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ACT 3に入ったが、状況を整理させてほしい「エクスペディション33」プレイ日記7

ACT 3に突入した。

いやいやいや……そういう話だったの!? いや本当に、そういう話だったのか。

でもあれとかそれとかいったいどういうこと??

一度見ただけではまだ全然状況が理解できていないし、自分の中で時系列が整理されていない。ちょっと過去のスクショを見直して、もう一度考えなおす必要がある。

そういうわけで今回は、自分の情報整理用の回。何がどうなってそうなったのか、ある程度は理解してから先に進みたい。これは書くのにだいぶ時間がかかりそうだ。

以下、ACT 3冒頭までのネタバレ感想!

初回記事はこちらから。

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マジでエンディングかと思ったよ

 

 

現実世界とキャンバスの世界

とりあえず広い話からいこう。

今までマエルたちが旅をしてきた、ルミエールから始まるあの世界は、絵の中の世界だった。しかもたぶん、ヴェルソが子どもの頃に描いた絵の中の世界。

あの世界がどれくらい現実世界と地続きなのかが不思議だったが、これで納得できた。あれは現実にいる人間が想像で描いた世界だった。だからアラビア数字やアルファベットが使われていたり、ルミエールの看板やポスターがフランス語だったりする。ジェストラルのような人外まで英語を使っているのが腑に落ちなかったが、それも理解できた。というか、あの英語看板も世界観を示唆するヒントだったのかもしれない。

あの世界を描いた画家は、絵のセンスはあっても人造言語を創造するような能力はなかった。そのへんのリアリティはさておいたわけだ。まあでも『指輪物語』が出版されたのは1950年代だもんな。今のわたしはファンタジー世界や人外を描写するなら言語から作るのにすっかり慣れてしまっているが、この画家一家、デサンドル家の時代にはまだそんなスタンダードはなかったはずだ。

絵の世界の外に「現実世界」があるはずだが、その「現実世界」のルールもまたとんでもない。そこでは絵に描いたものが現実になるということなのか。絵の世界に入るという行為もごく当たり前に語られている。そして、画家は絵の世界を自由に創造できるということらしい。神じゃん!? 例の「屋敷」を見てアーモロートかと思ったわたしの第一印象は、それほどはずれてなかった。

たぶん現実のヴェルソたちが生きたのは、現実のパリだったのだろう。マエルの部屋の窓からエッフェル塔が見えた。どんだけいい立地に住んでんだ。

現実世界では「作家たち」とデサンドル家が対立関係にあるということだろうか。その作家が、デサンドル家の「屋敷」に放火した? その放火の一因がアリシアにあるという話っぽい。両親のいない日を教えてしまったとかだろうか。その火事の際、ヴェルソはアリシアをかばって亡くなった。アリシアも顔に火傷を負うことになった。

いったいデサンドル家は作家に何をしたんだよ。あーでも、こんな神みたいな能力を持った一家(何しろ子どもまで世界創造レベルの力を持っている)なんて、普通に国家レベルの脅威だよな。

いや待て、画家がこんなふうに世界を創造できるなら、作家にも同じことができるのでは。しかも作家が作るのは空間芸術ではなく時間芸術だから、創造した世界で起こることのすべてをコントロールできそうな気がする。そんなキャラがゲームに出てきたら収集つかんぞ。

絵画の中の世界で起こる現象を引き起こすのは「クロマ」と呼ばれるものだった。クロマとは彩度のことだ。作家にはクロマはコントロールできない気がする。でも作家なら別のエネルギーソースを使って世界構築しそうだなあ。「プロット」とか。

 

2つの家族

アリシアの手紙(封筒に書かれていた文字は「une vie à rever 夢見る人生」かな?)に何度か出てきた「二つの家族」というのが、最初は全然わからなかった。普通「二つの家族」と言ったら、A家とB家という異なる家を思い浮かべるじゃないの。

けどそうではなくて、現実のデサンドル一家と、絵の中のデサンドル一家の二つなのね。コピーを描いたのはアリーン、つまりヴェルソの母親のようだ。今まで母親が全然出てこないなと思っていたけど、そんなキーパーソンだったとはね。

アリーンは火事でヴェルソを失ったことを悲しんで、ヴェルソのキャンバスに引きこもった? 絵の中にヴェルソの面影をみたとか、あるいはもっと現象としてヴェルソのクロマが残っていたとかかもしれない。

しかし絵の中に引きこもっていると、現実の体に悪影響が出る。アリーンの家族、特に夫であるルノワールは、彼女を現実に戻すために、彼女を追って絵の世界に入った。絵の実力でいうとアリーンの方がルノワールより上。しかしアリシアの姉のクレアがルノワールに加勢した。それで両者の力は拮抗し、膠着状態になった。

アリーンは、亡くなったヴェルソを初めとした家族の姿を描いた。それで生まれたのが、我々の知るヴェルソ、ルノワールアリシア。クレアにはまだ絵の中で会っていないような。とにかく絵の中のデサンドル一家は不死身設定だ。アリーンがそのように描いたからってことだったんだな。なんでもアリやなー、この能力。

だから我々の知るルノワールは、アリーンがこの世界に留まり続けられるように、遠征隊を妨害していたということ?

