
本日、わたしに Life Is Strange を勧めた友に連絡をとり、カフェで感想会という名のグループセラピーを行った。友がこれをプレイしたのはだいぶ前(英語版が1話ずつ更新されていたときにリアルタイムでやっていたらしい)だったが、当時の感想もちゃんと覚えていて、わたしの話につきあってくれた。持つべきものは地獄につきあってくれる友だと思ったが、その地獄に誘いこんできたのが友である。
そこで語ったこともふまえつつ、今日も振り返り感想を書いてみよう。
今日はエピソード2と3がメインだが、エンディングまで見た上での感想なのですべてをネタバレしている。クリア後にお読みください。
初回記事はこちらから。

エピソード2:時間切れ
「時間切れ」って何のことだろう? と思っていたのだが、もとの英語タイトルは Out of Time である。そのまんま「時間の外側」じゃねーか!!
もちろんイディオムとしての out of time には「時間切れ」の意味があるから、クロエの寿命が時間切れとか、ケイトの生を繋ぎ止めておくのが時間切れとかの意味もあったのかも。エピソード2はケイトの飛び降り事件がメインだったから、どちらかというとケイトのライフの方かな。クロエのライフが時間切れだったのは、正確にはエピソード1の時点だったわけだし。
あとはコンテストへの応募締切が過ぎたという意味もあったみたいだ。

さて、すっきりしたところでここでもリザルト画面を貼っておこう。


概ね多数派プレイか……?
このリザルト画面でケイトを助けられない場合もあることを知り、ショックを受けた。あの流れでケイトを助けられないこともあるんだ!? そこまでの選択肢でケイトの味方になるようなのを選んでいないと話を聞いてもらえないとかかな。
ケイトに警察に行くように言いたかったが、エピソード1の時点でこの町のすべてを信用できなくなっていたので証拠集めに走った。
同様の理由で、この状況でデイビッドやジェファソンを責めても大きな成果は期待できないと思い、ここではネイサン(すでにエピソード1でも糾弾していて、動画という証拠がある)の排除に努めた。
この時点でジェファソンのことはどれくらい疑っていたかなあ。ジェファソンと話した直後にケイトが飛び降りようとしたので、ジェファソンも薬物乱用パーティにかかわっているのかくらいには疑っていた気がする。ケイトと話した直後のジェファソンの長電話もあやしかったし。あれはプレスコット家の誰かと話してたんだろうか。ネイサンと直接話していた可能性もある。
エピソード1のリザルト画面で植物に水をやれることに気づいたので、今回はちゃんと水やりできた。
メッセージを書くのは気づかなかったな。
列車の進路を変えずにクロエを助けられるの!?!? わたしは時限イベントが心底苦手なので、焦りまくってクロエを5回以上は死なせ、段差の上からケーブルの束を転がして列車の進路を変えて助けた。ほかの方法があったのかよ。
わたしが列車の進路を変えたせいで、エピソード5でトラック運転手が散々な目にあっており、大変申し訳なかった。
マックスとクロエの服装

エピソード2序盤のマックスは、かわいい部屋着姿である。これはおそらく卵とひよこ柄? 力に目覚め、同時に自我に目覚めつつあるのを「卵から孵った」形で表現しているのかも。

シャワーを浴びたあとはこちらの服に着替えている。小鹿かな? 何者でもない状態(エピソード1の服装)から小鹿への変化だ。フードは健在。

クロエの服装のこの柄は何だ……? 水牛???
いわゆる「神への供物」の暗喩かなあ。クロエの命を捧げなければ、この町は滅ぶ的な意味で。
スクショを眺めていると、エピソード1の頃と比べてマックスの表情がしっかりしてきている。1の頃はずっと不安そうな、自信なさそうな顔をしていたのに。エピソード4くらいになるとだいぶ自信のある顔つきになっていた。
サミュエルの謎

