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死出の旅路「エクスペディション33」プレイ日記1

Clair Obscur: Expedition 33 を始めてみた!

ちょっと前にこちらの記事を読んで、そのうちやってみたいと思っていたのだ。

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ようやく腰を据えてゲームができそうな状況になったので開始してみたわけだが、最初の1時間でいきなり、1週間の許容鬱量を超えてくる勢いであった。本当にクリアまで走りきれるのか。

さらに、わたしはあらゆるゲームでパリィの下手っぷりに泣かされてばかりなので、難易度的な意味でもクリアまでいけるのか不安である。難易度は迷わず「ストーリー」にしたが、どうなるやら。

冒頭から画面構成の美しさに圧倒され、幻想的な景色を見てはスクショを撮りまくっている。カットシーンのカメラワークも凝っていて、非常に映画的な印象だ。色遣いも世界観構成に一役買っていそうな雰囲気がある。音楽もすごく印象的だ。まさに人が夢みると書いて「儚い」、みたいな曲調で統一されている感じ。

最近フランス語をお勉強中なので、ちょいちょい出てくるフランス語テキストやフランス語ボイスが嬉しい。

まだこの世界に対してあまりにも手探りな状態だけど、序盤のフックがすごいので先を知りたくてたまらない。しかし畳みかけてくる鬱展開と、ずっと緊張感の続く状況のために長時間プレイがままならない。まあのんびりやろう。まったくのんびりできる状況ではないが。

では以下、最初の探索フィールドを終了するところまでのネタバレ感想。

 

 

フランス語だ!(嬉しい)

 

死出の旅路

このゲーム、冒頭から「別れ」を描いている。最初にこの世界のルールを知らせなければならないから当然といえば当然なのだが、つらい。

主人公らしきギュスターヴは、この日「抹消」が決まっているソフィーを港へと送り出す。この世界のルールだけはあらかじめ知っていたから、ソフィーがこのあと消えるのだろうということはわかっていながら、彼女を送ることになった。

抹消される者をこんなふうに送り出す習慣ができたのは、抹消が始まってから何年後頃だったんだろうな。最初は絶対こんな習慣はなかったはずだ。

抹消される人たちが、少なくとも表面的には、取り乱したりしていないのが印象的だった。今年抹消される人たちは、生まれたときにはすでにこのルールがあったわけだから、この年までしか生きられないというつもりでここまでの人生を送ってきたはず。だからもう自分の抹消を受け入れているということなのかも。

ソフィーとギュスターヴは互いを大事に思い合っているように見えるのに、どうして別れてしまったんだろう。子どもを残して消えることがどうしても許容できなかったから? ほかにも何か事情があるのかな?

抹消される人たちは紅白の花を贈られ、港に向かう。港の先には向こう岸が見えて、34の文字が光っている。港に向かうのは、この数字が33へと変わる瞬間を見るためか。

水はこの世とあの世を隔てるものであるという思想は、洋の東西を問わず存在する。「死者」が水辺へと誘われるのはそういう意味もありそうだ。

実際にルミエールの民にとって、「向こう岸」は文字通りの「彼岸」に近いものだと思われる。自分たちの生死を握る、見えているのに手を出せない世界。そんな「彼岸」へと「遠征」をするのが、ギュスターヴたち遠征隊ということらしい。

異世界っぽいのにアラビア数字とアルファベットが普通に通用しているのが、最初は不思議だった。とはいえこの世界のルール上、数字は非常に重要だ。数字を理解してもらうために、文字は現実世界と共通にしたのかもしれない。

港に向かってゆるやかに下っていく道が、なんだか恐ろしかった。華やかに飾られているけれど、まさに死への旅路。誰もその道を妨げない。上り坂なら、道の途中で疲れたり、少し休んだりもするかもしれないが、何しろ下り坂なのだ。「困難さ」がひとつもない。それが怖い。

ギュスターヴとソフィーが港に着くと、ペイントレスと呼ばれる「彼女」が数字を34から33に書きかえ、ソフィーは消えた。予定通りに。

まだわたしはソフィーのことについてほとんど知らないのに、そこまでの短いやりとりの中で触れた彼女の人間性と、それが消えてしまったのだという事実に打ちのめされて、もうこの時点で泣いてしまった。こんなことでこの先やっていけるのだろうか。

 

ACT 1 ギュスターヴ

33の年が始まったその日に、エクスペディション33は出発するようだ。

ソフィーが消えた後は遠征隊のメンバーとお酒を飲んだり話をしたり、前夜祭的なイベントがあった。ここから察するに、遠征隊はそこそこの人数がいるようだ。しかしこの全員がいきなりパーティメンバーになるとは思えない。仲間が108人いるようなゲームでも、最序盤からこんな大所帯ということはなかった。

これは初手でだいぶ削られるだろうな。

と、当然予想していたわけだけど、まさかあっさり壊滅するとはね。

そんなことより、いきなり出てきたこの人に驚かされた。いやいやこれはほんと、冒頭でぶちかましてくれるいいフックだった。

「向こう岸」に待っている人がいたというだけで驚いてしまったが、それ以前の問題がある。34歳以上の人は存在しないはずの世界に、どうしてこんなおじさんがいるの!? 何か抹消をかわす方法があるの? ていうか何者? 人間なの?

遠征隊の人たちが物心つくころには、もう40代までしか存在していなかったはず。50代以上の人は絵画くらいでしか見たことがなかったのでは。だとしたら、「年をとっている」人を見ただけで相当な衝撃だっただろう。しかもこのおじさんは、遠征隊に敵対しているようだったし。

これはもう、「ペイントレスをなんとかして寿命システムもなんとかする」という目的が、一気にぶれぶれになりかねない。

という心配もむなしく、遠征隊はあっさり壊滅した。今のところ生存者はギュスターヴとルネだけ。RPGのスタートらしいパーティメンバーになってきたな!