ヴェルソは現実世界の自分が死んだこと、母親がそのせいで自分のキャンバスに引きこもったことを知っていて、母親に現実世界に戻ってほしいと思っている。だから遠征隊に味方したってことかな。

これに気づいたときはぞわっとしたな。逆だったんだね。

この世界に毎年抹消をもたらしていたのは、アリーンを取り戻したがっている本物のルノワール=キュレーター。アリーンのクロマを消していけば、いずれエネルギーが尽きて現実に帰るしかなくなるという作戦だった?

アリーン=ペイントレスはそれに対抗して数字を描くことで、あの世界の人類に警告してたってことかな? 「生を描く」とも言われているということは、あの世界の人類の多くはアリーンが描いたということか。

ジェストラルやエスキエはヴェルソが描いたのだろうし、たぶん「崩壊前」の人間はヴェルソが描いていたに違いない。崩壊前は人間とジェストラルが一緒に暮らしていたとかいう台詞がいちばん不思議だった(崩壊前から全然現実世界と違うファンタジーだったってこと? という意味で)のだけど、ここもすっきり解決した。

「屋敷」に、ノコとモノコIII世という名前の犬がいた。彼らがジェストラルのベースだったんだな。あ、モノコが脚をコレクションしてるのって、犬の行動から思いついたアイデア?? 人間の脚には興味を示さないっていうのも、犬ならわかる。

ペイントレスを倒してアリーンが現実世界に帰ったら、拮抗状態が崩れてルノワール(真)がこの世界のすべての人(ヴェルソが描いた人外たちと、アリシアが生まれ変わったマエルと、ヴェルソ本人は除く)を抹消した。あれ本当にショックだったからね。呆然としたわ。

キュレーターくんがヴェルソやマエルに協力してくれていたのも、アリーンを絵から追い出すという目的が一致していたからか。もうね、ヴェルソがシエルと関係を持った場面をキュレーターくんが見ていたのではないかと思うと、わたしはいたたまれないわけ。ヴェルソはキュレーターくんの正体を察していただろうから、そのへんは大丈夫かな……。

 

ACT 3は何するの

ペイントレスを倒してアリーンが現実世界に戻ったことで、いちばん最初のアリシアの目的は達成されたことになる。たぶん現実世界と絵の中の世界では、時間の流れ方が違うのだろう。屋敷が火事になったのが何年のことか不明だが、絵の中の世界と同じだけ時間がたっていたら、そろそろ20世紀が終わるのではないか。さすがにアリーンが死んでしまう。

現実世界の方はいったんこれでいいのだろうけど、我々の旅は絵の中のルミエールから始まった。あのルミエールの人たちが全員消えておしまいというのは、いくらあれが絵に描かれた世界だとわかっても消化に悪い。

ルノワールはキャンバス自体を消してしまおうとしている。根本的な解決を目指すなら、それが正しいような気はする。マエルはキャンバスを隠したと言っていたけど、そんなの見つかるかもしれないし。

ただアリシア=マエルはキャンバスの破壊には反対している。ヴェルソのキャンバスを壊すということはつまり、ヴェルソの生きた証が消えるということになるのだろうし。

というかアリシアは、この世界でマエルとしてこれからも生きていたいと思っているのか。現実のアリシアは顔に火傷を負って、話すこともできない。しかしマエルは健康で元気いっぱいの少女だ。現実世界に戻らずこっちの人生を続けたいと思う気持ちもわかる。

ルノワールと協力してルミエールの人たちを蘇生できるなら、マエルにとってはルミエールこそが理想郷ということになる。でもそれはそれで……母親と同じことしてない? マエルも現実のボディに悪影響が出るでしょ。本人は大丈夫だと言ってるけど、「自分だけは大丈夫!」なんて主張は甘すぎる。

ちゃんと「行きて帰りし物語」にしないといけないやつじゃないのか、これは。

ヴェルソの主張はごもっとも。しかしどうやってその悲しみの連鎖を断つのか。

とにかく第33遠征隊最後の目標は、「ルミエールへ戻り、ルノワールをキャンバスから追い出す」と定められた。結局ラスボスはルノワールなのか? 本当にルノワールと敵対していいのか?? 本当は全員の目的は一致してるんじゃないのか。亡くなったヴェルソを悼んで、残った家族同士仲良くやるっていう話ではだめなのか。

人にはいろいろな「悼み方」があるが、特にこの一家は世界創造の能力なんてものがあるせいで特に極端な「悼み方」に走る人がいて、それで話がややこしくなったわけだけど、でも目的自体は一致しているように思うんだけどな。

あと、もしまだ放火犯の作家が野放しなのだとしたら、家族内で争っている場合ではない気もする。クレアが言っていたのはこのことかな?

