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夜の神、朝に散る「KINGSGLAIVE FF15」感想

これはゲーム本編からのスクショ

期待していた「エピソード:アーデン」をついにクリアした! 楽しかった~! 大体期待していたものが揃っていた。

わたしがアーデンさんのことを知ったのは、FF14のエメトセルクが好きな人ならアーデンさんも気に入るのでは? みたいな文脈からだった。

たしかにエメトセルクと共通項は多い。向いてるベクトルは違うけど。ただわたしにエメトセルクがぶっ刺さったのは、単純に属性が好みなのはあるのだが、石川夏子さんの筆力による部分も大きい。

しかしアーデンさん……! これの続きが見たかったんだけど!? このあとのDLCが打ち切りってマジで!!? 続きは小説で!? しゃーない、これはここまでプレイした者としてはしゃーないよ、読むしかない。

あと、「エピソード:アーデン」に取り掛かる前に映画「KINGSGLAIVE」も見た。なるほどこれは本編のプレイ前に見ておいた方がいいやつだった。ここまでの重要情報を映画だけに収めておくなら、本編のメニュー画面にでも映画の宣伝を入れておいてくれよな。全然情報に触れないままクリアしてしまう人だっているでしょ。クリアまでネタバレ防止で自衛するタイプは絶対にその情報にたどり着けないよ。

当時はこういう感じの断片的なメディアミックスがはやってたんだっけ。全部の媒体を見ないと全貌がわからない、みたいな。後日談や前日譚や、脇役を主人公にしたサブエピソードをスピンオフとして展開するのは好きだけど、どれか1つを単体で見たときに、ひとつの物語を完成させるために足りないピースがあるのはいただけないなあ。

FF15発売から約10年後の現在は、まだ映画を配信サイトで見られるし、YouTubeにあるアニメ版も見られるし、小説も買えるけど、20年後、30年後のプレイヤーが果たしてその全部にリーチできるかはわからない。1つの作品は単体で完結させてほしいというのはそういう意味もある。

まあやっぱりその手法は不評だったから、今のスクエニはもうちょっと単体で完結するような売り方がメインになってるのかな。FF16はDLCもあったけどあれは完全にサブエピソードだし、ストーリーは本編だけで完結してたもんね。それがいいと思うよ……。

売り方はともかく、中身はかなり楽しんだ。今日は映画「KINGSGLAIVE」と「エピソード:アーデン」の感想のつもりだったのだけど、映画感想だけでまあまあ長くなってしまったので、いったん「KINGSGLAIVE」の感想だけ。アーデンさんについてはまた今度。ゲーム本編のネタバレも含むので、映画だけ見たという方は注意。

初回記事はこちらから。

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くつろぎ方

 

KINGSGLAIVE 初見印象ダイジェスト

すげー! ずっとムービーシーン!(そりゃムービーだからね) アクションめっちゃ動く! シフト移動気持ちよすぎ! 肌がきれい! インソムニア城きれい! イドラの解像度がゲームと全然違う!(イドラ、15のメインキャラの中だと割とローポリじゃなかった?)

なんかレイヴスとルーナの顔も違う! ルーナの声が全然違う!? 神凪の強さや神秘性が消えて普通の女の子みたいになってた。どうして……

アウディが走っとる!!?!!?!(インソムニアは東京らしいのに日本車じゃないのか) ボディの曲線もツヤもエロいな! いや待て、アウディのエンジン音はあんなに軽くないだろ!? もっと低音をきかせてくれや!

