「都市伝説解体センター」、本日は第2話をクリア。かなりサクサクだ。1話1時間の連続ドラマを見ている感じ。
この作品、最終的に廻屋さんと「解体」するときの音楽がとても気持ちいい。ちょっとホットラインマイアミの曲の中毒性を思い出すくらい。それ以外の場面ではむしろ音楽は「バックグラウンド」に徹していて、必ずしも主張してこない。それもあって、「解体」の特別感や高揚を引き立たせてくれている気がする。音楽が緩急を生んでいるというか。
しかし曲名などをうっかり検索しようものならネタバレを踏みかねない。すでにあらゆる場面でわたしの「おすすめ」欄には都市伝説解体センター絡みの投稿が溢れているのだ。クリアするまではSNSを見ない方がいいかもしれない。
じっくり楽しみたいけど、先も気になるしネタバレも踏みたくないというジレンマ。
では以下、第2話までのネタバレ感想！
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イルミナカード
本題に入る前に、ちょっと気になったこと。
第1話に出てきたイルミナカードは、栄子が落としたと書かれている。廻屋さんはこのカードを見て「美桜さんに起こる悲劇を予言していたよう」とコメントしたが、むしろ栄子への予言だったのかもしれない。
自分が誰かに強く執着し、束縛し、裏切り、そのことで復讐一歩手前までいき、自身も警察沙汰になったこと。それにSNSでの注目を集めるのに執心して炎上しまくったこと。結果としてコンサルタントの仕事にも影響が出たらしいし、女性のアテンドの仕事も切られたようだ。
これだけ「悲劇」まみれなら、栄子への予言だと捉えても通りそうな気がする。
そんなヤバいカードをあざみが持っていて、しかも貰った記憶がないのは怖すぎる。
どうしてそんなサイトで紹介されているカードがあざみの手元にあるのか。SAMEZIMAの管理人がサイトで紹介した後に、あざみにくれたとかか。それとも持つべき人のところに自動で移動したりするものなのか。謎。
ていうかSAMEZIMAって。鮫島事件の鮫島か？ それこそ都市伝説だし、そういうことなのか？
「イルミナ」がラテン語の lumen からきた語（英語だと illuminate の語源が lumen）であれば、光とか照明とかの明るい意味の言葉だから、悪いものではない気もするのだけど。しかし絵柄はだいぶ禍々しい。ドット絵に救われている部分がある（これで画風がリアル系だったら怖すぎて挫折したかもしれない）。
ブラッディメアリー
ブラッディメアリーといえばカクテルか、もしくはその元ネタになったイギリスの女王のことしか知らない。そんな都市伝説があったのか。というかイギリスの女王が元ネタなのに、アメリカの都市伝説だったのか。
事件については、最初のSNS調査のときだったかな、「コーポ梅木」と「梅木コーポ」の両方が出てこなかったっけ（スクショを撮り損ねた）。それで「あーどっちもあるのかな」と思っていたら、四谷さん宅で話を聞いた時点から手帳に「コーポ梅木」と「梅木コーポ」の両方が記載されていた。昔不動産屋でバイトしていたときに、この手の名前に発狂しそうになったのを思い出した。これ、郵便配達の間違いとかも頻発しそう。
しかしこんな近隣で女性が男性を刺した事件が続いたら、それ自体がニュースになりそうだ。二件がすぐに混同されるのではなく、「二件続いた」ことが都市伝説を生みそうな。
SNSの連中が誰もニュースソースを確認しないのがちょっと不思議である。この世界のSNSにはニュースソースというものが存在しないのか。この手のニュース記事が出たら、有象無象が好き勝手にコメントするのがSNSの常ではないのか。
きのこ氏も事件が二件続いたことを調べていれば、そのネタで一本動画を作れそうなのに。
結局、この写真を撮ったのは誰なんだろう。公園の管理人さんとかに頼んで撮ってもらったのだろうか。いや、でもこの画面でははっきりしないけど、このときは幽霊コスだったはずだ。そんなこと頼めるか？？ 協力者がいたのか、それともタイマーでもセットしたのか。
管理人さんの態度から察するに、公園の近くにあるという病院は精神病棟があるところか何かか。ヒナタさん（屋敷サラ）はそこに入院していて、抜け出してきたとかかな。
四谷、屋敷、サラと並んでいて、このお話のベースに四谷怪談や番町皿屋敷があることが示唆されている。どちらもいろいろとヴァリエーションがあるが、四谷怪談は、旦那に浮気されて亡くなったお岩さんが死後に幽霊となって復讐する話。番町皿屋敷は、パワハラ上司が皿を隠した上で、皿がなくなった責任を負わされて殺されたお菊さんが、井戸で夜な夜な皿を数える話。