サミュエルの正体は結局最後まで明らかにならなかったけど、何だったんだろう。
どうしてサミュエルがレイチェルの写真や、女性物のスカーフを持っていたりしたんだろう。レイチェルとサミュエルの仲はどうなってたんだろう。前日譚をやったら何かわかるだろうか。
この写真は隠し撮りしたようなものではなく、ちゃんと構図を考えて撮られている。レイチェルもカメラ目線だし。サミュエルがこれを撮ったのなら、彼とレイチェルの間には信頼関係がありそうだ。でもこれを撮った人からサミュエルが写真をもらったという話なら、急にあやしくなる。
最後までやった結果、サミュエルはリスたちの守護動物なのか?? などという奇妙な印象に落ち着いた。リスがサミュエルの守護動物なのではなく、サミュエルの方が守護動物。終盤、世界がめちゃくちゃになってクジラも鳥たちも死んでいったのに、リスだけが無事だったのはサミュエルの影響だったような気がして。
瓶集め
悪名高い瓶集めだが、あれはいったい何の意味があったんだろう。何を象徴していたんだろう。あれだけ時間のかかるパートに、意味がなかったとは思えない。エピソード5でもリフレインされていたし。
集めた瓶は、クロエが銃で撃って割ってしまう。エピソード5での瓶も、写真を撮ったらすべて割れてしまった。

この何もしなくても割れた瓶を見て、この瓶の意味は「壊れること」にあると直感した。
暫定的結論としては、この瓶が象徴するのはクロエの命だ。クロエは、自らそれを壊してしまったということだ。そしておそらく、エピソード2のあの瓶も、クロエたちが何もしなくてもいずれは割れる(まああんな廃棄所にあればそれはそう)。
瓶は全部で六本。わたしが見た範囲だと、クロエの死亡パターンも六種類。
・ネイサンに銃で撃たれる
・自分の撃った銃の跳弾に当たる
・列車に轢かれる
・車いす生活からの衰弱
・ポンピドゥーに噛まれる
・ジェファソンに撃たれる
厳密にはもっとあるかも……? マックスが展示会時間軸から戻らなければ竜巻に巻き込まれていたのは除外していいかな?(竜巻は世界の意思なので)
ネイサンに撃たれたのは、誰にも相談せずひとりで彼を脅しに行ったから。
銃の跳弾は完全に自業自得。
列車に轢かれたのも自業自得。
車いす生活になったのは自動車事故が原因。あの時間軸のクロエは無謀運転とかはしなさそうだけど、とはいえクロエ自身が運転して事故に遭ったのは間違いない。
ポンピドゥーに噛まれたのはクロエが短気を起こしたから。もうちょっと交渉のやり方ってもんがあるだろ。
ジェファソンに撃たれたのは100%ジェファソンの意思だが、しかしあんな露骨な罠メールにおびき出されるのはマックスも含めてどうなんだ。
こんなふうに見ていくと、なんかこう、概ね、「クロエが自分で瓶を壊した」に当てはまる印象ではある。
ここがこのゲームの難しいところでもある。クロエはかなり自暴自棄で、破滅的で、果たして彼女の命を救うことに意味はあるのかと思わせる部分がある。もちろんその破滅願望のほとんどは両親へのあてつけで、本来の彼女は明るくて前向きな子だったのだろうけど。
現実的に考えると、クロエのような子こそ支援が必要だ。当然、現実的に考えれば彼女を救うことには意味がある。成績優秀だった子が、家庭環境の影響で退学になり、自暴自棄な生活をしているのは社会的損失でもある。しかしクロエのような子は支援を拒む。根本的に他者を信用していないのに他者依存だし、自分に支援が必要だということをうまく認知できないし、他責的な上に他者への感謝をなかなか素直に表明しないし。
本当に支援が必要な人間は、他人に対して「支援したくない」と思わせる態度をとる。それが、こういう社会問題が解決困難である原因のひとつだ。
鹿のアシスト

エピソード1終了後、日記に鹿の絵を描いていたことから、あの鹿はプレイヤーにだけ見えるアシストではなくマックスがちゃんと認識していたことがわかる。

その鹿が、今度は廃棄所で現れる。レイチェルの死体が埋まっていた場所を示していた? だとすると、マックスが認識していないことまでこの鹿は知っていることになる。
やはり鹿は巻き戻し能力とセットで、クロエ生存時間軸でマックスを生かそうとする「反自然」的存在なのかな。竜巻に対置されるもの。竜巻が「自然」な作用であるのに対して、鹿が「反自然」。
エピソード3:カオス理論