ニックスの顔はどこかで見たことある感じだなと思ってたら、アーロン・ポールがモデルなの!? わたしはアーロン・ポールの出演作を「ブレイキング・バッド」と「ウェストワールド」しか見てないけど、本当にずっとひどい目に遭い続ける気の毒なキャラの印象だ。ニックスは主人公だけどやっぱり悲劇的な運命をたどるし。

ニックスの名前ってもしかして……? と思って公式サイトを見に行ったら、やっぱり Nyx だった。ギリシャ神話のニュクスじゃん。夜の女神。タナトスやヒュプノスの母親。夜にクライマックスが来て朝とともに散るからそれに合わせてつけたのかな。

 

 

ルシス王国の現状

調印式までの流れがちゃんと理解できたのはありがたかった。インソムニア内でも作戦はかなり秘密にされていたみたい。この感じなら、イグニスやグラディオが知らなくても無理ないか。

ルシス領内におけるインソムニアとその他の違いもよくわかった。インソムニアだけが壁に囲まれて安寧を享受して、壁の外はずっと戦争中だったのか。しかも移民を前線に送っておいて。こんなにもルシス株が暴落するとは思ってなかった

この移民問題とかインソムニアとその他の地域格差とか、ゲーム本編にも組み込んでくれたら、ストーリーにもっと厚みが出たのに。実際にはゲーム本編の時期にも移民はいただろうし、インソムニアがあんなことになったら首都から逃げてきた難民だってたくさんいたはず。そういうの、全部スルーだったもんな。

実際にはいただろうに、ノクトくんたちの視界に入ってなかった(=問題をまったく認識していなかった)というのがきつい。アニメ版でのああいう生活を送っていたなら、ノクトくんたちには移民問題なんて本当に視界に入ってなくてもおかしくない。

そしてこんな状況だったなら、裏切られるのもやむなしと思ってしまったよ。むしろニックスがどうしてルシス側についたのか不思議だったよ。わたしはゲーム本編をクリア済みなので、あそこで指輪とクリスタルが奪われるとどうなるかわかっているが、ニックスはあの説明でよく人類存亡の危機が迫ってるって理解できたね?

ルシス王家が、自国の民の平和ではなく星の病を浄化するという使命を帯びているのはわかっている。辺境を切り捨ててでもインソムニアを守らなければ、全人類が滅びる可能性があるというのもわかる。でも個々の民からすれば、「自分が」「今」死の危険性に晒されているわけで。為政者に対して憤りを抱くのは当然だ。

ゲームの中だけだとレギスは良き父のように見えたけど、為政者としてはだいぶアカンかった(しかし星の病のためにはやむなし)ということがわかった。

ところで指輪とクリスタルが帝国に奪われたところで、ルシス王以外にそれを使うことはできないのだから、王都襲撃にはインソムニアが荒廃する以外のデメリットはなかったのでは。ノクトくんが帝国に乗り込んでしまえば事は済むわけで。そして実際そのとおりだったわけで。バハムートを初めとした神々がスルーを決め込んでたのはそういう理由かな。

わたしはタイタス将軍とコル将軍の顔の見分けがつかず、ずっとコル将軍のつもりで見ていたから(「タイタス」ってコル将軍の名字かな? みたいな)、裏切ったのを見て仰天した。そうか、別人だったの……。ルシスの将軍と帝国の将軍を兼業するのはかなりきつそうだ。帝国の方は遠隔勤務可能だったのね(適当)。

指輪バフありのニックスと同等に渡り合うタイタス将軍は強すぎないか。タイタスは一応生身の人間だろ。それともあの帝国製鎧の性能がすごいのか。車と正面衝突してもピンピンしてたもんな。

あとはレギスのそばにいて一緒に戦っていたクレイラスは、グラディオの父親だったのね。王との共闘に慣れてる感じがしてかっこよかった。瞬殺されてしまったが……。

国防の要(=王)が加齢+過労による消耗で衰える一方というのは、あまりにも持続可能性がない。いくらいずれ代替わりするといってもだ。ルシスもあそこまで科学力を高めたのだから、魔法障壁や魔法(王から「王の剣」に力を授けることで成立する。つまりはこれも王頼み)だけに頼ることなく、国防にもっと予算を割いて、帝国の技術力に対抗すべきだった。飛空艇に対処する対空兵器が何もないのはさすがにまずいでしょ。

 

 

魔法とか

「第一魔法障壁」はかっこよかったな! 「障壁」というからプロテスのことかと思っていたのに、歴代王のことだったとはね! けどやっぱり彼らもルシスの民を守るために現れたのではなく、クリスタルを守るために動いている。インソムニア破壊の半分くらいは魔法障壁によるものじゃない?

