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投資物件としての自動車@スコットランド「グランドツアー」3-7感想

今回のグランドツアーは久々の激安チャレンジ×スコットランドロードトリップ!

原題 Well aged Scotch はなんとも味がある。年代物のスコッチウイスキーと、年を重ねたクラシックカースコットランドを旅するという意味をかけているのだろう。

実はトップギア時代にもスコットランドを旅することはあまりなかった気がするので、なかなかに新鮮である。三人のお膝元に、まだあんな美しいドライビングロードが眠っていたなんて。美しい景色とリチャードの怒号が楽しめるグランドツアー、いってみよう。

 

ちなみに先日ラーメン屋さんで相席になったスコットランドからの旅行客は、日本の服屋にやたらとタータンチェックがあるのを見て「みんなスコットランド好きなのかな」と言っていた。

 

 

オープニング

テントの入口が開いて三人が登場するシーン、ジェームズが小さくポーズをとっているのがとてもかわいいので、見逃した人は今すぐもう一度チェックするんだ! 今期のロングヘアジェームズ、ここまで長いのは久しぶりでわたしは嬉しい。

 

投資物件としての自動車

クラシックカーの価値が上がることについては、TGでもGTでもこれまでに扱われてきたためわたしにもなじみのある話題だ。しかし今回は投資そのものにチャレンジするべく実地調査をしようという話。面白そう! まあ結果は見えてるけどな!

ちなみに実際に値上がりした車の例としてあがっていたのは、

ジャガーEタイプ:3万5000ポンド→10万ポンド

アストンマーティンDB5:75万ポンド

フェラーリデイトナ:60万ポンド

パゴダルーフつきメルセデスSL:7万5000ポンド~

フォードエスコートメキシコ:6万ポンド

レアで面白い車ということで名前があがっていたわけだが、確かに錚々たるメンバーだ。中古車にもかかわらず買ったときより値段が上がるなら、車そのものを楽しんだ上で投資としての意義もある。

 

で、三人の買った車はといえば、

ジェレミーアルファロメオGTV6(1万ポンド)

ジェームズ→ランチアガンマクーペ(1万3500ポンド)

リチャード→フィアットX 1/9(2250ポンド)

ジェレミーのアルファ愛は相変わらず。ランチアといえば、トップギア14-3で熱く特集されていたのが印象的だ。三人ともランチアは大好きのはず。

アルファとランチアについては、ジェレミーとジェームズがそれぞれ自分の記事で良い車だと語っていた。お互いにその記事を覚えていてアピールし合うのを見るとニヤニヤしてしまう。

そして微妙にテーマからはずれた車を買ってくるリチャードも伝統芸である。

 

ノースコースト500

www.visitbritain.com

この観光者向けサイトによると、ノースコースト500は「スコットランド版ルート66」と紹介されている。

ノースコースト500(NC500)の車道は、インヴァネスで始まりインヴァネスで終わる、まさしくスコットランドの北岸をぐるっと取り巻くルートです。途中、雪がまだらにかかった山々や人里離れて広がる海辺、岩の多い城郭などを通り過ぎるので、スコットランドの最も美しい景色の多くを楽しむことができます。

だそうだ。実際の美しさは番組に登場したとおり。そのほかに紹介されている観光地もどれも美しい。またいつか行ってみたい場所が増えてしまったぜ。

しかしあの漁港は本当に寒そうだった。撮影中にもどんどん暗くなっていくし。

Behind the scenes を見てもやはり寒そうだ……。

そして「世界一」と言われた(スコットランド出身のプロデューサーに)景色はといえばこれである。

プロデューサーへの露骨なあてつけが激しい三人であった。ま、まあどんな国にもきれいな自然とそうでもない地域があるよね……。

(`゚Д゚) <ショーン・コネリーか?

は笑った。

 

スコットランドロードトリップ!

走り始めて早々に、ランチアのワイパーが壊れるタイミングが完璧すぎた。仕込みじゃないよねあれ……。

そこからの explode 祭りも楽しい。どんだけ爆発リスクがあるんだよランチア、さすがだな!

 

ドリフトコンペティション

GTが始まってからというもの、三人とも特訓の成果かドリフトができるようになっており、今回もそれを披露してくれようというわけだが、車の性能がまったくドリフト向きでなかった。

ジェームズの後輪カバーは音だけで笑えるからすごい。ジェレミーとリチャードの笑いっぷりよ。あれだけ操作を失って、怪我がなくてよかったねジェームズ。

そしてリチャードもヘリを呼ぶ羽目にならなくてよかったね。ジェレミーはお気の毒様……。冬の自転車は手袋がないとつらいよ!

ジェームズとリチャードが飲んでいたジントニック?のグラスに浮いていたのは何だろう。ライムのかわりにレモンピールを使ったのだろうか。ジェームズの横にあるテーブルに置かれた瓶も気になる。カクテルの前に一杯飲んだのか。

ジェレミーの「訃報」を伝えようとするリチャード、ラジオモードになった途端にプロの声になるのはさすが!