主人公がこんな最序盤から「ふぁっくざみっしょん」「もう帰ろうぜ」とか言いだすゲームある??? まあそう言いたくなる気持ちはわかるけど。

でも帰ろうにも交通手段はあるんだっけ? 船は無事なんだろうか。港に戻ったらまたあのおじさんと会いそうだし。

当面の目標は、マエルと合流することか。ほかに生存者がいるのかなあ。33よりも前の遠征隊の生存者とかに出会えたりしないかなあ。

ジャーナルを集めていくと新情報が出るっぽい。でも70以降の数字はずいぶん飛んでるな。ネヴロンというのがあのモンスターの総称? 意思疎通不可能な現象ではなく、何らかの意思をもって行動している存在なのか。

この真っ白なネヴロンも何だったんだろう。謎が増える一方だ。

現在「春の牧草地」を踏破して、フィールドマップに出たところ。フィールドマップも歩けるようだ。敵もうろついてるけど。マップ上に入れそうな洞窟があったけど、入ろうとしたら「危険」と表示されたので大人しく帰った。非冒険野郎である。マエルとの合流を優先しよう。

 

ここまで遊んだ感じ、何よりもまずパリィも回避もヘタクソすぎてつらい。難易度「ストーリー」にしているおかげか、ボコられても死ぬようなことにはなっていないが。そのうちこのゲームの間合いに慣れるといいのだけど。

あとミニマップ的なのがないために、猛烈に迷子になる。ちょっとしたカットシーンで視点が移動したりすると、もうどっちから来たかわからない。オブジェクトのとりこぼしがめっちゃありそう。どこに向かえばいいかわからないのは、自分でしっかり探索していけばいいだけの話かな。

回復ポイントがたくさん用意されているのはありがたい。もし目的地と反対向きに移動してしまったとしても、すでに見たポイントまで戻ってしまったらさすがに気づくので。

今のところギュスターヴが主人公だと思って進めているが、ACT 1のタイトルが「ギュスターヴ」だということは、途中で視点が変わることもありえるんだろうか。何も情報を入れていないので、何人パーティのゲームなのかもわかっていない。でもこういうターン制バトルのゲームなら、大抵は3~4人パーティだと思うんだよね。そこに、まだ生存者がいるという望みを感じている。

あとわたしはRPGにおける町や拠点が好きなのだが、もしかしてこの先もうそういう安息の地は存在しないのだろうか。緩急の急ばかりだと精神的に疲弊し続けてしまうから、緩の方もほしい。でも世界観的に無理かもしれない。

事前情報もネタバレもほとんどないまま進めているから、楽しいけど不安まみれだ。適度に休憩をはさみながら進めよう。

 

世界観と色の役割

このストーリーの概要を聞いて、それから実際に歩いてみて、まず感じたのがFF10っぽいなということ。

世界にどうしようもない災厄が定期的に現れて、人が死ぬ。文明は進歩を許されず、停滞する。人々は「そういう世界」であることを受け入れて生きているが、そのルールに抵抗しようとする人もいる。しかし大抵は生きて帰れない。世界のルールは変えられない。世界のルールはなぜできたのか、ルールを変えるにはどうすればいいのか。謎解きと冒険が一体となったストーリーが始まる。……みたいな。

それから色遣いを見ていて、ちょっとデスストランディングを思い出した。デスストには死を意味する色や味方を意味する色など、色に役割があった。

このストーリーでももしかして色に役割があるのかな? と思っている。

白と赤は日本においては祝祭の色。この世界では死者に贈る花の色だが、この花によって「抹消」を「祝福」しているかのように見える。

実際、決定していて変えられない「抹消」という未来ならば、事前に喪に服して辛気臭く送り出すよりは華やかにやろうという発想は理解できる。そういうのが合わない人は個別に過ごしている様子も描写されていたし。

で、この「祝祭」の場には「青」がないなというのは気になっていた。全然ないわけではなくて、なんかこのどろどろしたやつは青い。

「崩壊」と呼ばれる現象がこの青なんだろうか? 建物の中にも、この青がへばりついているものがあった。しかもこの青って、たぶん結構長い間この状態なのでは。取り除いたり修補したりしないんだろうか。できないんだろうか。

祝祭(あるいは死の象徴?)の紅白に対して、青は混沌や手を出せないものを意味するのかな、と思っていたら、遠征隊が向かった先で青が出てきた。

ルミエールで見た紅白の木と対をなすような青く光る木! 単品で見るときれいなのだけど、この世界では青は不気味な印象だ。

あと、敵の色も青ベースだ。

すでにこの世界において青は警戒色であるという刷り込みがある。

そして遠征隊は黒。黒はさまざまな文化圏で喪の色だけど、彼らはこの色を身につけて生を求めている。

遠征隊の目標が「ペイントレス」という存在にあることからも、この世界において色が何かしらの意味を持っていそうなことは察せられる。まだ何なのか全然わからないけど。ていうかどうして数字を減らしていくやつが「ペイントレス」と呼ばれてるんだろうな。「引き算野郎」とかじゃだめだったのか。

ペイントレス自体は白っぽく見えた。遠征隊はそれと対になるように黒を着ているのかも。

まあまだ序盤すぎて何もわからないな。次のフィールドに着いたら赤い植物と赤い敵ばかりだったりするかもしれないし。

とにかく先が気になるので、続きを進めてこよう。

 

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