なぜ面白いのか

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自由な旅人だからこそ「オクトパストラベラー0」クリア後感想

「オクトパストラベラー0」クリアしたー!!

クリアしたんだけど……これはまだやるべきことがあるな? というか、やるべきことに気づいてトライしてみたのだけど、思いきり返り討ちにあってしまった。これはちゃんと準備しないとだめだ。しかも準備に結構時間がかかりそうだ。

となると、そこまで見てから感想を書こうと思うとだいぶ先になるかもしれない。むしろバトルコンテンツというものにそこまで興味のないわたしは、やらない可能性がある。いやストーリー的に重要そうなのでやりたい気持ちはあるのだが。

しかし新鮮な感想というものは、見た直後にしか書けない。ここは鮮度第一でお送りするブログなので、全貌を知らないままに「クリア後感想第一弾」として、現時点でのものを残しておくことにした。

そういうわけで以下、二度目のスタッフロールを見た時点でのクリア後ネタバレ感想。ただし返り討ちにあう前に見たイベント(戦闘前カットシーン)の内容には触れているので、何をネタバレされても大丈夫な方だけご覧ください。必然的に1の内容にも言及しているので、1をこれからやる方も注意で。

初回記事はこちらから。

nazeomoshiroi.com

 

ベストオブキャラ崩壊2026

 

前回までのあらすじ

守灰文書を読み、プレイヤーが闇堕ちした。

 

理想郷ウィッシュベール

原母神と一体化して世界を理想郷へと創りかえたサザントスくん。ウィッシュベールが捧腹絶倒のキャラ崩壊陳列会場になってしまった。

あれね、だいぶ無理のある全員生存IFとか、解釈違い甚だしい二次創作を読んでいる気分だったというのが正確な表現である。公式が「これってみんなの解釈違いですよねー」という形でこんなのを出してくれるの、面白い。申し訳ないけど、サザントスくんがオクトラ二次創作を公表したら炎上しかねないのでやめた方がいいと思う。

特に現在我がパーティの一軍として頑張ってくれているグッドウィンに対しては、「お前大丈夫かしっかりしろ!」と胸倉つかんで揺さぶりたくなった。

ヴィアトルは劇団の作家さん(シュワルツだろうか)から注文がきたと喜んでいたので、スタントのお仕事か何かかと思ったのだが(オクトラ1でそういうクエストがあったし)、衣装の注文だったことが判明して爆笑した。

この時点で仲間キャラを全員集めておいてよかったな。全員分みっちり語りたいくらい面白かった。

「監獄としてのエデン」を描いた作品は、ゲームだけに絞っても結構ある。たとえばペルソナシリーズは一貫してそういうテーマを扱ってるよね。あれはジュブナイルものだから当然といえば当然。

nazeomoshiroi.com(リンク先ネタバレ注意)

 

オクトラ0におけるエデンを崩壊させたリンゴは、聖火神の指輪である。そういう意味では、コハクくんは人間にリンゴを与えるヘビというよりも、人間に炎をもたらしたプロメテウスに近い。

 

広すぎラストダンジョン

「全てを授けし者」第8章のタイトルは「旅の終わり」だった。しかしここまで何度も「終章」の続きがあったことをふまえると、また終わる終わる詐欺では? と思ってしまうのも無理はない。

しかしその懸念は、あまりにも広大なラストダンジョンを見た瞬間になくなった。こりゃ文句なしのラストダンジョンですわ。広すぎ。ギミックがそんなに面倒でなくて助かった。でもほかのエリアに行かないととれない宝箱は意地悪だな~。

ここでは権力、富、名声をそれぞれモチーフにしたダンジョンが出てくるが、このダンジョン自体もサザントスくんが作ったものなのだろうか。人々の欲を吸い上げる装置的なものとして。

それとももともと神界はこうなっていて、人々の欲はここから「授けられた」ものだったとかか。このあと「全てを授けし者」と戦うことを考えると、それもなくはない気がする。だとしたら、サザントスくんは真っ先にこれらのダンジョンを破壊すべきなのだが。

いずれにしても、ここで読めるそれぞれの欲についての手記は、サザントスくんの自己紹介のようにも読めるなというのが第一印象だった。

権力の「理すら従えんと欲す」「己が力に依る者」なんて、サザントスくんにこそぴったりでは? 教会内で大暴れして、力による現状変更しまくったのがサザントスくんでしょ。世界を自分の思うように創りかえて「理すら従え」ようとしたのもサザントスくんでしょ。