……からの CLARKSOOOOOOOON!!! である。リチャードが名字呼びするのは珍しい。Where is my roof!!!?!?? ってあんまり言う機会のないせりふだよね。

 

ジェームズ・メイとスロットカー

スロットカーって何だろう? と思ったが、こういうやつのことらしい。

 

あ~なるほど、これはソファの下に走っていきますわ。

で、これの後輪に絶縁テープを巻くとコントロールできるようになる、と。やったことがあるという女性の、あのきらきらした眼差しよ……。そういう子供時代を過ごした人たちが、今あそこにいるんだな。あの女性以外にも挙手した人がいたから、実は結構メジャーな方法なのかも。そして今回番組でこの方法が広く知られただろうから、やってみる子供はこれから増えるのかも。

 

BMW M5とアルピナ

今回も登場の演出がめちゃくちゃかっこよかった。毎回車の登場シーンの絵コンテを書く人、アイデア豊富ですごいなあ! しかもどれもきちんとその車のイメージやコンセプトと合っているし。今回は未来的でデジタル、でも軽さよりは正確さをアピールした演出ということになるのかな。「すべてが最先端でSF映画の世界みたい」というジェレミーのコメントに沿っている。

4WDと後輪駆動を実際に切り替える人がどれくらいいるのかはわたしも疑問。日常生活で使う車の設定を頻繁にいじる人はあまりいないと思われる。

そんなわけで、性能的には劣るアルピナを推してくる展開はなるほどと思った。一時期ニュルブルクリンクを爆撃しろと主張していたジェームズもこれには同調。日常生活では時速300キロも出さないし、ドリフトもしないしね。

 

スコットランド楽ちんコース

(゚∀゚) <I've had a thought. 考えたんだ

J`・ω・) <That's very uncharacteristic Hammond. らしくもないことを

(`゚Д゚) <I was going to say, first time ever. 人生初だ

この流れるような導入よ。

で、この「楽ちんコース」。初見では気づかなかったのだが、英語字幕で見て気づいた。これ実は下ネタだな!

The Scottish Highlands Intermediate Tourスコットランド高地中間ツアー)

Piloting Extremely Nicely In Scotland(すごく素敵なスコットランド案内)

こう書くとおわかりいただけるだろうか。

そしてどうしてあれを「楽ちんコース」という字幕にしたのかふしぎだったのだが、今自分でこれを入力していて気付いた。これも下ネタだわ! 楽ちんコースってことか! クッソいい訳だな! これに気付く人が日本にどれだけいるかわからないが(もとのセリフが下ネタだってわからないと下ネタが仕込んであるって気付かなくない?)、せめてこの記事を読んだ人は字幕屋さんの素晴らしい尽力を称賛してあげてほしい。

そうとわかると、

このシーンではっきり PENIS と言っているではないか。なぜ初見時スルーしたわたし。

(`゚Д゚) <your penis is exactly the right length and beautiful.

(゚∀゚) <Well, thank you.

これはひどい

最初は珍しくリチャードの提案をほめてるな~と素直に鑑賞していたのに、お前何言ってんだ!

名前はひどいが、道の素晴らしさは疑いようもない。PENIS map を公開してくれというツイートが公式に殺到しているし、そのうちどういうコースをたどったのか教えてもらえるかもしれない。スコットランドの新観光名所になるのか?

 

ジェレミーのたんじょうび

うう……リチャードとジェームズがふたりしてジェレミーの誕生日をお祝い……。そんな日が本当にくるとはTG時代には思ってなかったよ……。

スパゲティボロネーゼといえば、Perfect Road Trip でリチャードの好物として出てきたが(ヤヤム・アベレンである)、ジェレミーも好きだったらしい。イタリアでも食べてたしなー。

(゚∀゚) <おいしくなあれ

のリチャードがめちゃくちゃかわいい。スパゲティマックボロネーゼ、見た目は最悪だが味は悪くないような気もする。揚げたてなら結構おいしいのではないか。

ジェームズのバグパイプ姿も似合うよ! あれは演奏がすごく難しいと思うのだが、練習したのかな。

ジェームズの冗長なスピーチも愛がこもっていてほんと……。みんな眠そうだったけど……。よかったね、ジェレミー!! 少なくともビール缶はたくさん用意されていたしね!!

(`゚Д゚) <今年の4月12日は1972年以来初めて二日酔いじゃない

1972年ってジェレミーまだ12歳じゃん。まあイギリスは5歳から家庭内飲酒は合法だからいいのか。

 

オチ

(`゚Д゚) <Back to the studio... tent!

あっ……。

うっかり以前の慣れたせりふが出てしまったのを咄嗟にアドリブでフォローしたのか、それともそこまでが台本だったのか。

アルファをおうちに持ち帰ったジェレミー、大事にしているだろうなあと思ったら、諸々の修理に8000ポンドもかかったらしい。ほとんど2台買えるじゃん!

リチャードのフィアットは撮影の翌日エンジンが吹っ飛んだらしいが、撮影が終わったあとでよかったね。PENIS で爆死とかしゃれにならない。というか爆発リスクがあるのはジェームズのランチアじゃなかったのかよ。

そんなわけで三人とも大損を出したわけだが、スコットランドの美しい景色と楽しい思い出は出費以上の価値があったと思うよ!(きれいにまとめようとしている)

 

 

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