ここは結構少数派プレイだな!?
単純に見落としも多い。過去世界で写真を撮ったり暖炉に印をつけたりできたんだ?
クロエと友達でいようと思うなら、盗みをさせたくない。
クロエにキスする選択をした人がこんなに多いとは! マックスがキスするとしても、あんな勢いではやらない気がしたんだよね。もうちょっとキスに対して真剣に考えてるんじゃないかと思ったりした。でもここでクロエにキスしていると、ラストシーンがもっと劇的になっただろうな。
(251123追記:キスしなかった場合のマックスの心情もしっかり語られている)

ポンピドゥーは一度車に轢かれたので、焦って巻き戻して骨を反対側に投げた。
エピソード3ではマックスの能力がさらに開花し、ついに写真経由で過去に行けるようになった。マックスの能力の源泉が最後まで明かされず、結局「ただのふしぎ」で終わったのはちょっと残念な気もする。でもこの話は「SF(サイエンスフィクション)」を主眼としているわけではなく、「SF(すこしふしぎ)青春ドラマ」だから、この匙加減がいいってことなんだろう。
やっぱりエピソード3がいちばん強烈だったなあ。車いすのクロエというある種のクリフハンガーが、この話のいちばんの転機だったし、起承転結の「転」だったし、この話がどう進んでどう終わるかを決定づけた。
このストーリーは未来の竜巻と学校の闇というふたつの軸を持って進んでいくが、メインとなるのは竜巻の方で、学校の闇はフレーバーなのだというのも、ここで明示された感じ。まあオープニングの最初のシーンが竜巻だったから、最初から明示されてるといえばそうなのだが。

最初はこのゲームのグラフィックがだいぶ「古い」のに慣れなかった。直近でプレイした「都市伝説解体センター」のドット絵の方がずっと「新しい」と感じる。さらにその前にプレイした「Expedition 33」は画面がめちゃくちゃきれいだったので、すごくギャップを感じた。
が、このへんをプレイする頃にはもう、この「塗り方」がこのゲームの世界観を形作るパーツのひとつなのだと気づいていた。ゲーム開発が2010年代半ばならば、リアリティを追求するならもっとできたはず。でもこのゲームはあえてそうしていない。筆で塗ったようなタッチで一貫している。ゲーム内の写真の描写は、それをさらに誇張している。
ひとつには美術的な理由から、あえてこのような「塗り方」をしているのだと思われる。ノスタルジーを感じさせる意図もあるだろう。あえてリアリティからはずすことで、架空の町を描いていることを強調する意図もあったかもしれない。このゲームが実写ばりにリアリティある描写だったら、だいぶ印象が違った気がする。
マックスとクロエの服装

マックスがポップな MEMENTO MORI になっとる1!! クロエに借りたのか。
直接的には、マックスとクロエの心が近づいたことを表していそう。
同時に、マックス自身も死に近づいていることの暗示でもあるかな。エピソード3では学校の闇の調査が進み、ジェファソンが待つ危険に近づいているので。

このレイチェル衣装は、レイチェルとの同化というわかりやすい転機である。マックスは夜の学校への潜入・プールでの水遊びを経て、クロエの中でレイチェルと並ぶ立場まで引き上げられた。マックスもまた「いけない夜」を過ごすことで、殻を破ってクロエと対等な立場になろうとした。
ゲームの尺としては、ここがちょうど真ん中にあたる。そこにこの「変身」を持ってくるのは、物語構造上必然である。