富の「安定に根ざした大地の如き、根源的願い」を持っていたのは、胎内回帰願望全開のサザントスくんでしょ。しかもそれが「蜃気楼」だという自覚もある。

名声の「他からの称賛を喜びとする、奉仕の精神」「欠けゆく自尊を満たそうとした者」なんて、めちゃくちゃサザントスくんじゃないの。「月自らが光らんとする、虚空の夢」も、「偽りの血」を引くサザントスくんにこそしっくりくる。

もちろんこれを読む前から当然、サザントスくんにも「欲」はあるよね? とは思っていた。「~したい」という願望、希望こそが「欲」なのだから。「世界を創りかえて欲を消し去りたい」と思っている時点で、サザントスくんにも欲はあるよ。それがこの手記で念押しされた感じ。「全てを授けし者」は、やっぱり「全部ほしい人」だった。

あの者もまた、欲に溺れし者だったのだ

同様に、コハクくんにももちろん「欲」はある。ウィッシュベールを復興「したい」、サザントスくんを止め「たい」、あとは仲間をみんな強化したいとか、歴戦装備が全部ほしいとか、いろいろ。そういう健全な欲まで全部消してしまったら、世の中無気力にもなるよ。

まあコハクくんは「ほしいものがあったら囲んでボコって手に入れる」主義なので、「黒き欲」と言われても仕方ないかもしれないが。

 

邪神ガルデラ

こちらにはリブラックの手記も落ちていた。二度目のラスボス戦(返り討ちにあった方)前のカットシーンで明らかになったが、要は今のサザントスくんにはガルデラが憑りついてたということのようだ。

前章でのサザントスくんの回想シーンは、コハクくんが聖火神の指輪を手にしたというニュースが入ってきた時点でのものだった。つまりコハクくんと初対面の時点で、サザントスくんは枢機卿団を壊滅させていたということになる(じゃあパーディス三世のところにいたときに「戻ってこい」と手紙を寄越した枢機卿団は誰だったの???)。

そこからずっとサザントスくんは、迷いながらも指輪を集めて封じるという使命だけは全うしようとしていた。しかしセラフィナの炎に触れたときに、ガルデラに憑りつかれて完全にあっち側にいっちゃったという流れだったみたい。

(260113追記)

イベントを見直してみると、サザントスくんが守灰文書を読んでから、枢機卿団殲滅までの間にタイムジャンプがあったみたい。守灰文書を読んだのがコハクくんと会う直前で、枢機卿団殲滅がフィニスからの手紙を受け取った後。

サザントスくんはファラメに関する記憶を消されていたので、守灰文書を読んでもそれが自分の母のことだとは気づかなかったのか。セラフィナの炎で記憶が戻って、初めてあれが自分の母親のことだと気づいて大暴れに至ったのね。

(追記ここまで。コメントありがとうございました!)

 

辺獄で蘇らせたオルサも、実はガルデラだったわけか。いや、「オル・ガルデラ」と名乗っていたから、オルサを取り込んで一体化したという方が正しいか。お前も胎内回帰願望男じゃねーか。

前回の感想で、わたしはこう書いていた。

オルサが(ほかの死者たちと違って)辺獄でもまったく意識不明で、だいぶぼろぼろなのが気になる。たしか末っ子の邪神が産まれたときに母親を殺したという話だったっけ。これ邪神がやったの? 今オルサはどういう状態なんだろ?

プレイヤー闇堕ち不可避「オクトパストラベラー0」プレイ日記16 - なぜ面白いのか


実はガルデラだったなら、口を開けないのも理解できる。ボロが出るからね!

しかしラスボスの名前がオル・サザントスとオル・ガルデラなので OCTOPATH の O はこのふたつでした! というの、まあまあ力技だな。「オルサ」の O だったらどうしようというのはちょっとだけ考えたのだけど、そうなったかという感じ。結局オディプスはミスリードかよ~! 絶対出てくると思ってたのに!

 

オル・サザントス

前回サザントスくんのことを「胎内回帰願望男」と書いたが、本当に胎内に回帰するやつがあるかよ。初見時は思いきりつっこんだ。

でもなんというか、ここまでやってくれると、結局これがやりたかったんやろなあというのはわかる。すべての欲を消すとか世界を創りかえるとかは建前で、根源にあるのは母と一体化したいという「欲」だったわけだ。まさにオイディプス王。父親を殺して母親と結婚する。

オルサとファラメの同一視の過程についても前回ちょっと考えてみたが、もしかしたらそこにさらにガルデラの介入もあったのかもしれない。

答え合わせキター! やっぱりそういうことだったのか。前章での匂わせだけで終わって、答え合わせは無しというのもアリかもなーと思っていたのだが、確定させてきた。

しかしこのような時間は、実際にあったのだろうか? ファラメは産まれてすぐのサザントスくんを枢機卿団によって奪われて、「たぶんもう会えない」と言っていた。だからサザントスくんはファラメとの思い出はないものと思っていたのだけど。

この雪の中の小屋はイマジナリー世界だとしても、母子が一緒に過ごす時間自体はあったのだろうか。エンディング後、ファラメが子どもたちの記憶を消したという手記が出てきた。

子どもたちにファラメとともに過ごした記憶がないのなら消す必要もないわけで、一緒に暮らしていた時間はあったと考えるべきだろう。では「きっともう会えない」とは何だったのか。あれは記憶を消されたサザントスくんに残された記憶?

