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開始20分以内に主人公が丸め込まれるゲームは傑作説「都市伝説解体センター」プレイ日記1

この人を好きになる以外の選択肢はない

先日のセール時に、ついに「都市伝説解体センター」を買った! ずっと気になってたやつ! シナリオが面白そうでアクションやステルスの必要がないゲームは全部やりたい!

問題はわたしはアクションやステルス以外にホラーもダメという点である。このゲームも怖すぎた場合、クリアまでいけない可能性がある。でもアクションの必要のないゲームであれば、たとえ心臓が止まりかけたとしても、落ち着いてから再度操作すればいいわけで、わたしの心が折れない限りはクリアできるはずだ。頼むからそういうゲームであってほしい。先日クリアした「パラノマサイト」がわたしのギリギリラインだぞ。

ハンニバルみたいな事件描写は平気なのに、ジャンプスケアが苦手すぎる)

ひとまず第1話をクリアして、なんて理想的な「第1話」なんだ! と思ったので、そのわくわく感を書き残しておくことにする。

では以下、第1話までのネタバレ感想!

 

 

うーんこのセンス

悪質なプロローグ

プレイヤーの10人中約10人が「いやお前わかってて座らせようとしただろ!!」と突っ込んだであろう呪いの椅子事件。このセンター長、悪質すぎる。そしてあざみの鈍さが心配になる。

が、爆速であざみが都市伝説解体センターの一員になる様子はむしろ爽快である。

「開始20分以内に主人公が脱獄する映画は傑作である」という説を某映画感想ブログさんで読んだことがあるが(これは真理だと感じたのでよく覚えている)、それに倣って「開始20分以内に主人公が丸め込まれて組織の一員になるゲームも傑作である」という説も提唱しよう。「前置きはこれでええんや」という態度、こちらもそのつもりで臨めるので嫌いじゃない。

そしてこの廻屋渉という悪質なセンター長、秒でわたしの心を掴んだ。わたくしはこういう、露骨にあやしくて露骨にうさんくさいキャラを見た瞬間に好きになってしまうという重篤な病を長年患っているため、テンション爆上がりである。廻屋さんに心を掴まれてしまったので、多少怖かろうともクリアまで行きたいと決意を固めているところだ。

もっとお話ししていたかったが、あざみは爆速の勢いのまま事件の捜査に向かってしまったのでお預けだ。廻屋さんは安楽椅子探偵属性なのか。千里眼ならそれで十分やっていけそうだな。

ところであざみの書いた「調査メモ」、かわいすぎないか。なんだこのテンションは。一歩間違うとおじさん構文になりそうな気もする。

でもこのテンションが続くなら、ホラーシーンでもなごむかもしれない。

 

第一話:ベッド下の男

事件自体は、初手から「どう見てもドアの隙間からスマホ差し込んで撮ったようには見えない構図ばっちりの写真」が出てきたので一瞬で片付いた。この男を「怪奇現象」たらしめる「床から湧きあがるように影が現れて…」という証言をしていたのも栄子だけだったし。まあこれが実質チュートリアルだよね。

たぶんこの事件、部屋に血が撒かれた時点で再度警察を入れて本格捜査してもらえば、簡単に解決したようにも思う。最初の不法侵入疑い(部屋の中にはっきりした痕跡がない)と違って、血を撒かれるというのは明らかに器物損壊の刑事事件だし、あれが人間の血液であれば入手経路は限られるし窃盗になるだろう。

警察が本腰を入れて捜査をすれば、天井裏に繋がる入口なんてすぐ発見できるだろうし、体毛や唾液などの痕跡から犯人の特定も進むはず。天井裏に思いきり企業名の入った帽子が残っていたし、監視カメラにも映っていたし。

栄子の計画はだいぶザルと言わざるを得ない。でも警察に通報するかどうかの主導権を握れるくらい、美桜の行動をコントロールできる自信があったということだろうな。

ただ、問題はあの血を撒いたのは男でも栄子でもないらしいこと。

面 白 く な っ て 参 り ま し た !!

いや「都市伝説解体センター」というタイトルから想像される方向性って、都市伝説の真相を調べてみたら全部物理的な現象でした! というパターンか、そこに何らかの超常現象が絡んでいました! というパターンのどちらかじゃないの。

で、この「第1話」に求められるものって、この作品はどちらのパターンなのか、さらに言えば「人の手によるもの」と「ふしぎ」がどの程度の塩梅なのかを提示することなわけでしょ。

そういう目で見ると、この「第1話」はとても理想的な気がする。

解いていく謎は「人の手によるもの」がメインとなる。謎解き自体は、プレイヤーの持つ常識に基づいた理詰めで大丈夫。しかも女子大生のパパ活とか、結構生々しい問題を扱う作品だということがわかる。

そして事件解決後、そこに残された「ふしぎ」が明かされる。以降はこういう塩梅の作品なのね、という理解のもと話が進んでいくわけだ。廻屋さんにはこの「ふしぎ」まで見えているのだろうか?

結局あの血は何だったんだろう。何らかのふしぎ成分? だからこの話に警察を介入させるわけにはいかなかったのかな。シナリオの都合上、警察がこの血を分析するわけにはいかなかった的な。

結局「ベッド下の男」って、裏切りなどのショックによって心のバランスを失う現象、あるいはそれを増幅させるような怪異だった、みたいな話なのかな。で、あざみは念視以上に怪異キャンセル的な力がある、みたいな想像をした。

さらに、残されたイルミナカードの謎。いいねいいね、この畳みかけてくる感じ。

「この世の崩壊を予言するカード」とか物騒な話になってきた。最終的にそんな規模の話になるのか、これ。「都市伝説」どころじゃない気がするが。

そしてあざみがそのカードを持っているとなると、廻屋さんがあざみをあんなむちゃくちゃなやり方で強引に調査員に引き込んだのは、単に都合のよい労働力を確保したかったからだけではない可能性がある。千里眼さん、どれくらいわかった状態で彼女と出会ったんだろうな。千里眼ならピンポイントに彼女の目にとまりそうなところに貼り紙するくらい、わけもないでしょ。

 

ジャスミンー!!

で、ジャスミンーーー!!!!

わたしが好きな「第1話」のパターンってこれなのよ!! 無害そうななワトソンっぽいポジションの人がなんかヤバいってラストで判明するやつ!! それこそ「シャーロック」の1話とか!

まだ彼女がどれくらいの意味でヤバいのかはわからないけど、最後の最後にテンション爆上げさせてくれた。

ちなみに彼女の本名は休美と書いて「やすみ」らしい。ドイツ語で Jasmin は普通に「ヤスミン」と読み、まあまあ見る女性名である。Jasmin をさらに英語読みにする必要はなかったのではないかという気もするが、「ジャスミン」という音の響きを使いたかったのかもね。今のところセンター職員の名前にはみんな濁音が入っているし。

 

ひとまず第一印象はこんな感じ!

さあ続きも遊んでこよう~!

 

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カレンダーなんて出てるの……