それでもあのダイヤウェポンを追い返すことができたのはこの魔法障壁のおかげだったっぽい。わたしはゲーム内でダイヤウェポンを見たときは「いずれこいつと戦うのか……!」とわくわくしていたのだが、とっくにスクラップになっていたとは思わなかった。

ニックスの魔法が使えなくなることでレギスの死を示唆したのはすごくよかったな。これ、ゲーム本編終了後はあの世界から魔法が消えるってことか。武器召喚もできなくなる。そういう意味で本当に FINAL な FANTASY だったんだ。

ニックスの魔法の源はレギスだけど、ニックスはシフト移動ができるのね。イグニス、グラディオ、プロンプトはシフト移動できないことを考えると、ニックスは何か特別な人だったのか。あるいはルシス王家の力とめちゃくちゃ相性がいいとかか。

これは設定上しょうがない部分なんだけど、ニックスって最初から最後まで借り物の力で戦っていて、そこがちょっと主人公としてはもやっとする。そしてゲーム本編と同じく、運命に逆らわない主人公だ。よく言えば運命を受け入れる主人公だ。「ルシス王国に味方する」ってそういうことだから。力を使うためにはルシス王たちの意にそぐわないといけないしな。

気になったのは神凪の扱い。この映画って、神凪設定が固まる前に作られたんだろうか? 「神凪」ってワードが一回も出てこなかったような?? これだと映画だけを見た人には、ルーナの言う使命が何なのかわかんなくない?

というかこの映画ではルーナはずっと守られるだけのお姫様で、戦う力もないし戦う気もない。その割に指輪を受け取りに行こうとして無茶をする。ゲームではもっと強い印象だったんだけどな。

飛空艇に現れた触手モンスターはオルトロスね!? なるほど、それでルーナを執拗に狙ってたわけか。

 

 

一方その頃

インソムニアが襲撃されていた頃、ノクトくんたちは車を押していた。この頃はまだ王都の壊滅を知らないのだから仕方ない。

けどこれだけ皆が命がけで繋いだ未来への希望が、王都陥落のお知らせを受けとってもまだあの感じなのは、落差がすごい。ゲームの方は最終的にその落差を生かした展開になっているとわかっていても。ノクトくんにニックスの真剣さの1割でも備わっていれば、ゲームの印象はだいぶ変わっただろうなという気がする。

まあ移民出身で前線で戦ってきた「王の剣」と、王都のタワマンで一人暮らし(家事はイグニス任せ)してた王子様では、何を見て経験しても受けとめ方が違うのは当たり前か。

映画を見た後ゲームを振り返ると、壊滅したインソムニアでまだ「王の剣」が活動しているのはかなり嬉しい。インソムニアに残った人たちもいたのね。

もともと王都に住んでいた一般人たちは、今度は自分たちが「移民」(というかその場合「難民」というべきか)となって各地に避難したのだろうか。イリスやタルコットはそういう感じだったな。彼らは今まで王都を守ってきた移民たちに対して何かを感じたりしただろうか。ゲーム内でそういう人たちにも会ってみたかったなあ。

 

総じて、映画単品で見るとよくできたアクション映画として楽しめたのだけど、ゲーム本編ともっといろいろな面で上手に接続してくれていたら、ゲームがもっと楽しかっただろうなあという感想だ。

マルチメディア展開は本当に難しい。作品世界全体の整合性をとるのがまず単純に難易度が高いし、よほどうまくやらないと説明不足の作品が世に増えるだけになるし。

わたしの場合はきっちりゲーム本編からアニメ、映画、それにこれから小説にも手を出そうとしているので、そういう意味では「成功例」と言ってもいいのだろうけど。

 

では映画の感想はこれくらいにして、わたしはこれから「エピソード:アーデン」の感想を書く。

 

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