この手記の中の「命を賭して」二人の子どもを逃がしたとか、「最期に」のくだり、それに「聖火の力を使いあなたを逃がしたの」という台詞を合わせて考えると、ファラメは自らの炎で身を焼いて亡くなったとかだろうか。

それで大騒ぎになった隙に、シグナとコハクくんを逃がしたという流れ。フリードがそこで協力していたに違いない。フリードがコハクくんの本当の父親だったら嫌だなあ!(でも聖堂騎士の立場なら、強要されると拒否できない気もする)(プレイヤーがどんなキャラメイクをしても大丈夫な理由が「父親候補が大量にいる」なの、これまでにプレイしたゲームの中でも最悪オブ最悪で、よくやったなという感じ)

サザントスくんはセラフィナの黒い炎に触れたとき、ファラメに消された記憶が戻ったんだろうな。それでいっそう闇堕ちしたという。

全てを授けし者に呑まれて消えたサザントスくんが、ファラメに迎えられて「これからは一緒」エンドになるの、結局彼は彼の「欲」を満たしたのだなあ、と。それが幸せな幻だったとしても。

しかし「全てを授けし者」とはいったい何だったのか。どういう存在なのか、いまいちわからなかった。7つの指輪の邪悪な化身ってこと? 最初にオルサ島で指輪を封じようとしたときも、指輪に憑いていた魔物が襲ってきたし。

 

コハクくんはなぜ闇堕ちしなかったか

前回、プレイヤーは散々闇堕ちしまくったのにコハクくんはなぜ闇堕ちしなかったのかが不思議だと書いた。エンディングまで見ると、一応の答えが出たかな。

まず、そもそもサザントスくんの闇堕ちにはガルデラの介入があった点。枢機卿団を全滅させたのはまあ順当として、そこから辺獄まで行ってオルサを蘇らせて世界改変だ! までいったのはガルデラの影響下にあったから。コハクくんに対してはガルデラの介入がなかったので、闇堕ちしなかった。

それからきっとこれが大きかったのだろうけど、コハクくんには愛された記憶があったから。コハクくんはフリードやユーシアに愛されて育ち、ウィッシュベールの人々からも大切にされてきた。だからコハクくんは、人の善性を信じることができる。

またこの環境により適切な自己肯定感も育っており、たとえ挫折を味わったとしても再起できる強さがある。ひとつ失敗したから「もうおしめえだ」「俺は全部だめだ」とは考えない。

一方のサザントスくんといえば、ファラメからは愛されていたのだろうけど、その記憶が消されている。残ったのは枢機卿団でのクソみたいな記憶だけ。彼らはサザントスくんが幼い頃から聖火指守長としての役割しか期待しておらず、本人もそれ以外に自分の価値を知らない。

聖火神の指輪が自分以外のものになったと聞いたとき、サザントスくんの抱いた自己否定感はどれほどだっただろうか。タイガン司祭は本当に最悪のタイミングで守灰文書のことを伝えたよな。本当にお前は何だったんだよ。タイガン司祭の件が、エンディング後に残った最大の謎だよ。

今思えば、「名声を授けし者」1章のタイガン司祭はサザントスくんを調べていたのだろう。「尻尾を掴ませず終いか」というのも、サザントスくんのことだったに違いない。

まあ枢機卿団大量殺人事件と大聖堂大炎上事件があったのだから、事件自体はごまかせないよな。むしろここまでよく犯人を特定させなかったものだ。聖火守指長が犯人となると教会の権威に傷がつくから、よほど証拠が固まるまでは犯人扱いできなかったのかも。

でもタイガン司祭、自分が秘密を伝えておいて(しかも「君は知るべきだ」とか言って)それはちょっと……。ファラメの婚約者がタイガン司祭だったのかとも思ったが、それなら今の彼がサザントスくんを内偵してるのも不自然だしな。

 

(260113追記)

タイガン司祭の行動については、こちらの記事の説がしっくりきた。

note.com

作中で記憶の操作の描写があったのはファラメとサザントスくんによるもの。つまり聖火の力だと考えられる。採火燈を使えるテラグラフは、サザントスくんと戦うときに「聖火の力を使えるのは貴様だけではない」と強調している。ということはテラグラフもサザントスくんの記憶を操作していたのでは? という話。