ゲーム内では四谷みわ子の方がパワハラされていて、屋敷サラの方が浮気されていたわけで、役柄が逆である。これも四谷＝浮気野郎が原因で亡くなった女性という思い込みを使ったミスリードだったと思われる。
しかしわたしはさっき確認するまで四谷怪談と番町皿屋敷を混同していたので（どっちも皿を数えるんだったっけ？ みたいな）ミスリードが有効に働いていなかった。よって、梅木コーポとコーポ梅木の事件が混同されるのもやむなしという結論になった（？？？？）。
考えてみれば四谷怪談も番町皿屋敷も、歌舞伎や浄瑠璃などの「エンタメ」として庶民に楽しまれてきた。この話に限らず、歌舞伎も浄瑠璃も「殺人や血生臭い残酷な事件」まみれだ。そもそも人間は、本質的に他所の不幸が大好きだ。わたしもホラーは無理だが、殺人や血生臭い残酷な事件を扱うゲームやドラマが大好きだ。三人以上の死者が出ない結婚式は退屈である（ドスラク並感）。
一方で四谷怪談も番町皿屋敷も、そしておそらくブラッディメアリーも、男性より低い立場にあった女性全体が抱く、漠然とした、しかし表立って言うことは許されない「恨み」が形をなしたものだという見方もできる。「エンタメ」という形でしか世に「恨み」を表明できない・受け入れてもらえない社会の歪さを思わされる。
今もSNSを見れば、女性による、表立って言うことは許されない「恨み」の呟きが無数にあり、それを他所事のエンタメとして消費する層もいて、変わってねえなあと思ったりする。まあさすがに四谷怪談の時代に比べれば多少はマシになったとも思うが。
話が逸れすぎたので戻すと、今回の話にはあまり「ふしぎ」はなかった。リテラシーのない連中がよってたかってふたつの事件を混同しただけである。
最後のこれだけかな？ この影は髪が短いので、みわ子さんということか。
屋敷サラが割った鏡（あ！ これが「皿屋敷」要素か）をどうやって警察にもわからないレベルでもとに戻したんだろうとか、屋敷サラは誰に写真を撮ってもらったんだとか、細かいふしぎはあるものの、そこは考えても仕方ない部分かも。
第1話でも思ったが、もしかしたらこの世界の警察にはルミノール試薬が存在しないのかもしれない。そういえばルミノールという言葉も、イルミナと語源が同じっぽいな。
これもふしぎ要素かも。あらゆる魔術効果において「場」の持つ意味は大きいものね。
謎の怪異と接触
さてブラッディメアリーの話とはおそらくほとんど無関係に、この謎の人（？）と接触した。1話でもあざみを監視してたやつ。廻屋さんはこの人のことを「未確認生物（と書いてUMA）」だとか「怪異」だとか言っていた。あざみ以外の人には視えていないようだったし。
彼はあざみの念視能力が本物かどうかを見定めようとしていたようだった。彼女の念視に何かを視せる気なのかな。それともあざみの持つイルミナカードが気になっているとかか。
探すように言われた本はこれ。タイトルは「オカルトグレートリセット」らしい。著者の如月努というのが、「とても愛されて追い詰められた人」なのかな。
で、2章の最後がこれ。
はえー。やっぱりあの本の著者もあのUMAも（名前がわからないのでこう呼ぶしかない）あざみのカード絡みだったってこと？ 廻屋さんはこの世界の崩壊と審判を望んでるんだろうか。それであざみを手元に置くことにした？
この妙に頼もしい発言も、「その日が過ぎたら死んでOK」に聞こえなくもない。まあまだ何もわかんないし、保留。
えっ！！？ SAMEZIMAって本当に鮫島事件の鮫島だったの！？
えっ！！？！？！ 崩壊と審判のカウントダウンが始まっちゃったの！？ このカウントダウンがSAMEZIMAのサイトに表示されてるってこと？
でもこの感じだと、カウントダウン終了までに2年半以上かかりそうだ。このゲームってそんなに長期にわたる物語なのか。どうなっちゃうんだ。
【251106追記】
違うわ！ いちばん左の数字は「日」じゃなくて「時」だったわ！ カウントダウンまでは40日以上だった！
……というところまで進めた。
1話完結＋全体を通して追いかける謎がある構成のドラマが好きなわたしとしては、ゲームでこういう構成が楽しめてとても嬉しい。感想も書きやすいし。
今気になっていることは、ジャスミンが何者で何をしようとしているかはまだ不明だが、いずれにしても廻屋さんの千里眼が全部お見通しなのではないかということ。これだけ視えているなら、センターから多少離れたところでの電話報告くらい余裕でお見通しなのではないか。わかった上で泳がせているとか、利用価値があるとかかなあ。ジャスミンがいつからあそこで働いているかも不明だし。
次の事件はどうなるのかなー。
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