それから、絵の中のルノワールは消されたわけだが、絵の中のアリシアとヴェルソは、ペインター/ペイントレス能力のある人の干渉がなければこのまま永遠に絵の中で生きるんだよね? それもまた本当にそれでいいのかという問題が。

ヴェルソは、アリシアにもらった手紙をマエルに見せることなく、母親を現実世界に戻すことを選んだ。アリーンに描かれたヴェルソは、絵の中の人間がみんな消えて自分が永遠に生きることを受け入れていたのか。あるいはアリーンが現実に戻ったら、キャンバスごと壊されて自分も消えることを見越していたのか。

ただマエルに言わせれば、本物のヴェルソはそんなこと言わない、だそうだ。

キャンバスが壊れれば、エスキエやジェストラル、グランディスも消えてしまう。それに画家であれば、自分の死後も作品が残り続けることを望むのもわかる。

状況を整理していくと、状況の難しさもわかってくるな。ここから全員が納得できるエンディングがあるんですか!?

とにかくマエルたちは史上最強の遠征隊を結成する。自分もペイントレス=絵を描いて世界に干渉する力のある者だと思い出したマエルは、世界に残っていたクロマを再構成することにした。

これは最序盤、春の牧草地でのスクショ。

抹消された人は花びらになって消え、毒キノコで死んだ第66遠征隊員の体は失われているにもかかわらず、ネヴロンに殺された遠征隊員は黒く固まった状態で何年もそのままだ。それもずっと不思議だったのだが、最序盤のギュスターヴたちがちゃんとそこに言及していたことにさっき気づいた。というかちゃんとスクショもしていたのに、理解が及んでいなくてスルーしていた。人間は理解できることしか記憶できない。

やっぱりこれもちゃんと理由があったんだな。

世界崩壊を起こしたのは現実のルノワール? ネヴロンを描いたのもルノワール? とにかくネヴロンに殺された遠征隊員のクロマは、アリーンに戻ることもなく、ルノワール(キュレーター)に回収されることもなかったっぽい。

そのクロマを使って遠征隊員を創りなおして戦力に加えるという作戦らしい。

奥に見えるのはエッフェル塔か?

ギュスターヴも蘇生させられたらいいのに……。だけどギュスターヴはネヴロンではなくルノワール(絵)に殺されたし、ボディも残らず散ってしまったからな。

クレアの「ペット」というのは何だろう。それがネヴロンなのかとも思ったが、「クロマを操り、キャンバスを操る女」と言っている。ネヴロンが女性かと言われると微妙である。この台詞の意図はまだわからないが、クレアもまたクロマがアリーンに戻るのを防いでいたということはわかった。結構回収できるんじゃないの、クロマ。

そういえばさっき毒キノコで死んだ第66遠征隊に言及したが、その事件の真相が今頃明らかになった。

いやお前かい!!!!! お前のせいで第66遠征隊が毒キノコ食ったんかい!!

参考資料

ここでのシエルの告白は結構衝撃だったな。RPG史上でも、こんな過去を持つキャラがプレイアブルになるのはレアケースなのでは。

エスキエと出会ったときのあれこれが見事に回収されたのも唸ってしまった。ヴェルソの描いたエスキエは、泣いている人を見ると助けるように設定されてるのね……。

そして前回、シレーヌがシエルに見せた幻影もやっと理解できた。あれはシエルの父親ではなく、ピエールだったんだな。

しかも彼女が失った子どもまで抱いている。この幻影はシエルには破れないわ。仮面には惑わされなかった彼女でも。

はー……なんて話だよ。

 

一応、現状の理解はざっくりこんな感じかな。

「彼女」と呼ばれる存在も「あの子」と呼ばれる存在も複数いたということが、一種の叙述トリックになっていたわけだ。過去のスクショを見返して、人称代名詞チェックしなきゃ……。

今の時点でいちばん見えていないキャラクターはクレアだ。彼女が最後の鍵になったりするのだろうか。今までに「彼女」と呼ばれた存在のうち、何割かはクレアを指していたのだろうか。

ここまで来たら一刻も早くエンディングを見たい気持ちと、その前にジャーナルだけは全回収したい気持ちがある。でも結構見落としてるんだよなー。まだ空きが多い。ACT 3で入手するジャーナルもありそうだけど。ジャーナル情報だけ攻略を解禁して、回収してこようかな。

あとノコを蘇らせるとか、3つ目のアクソンとか、サブクエストっぽいのも発生した。エスキエが飛行・潜水できるようになったし、今まで入れなかったエリアも見て回れそう。「危ない!」エリアのボスも少しは触ってみたい。

エンディングまでにもう少しかかるかな……。

 

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