おぞましすぎるけど、あの回想シーンと「名声を授けし者」にあったいろいろと不自然な描写に整合性をつけるには、この説がいちばんありえそうだな、と。

(追記ここまで)

 

エルフリックがコハクくんを選んだのはなぜか

これについては最後まで明示されなかったが、なんとなく結論が出た。

エルフリックもサザントスくんを救いたいと思っていた。

エルフリックとしては、間接的に自分のせいで不幸な人間を生み出してしまったことにとてつもない罪悪感があったのではないか。聖火は人を救うものだったはずなのに、めちゃくちゃ不幸にしている。

サザントスくんも、コハクくんも、ファラメも、シグナも、名前もない検体2も、それからウィッシュベールの人たちも、みんな聖火神の指輪絡みで不幸になった。

エルフリック自身は全然悪くないのだけど、言動を見るにエルフリックはずいぶん優しげな神なので、申し訳ないと思う部分はあったのではないか。

だから、せめてファラメの望みをかなえようとしたのでは。

この台詞の背景がこれである意味

ファラメの子どもたちの中で、「何者にもなれる どこへでも行ける」自由な旅人になれる立場にあるのは、コハクくんだけだ。サザントスくんもシグナも、生き方が環境に縛られすぎていた。

もしサザントスくんかシグナが指輪に選ばれていたら、きっとその時点で彼らの生き方は固定され、「何者にもなれる どこへでも行ける」可能性はゼロになる。「今の生き方をやめる」こともできなくなってしまう。

だからエルフリックは、自由な旅人となり得るコハクくんを選び、彼が自由に旅する上で最も必要な癒しの力を与えた。これで24時間戦える

結果としてコハクくんは「選ばれし者」として無関係な事件や戦争にまで引っ張り出され、散々な目にあったわけだが、本当に嫌になったらやめる選択肢は常にあったはずだ。プレイヤー側にも。最後まで見届けたのはコハクくんの意思であり、プレイヤーの意思でもある。

サザントスくんやシグナを選ばなかったのは、「今の立場が本当に嫌になったらいつでもやめていいんじゃよ」「きみたちも本当は何者にもなれるし、どこへでも行ける」的な優しさだったのではないか。

というか、そう考える以外にエルフリックを「善神」として理解できるルートがない。エルフリックの選択がサザントスくんに絶望を与えたのは間違いないもの。「自分も母に会いたかったから世に混沌をもたらしてフィニスがオルサを蘇らせることになるように誘導した」と言われた方が納得できるレベル。

しかしここまでを見る限り、エルフリックはシリーズを通して「善神」として描かれている。だったら悪意なくその選択をした理由はこんな感じかな、と。

単にサザントスくんよりもコハクくんの指の方が居心地がよさそうだったから、の可能性もある。

ギリシャ神話の神々だったらこっちの方がしっくりくるな。神々からすれば、人間の細やかな心の機微なんて理解不能かもしれないし。

 

オル・ガルデラ

なんやこれ

で、こいつをどうしてくれようか。

たぶんレベル的にはそこまで足りてないわけではないとは思う(一軍メンバーが70をこえたくらいで、訓練所にいるメンバーが60をこえたくらい)。しかし装備がだいぶしょぼい。せめて店売りされている中でもう少しいいものを揃えたいところ。

それから全体攻撃やランダム攻撃は使えないので、単体多段攻撃を量産する必要がある。あとは回復手段と、回復限界突破も量産だ。

1ターンに動かせるのは4人までということがわかっておらず、編成があまりにも適当になったのがよくなかった。ちゃんと各パーティにヒーラーとシールド削り係と、ダメージ限界突破アタッカーをバランスよく配置しないと、何もできないままターンだけすぎることになりかねない。

突入前の編成で1時間かかり、その後の戦闘で1時間近く戦った末に全滅したので、わたしのシールドがだいぶ削られてしまった。たぶんもっと短期決戦できるように準備するべきだ。

とりあえず歴戦武器を集めて、あの塔も攻略して、話はそれからだな!

今頃になって新しい町が出てきたし、ここの交易品にも期待しよう。

体験版のスクショ

エルフリックがメテオを使って邪神を封じたという伝承だったのに、ガルデラがメテオ使ってくるんだもんよ……。聖火教の伝承が歴史の中で変遷してこうなったのか、それともガルデラがエルフリックのメテオを見て「あれ強そうだから真似しよう!」と思ったのか。エルフリックさん、試練に勝ったのだからコハクくんにもメテオ解禁してください。

 

↓押していってもらえるとわたしのシールドが回復します!

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