しかしエンディングまで見てからこのレイチェル衣装を見直すと、やはりこれもマックスがレイチェルと同じ結末を迎えかねなかったことの暗示でもあるように思う。

クロエの服の柄はなんだこれと思ったが、いくつかのスクショに映った断片から察するに心臓の図だな? なんちゅう柄を着とるんや。ここを撃ってくださいってことか??
これは何だろうな、そのまんま「揺れ動くハート」ってことか? キス云々の直後だし。あとはやはり「命が危ない」的な意味も。
キス云々のときの服装のスクショがなかったので、プレイスルー動画を見てみた。このときのクロエのシャツって、ひよこ柄だったのね! エピソード2のマックスと同じじゃん。つまりこのシーンの服装はマックスがクロエの心に歩み寄り、クロエもまたマックスに歩み寄ったことの象徴だったのか。
だとすれば、その歩み寄りの頂点としてキスが来るのは自然な流れだったのかも。
エピソード3ではこのようにふたりの変化が描かれるわけだが、その結実としてマックスの能力が進化したわけだ。そのせいでさらなる悲劇を見ることになるのだけど。
夜の学校
夜の学校は最初から最後まで居心地悪かったな。わたしはスニーキングミッションを楽しめないが、そもそも「いるべきでない場所にいる」ことが非常に苦手なのだ。映画やドラマでもそういうシーンが苦手で、どうしても無理だと早送りしてしまうこともある。ゲームだとそれはできないんだけど。

このシーンを見ていて、ジェファソンもやべーやつだと確信した。こんなことを言い出す生徒と適切な距離を保てないのはヤバい。そもそもこんな時間にふたりで会っているのがヤバい。リスクを認識していないとしたらだいぶヤバいし、認識した上であえてこうしているならもっとヤバい。
校長の部屋には、ネイサンに疑いを向ける手がかりがいろいろ発見される。あとはレイチェルが薬物に関わっていることが示唆された。
プールのシーンはひたすら早く帰りたいと思っていたが、今スクショを見ると、エピソード4での赤くギラギラしたライトに照らされたプールと対照的だ。

青白く静かな印象を与えるプールはとてもきれいだ。
過去改変
写真から過去に飛んじゃったのはびっくりしたなあ。そんなのもアリなんだ!? って。

ここで、鹿のスノードームはマックスがこの町を離れる前からこの家の象徴だったことがわかる。
しかしクロエパパを生存させることにはだいぶ不安があった。そんな過去のことを改変したら、現在にどれほど影響が出るかわからない。今のクロエの人格を形成するほとんどすべてが変化してしまうのは間違いないから、マックスと再び友達になれるかどうかもわからない。マックスがそういう不安をまったく感じないまま過去改変に邁進するのが恐ろしかった。「バタフライエフェクト」とかを履修済みなら、ちょっとは想定してくれ。
しかも、車のキーの隠し場所が全然わからなくて、何度やりなおしたことか。最終的にキッチンの水をためたシンクの中に投げ入れて故障させたったわけだが、クリア後に庭に投げればいいことを知った。プライス家に余計な修理費をかけさせて申し訳ない。
キーの隠し場所を探すのに必死すぎて、暖炉のこととか写真を撮るとかは全然気づかなかった。

そして、戻ってきたらこれ。
この世界線のマックスは何をどうしてボルテックスクラブに入るような陽キャになったんだよ。今のマックスが内気なのは、クロエに対する罪悪感からだったのか? プライス家に何事もなければ、マックスも明るく成長できたのか?
マックスが明るく自信のある態度なら、ビクトリアが才能ある彼女の取り巻きになるのはわからなくもない。

この世界線のマックスはフードつきのパーカーは着ていない。またシャツに鹿も描かれていない。このシンプルなボーダー服は……何だろ? 複数の世界線が並行して存在していることの示唆?

この世界線でもクジラが死んでいる。つまり、この世界線でもクロエが生きている限り町は滅ぶということだ。
ただし、この世界線では結局竜巻は来ないのかもしれない。クロエはマックスの選択にかかわらず、近々死ぬことになるのだろうから。
車いすのクロエを見たときは本当にショックだったな……。
それを見るまでは、もしかして本当にこの世界線を選んでここで生きていくことになるのかと1ミリくらいは考えていたのだが、それもないのだと突きつけられた。
というところで本日は終了にして、怒涛の終盤感想はまた後日。
わたしには Before the Storm をやるという重要なミッションがある。
しかしさ~、こんなエンディングにしておいて、クロエ主人公の前日譚を作るとか、人の心がなさすぎじゃない?? リマスター版を買うと前日譚がセットになってて最初から両方のアイコンが見えていたから、クロエが死ぬなんて思ってなかったよ……。Before the Storm が前日譚だということも知らず、単に続編か何かだと思ってたから(LIS エピソード1を始めてから、Before the Storm が前日譚だとわかった)、普通にクロエが生存しているものだと……。
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