異をアッパレと名付けることで、全体がすごく引き締まった。

スクショを見てて気づいたけど、ムラサメ(村雨)に対してアッパレ(天晴)って、雨と晴で対になってて、互いを補う概念になってたのか。うららかさんのネーミングセンス、天才じゃね?

ムラサメは春の里の外からやってきた「よそ者」だけれども、そんな彼のことも春の神はもちろんコミュニティの一員として気にかけている。その名づけによって怪異は形を成し、「アッパレ」としての性質を与えられた。人が怪異を克服する手続き、あるいは人がトラウマを克服する手続きとして、その「名づけ」は非常に重要なものなわけだけど、それはひとまずおいといて、この一件でムラサメだけでなくうららかさんの魅力も増した。

ムラサメはムラサメで、主人公だけでなくうららかさんにも心配をかけていたことに気づき、同時に自分がこの里の欠かせない一員として受け入れられていることに気づき、ありのままの人間としての自分を受け入れるに至った。マツリちゃんやクラマさんという神々もそこに一枚噛んでくれている。

ムラサメが神々に、そして主人公に真摯に礼を言うことで、彼の魅力もストレートに伝わってくる。いいお話だったなー。そして、話がここまでだったらギリギリ恋愛に発展しないラインかな、とも思える(でもこの後で一緒に傘に入ったらフラグ立ってね? と思ってしまったが)。

 

 

恋愛模様

ルーンファクトリーシリーズを恋愛ゲームとして楽しんでいる層は一定数いるのではないかと思われるが、それくらいがっつり力が入っているのは間違いない。

わたしは恋愛対象をどうするか結構悩んだ。お顔がいちばん好きなのはヤチヨさんなのだけど(めちゃ美人じゃない?)、恋愛対象じゃないし。

わたしとしては、普段はパーティを引き連れて冒険ばかりしているスバルにとって、恋人は頼れるところがある人がいいんじゃないかなと思ったりした。そういう意味でもヤチヨさんはお姉さんっぽくてよかったのだけど。

ヤチヨさん以外だと、うららかさんかクラマさんならスバルの方も対等に頼ったり甘えたりできるのではないか。ほかのキャラだと大体スバルの方が保護者になりそうだし。そう思っているところに現れた、カイランドウジとかいう借金まみれのやべーやつ。こいつぁだいぶダークホースだった。いいキャラだよね、カイも。付き合ったら楽しそう。

かなーり迷ったのだけど、「この人のデレが見たい」という一点でクラマさんが勝利した。いちばんデレギャップが大きそうじゃない? ほかのキャラは割とデレたときの方向性が予想しやすいけどクラマさんはどういう感じになるのかわからなくて、それが決め手だった。

しかしそう決めたときには、灯篭流しの数日前。これは灯篭流しにクラマさんを誘って、そこで告白すべきかと考えた。しかしその灯篭流し、クラマさんは主催者側。お祭りに一緒に参加できたのはよかったが、お祭りの後はお祭り主催者としてのメッセージしか言わなくなってしまった。これは今夜は告白は無理っぽい。その二日後がクラマさんの誕生日だから、そこで告白しよう! と決めて冒険を進めた。

が、灯篭流しの翌日、すなわちクラマさんの誕生日の前日、物語はエンディングを迎えてしまった!!!(だいぶゆっくりペースで進めたのでこの時期に)(さっきも書いたけどまだ当分続くものと思っていた)

ま、まあいいか……。世界が平和になった記念に誕生日をお祝いして、その流れで告白だ!! だいぶドラマチックな演出をするスバルである。

クラマさんからの渾身のお返事もだいぶドラマチックだった。もうね、背景がこの紅葉の時点で勝利は確定だろ。クラマさんの方からの不意打ちのキスはなかなかの破壊力であった。いいね、見たいデレが見られて満足だ。

しかし現在わたしは一回目のデートを終えたところである。まだ結婚は先かもしれない。

話に聞くに、今作は並行世界設定(?)で、周回しなくても複数キャラと結婚できるとか。結婚はともかく絆クエストは全キャラ最後まで見てみたいなーと思っているので、まだしばらくはこの世界で遊んでいるつもり。

というかマップ一覧の中にまだ行っていないワープポイントがたくさんあるから、たぶんクリア後ダンジョン的なものがあるのだろう。それも探さないとな。

 

 

nazeomoshiroi.com