待ちに待ったホブス&ショウ、見てきたーー!!
スーパーコンボとかいう最高に頭の悪い邦題もこのシリーズに限ってはアリかな! カツカレーにハンバーグのせて食べるみたいな映画になるってみんなわかってたしね! 実際そうだったしね!
さっそく感想メモを残しておくことにする。
前半はネタバレなし、後半はネタバレあり。
ネタバレなし感想
これから見に行く人がこんなところを読むかどうかは謎だが、一応ネタバレなしの感想も書いてみる。
見どころはやはり、タイプの異なる二人のアクションスター、ロック様ことドウェイン・ジョンソンとジェイソン・ステイサムによるアクションシーン。重戦車型のホブスと、小回りのきくデッカードはもちろんどちらもカメラ映えするアクションなのだが、その二人がうまく対比されて画面が常に楽しい。
ワイルドスピードシリーズのスピンオフということで、カーアクションもしっかりある。今回はデッカードがエロいボディのマクラーレンを乗り回しており、大変けしからん絵面に(ワイスピシリーズの車の撮り方は健全すぎてあまりエロさを感じなかったのだが、今回のマクラーレンは結構えっちだった)(車をエロく撮ることにかけてはトップギア&グランドツアーのスタッフにかなうところはなかなかないと思う)。今回はホブスがなかなか斬新なカーチェイスへの対抗手段を披露しており、目の覚める思いをした。ニトロを噴かすシーンはマジで最高。ゾクゾクした。
とはいえワイスピ本家に比べると、車が主役! というほどではない。あくまで見せ場があるよ! という感じ。
ヴィランなイドリス・エルバもおいしい。デッカードとの過去をもっと詳しく聞かせてほしいところ。しかし改造人間イドリス・エルバを堪能したあと二回目を見ようとしたら、「キャッツ」の宣伝でねこみみのはえたイドリス・エルバが出てきて、お前……そこまで改造されてしまったんか……と愕然とした。
あのバイクアクションのスタントマンは何者だよ。すごすぎる。どこまで生身の人間で撮ったんだろ?
見た人はみんな感じると思うのだが、全体的にホブス&ショウというよりもロック様&ステイサムという印象が強い。中の人ネタがとても多い。そもそもロンドンとサモアという二人の出身地が舞台になっているあたり、中の人ネタメインで話を作っている感。でも今回はワイスピのスピンオフという形でホブデカの二人が掘り下げられているわけで、掘り下げ方としてはこれもアリなのかなと。
冒頭のロンドンについては、あんな大雨はロンドンではそうそうないやろ……と思ったが、一方のサモアの景色が本当に美しくて、行ってみたくなってしまった。
あと、やたらと「ゲームオブスローンズ」ネタが豊富だった。日本人だとわからない人もいるのでは、というか日本ではワイスピファン層とゲースロファン層ってあまりかぶってないのでは……。ゲームオブスローンズは近年の洋画洋ドラにおいては一般教養レベルでどこでもネタにされているので、履修しておくといろいろ楽しい。ワイスピ旧作ファンなら、ラムジーとローズ(F8でサイファーの部下だった赤毛のおじさん)の中の人がメインキャラでがっつり出演しているので、そのへんを目当てに見るのもよい。
当ブログには現時点でゲームオブスローンズ関連記事が68ほどあるので、すでにご覧になった方はぜひこちらもどうぞ(ストレートな宣伝)。
現在ゲースロ最終章のネタバレを回避している人は、スタッフロールの中盤で最終回の重大なネタバレがあるので、スタッフロールが始まったら帰った方がよい。
さて、この先はネタバレ感想につき未見の方は回れ右すべし。
このふたりのやりとりも相変わらずかわいらしかった……!
getty さんいつもありがとう!!
デッカード・ショウについて
He’s what you call a champagne problem. Jason Statham returns as Deckard Shaw in @FastFurious Presents: @HobbsAndShaw. #HobbsAndShaw pic.twitter.com/BYdXVL5diq
— Hobbs & Shaw (@HobbsAndShaw) January 30, 2019
前作で登場したママに「デックス」と呼ばれてファンを騒然とさせたデッカードだが、今回はまた新たに過去がいろいろと判明した。妹にはデックって呼ばれてるんだ……。ていうかブリクストンにまでデックって呼ばれてるんだ、へえ……。
彼がMI6を抜け、家族からも姿をくらませたのは、エティオンを避けるためだった? その際、妹との間に誤解があって確執がうまれた? ということかな。ハッティに向けるお兄ちゃんな顔がたまらん。最後にハッティと二人でママのところに面会に来たときの優しい笑顔がたまらん。仲直りできてよかったね!
今回は登場するなりいきなりのパジャマシーンで心臓が止まり、そこからの華麗な料理シーンで悶えた。やっぱり自炊するんだ……。スカイミッションで食べてたぼっちステーキはやっぱり自作なんでしょ? そうなんでしょ?
マクラーレンが似合いまくるデッカードだが、同乗者ホブスには狭すぎて絵面だけで笑える。
「ミニミニ大作戦」ネタにも笑わせてもらった。なんて懐かしい……。たぶんわたしが最初に見たステイサム出演作だ。邦題はひどいが面白いクライムアクション映画だった。ワイスピを見るような人は大体もう見ている気もする。
今見るとステイサムが若い……。そしてワイスピでサイファー役を演じるシャーリーズ・セロンも若い……。このふたりの初共演映画でもあったな、そういえば。
2003年版「ミニミニ大作戦」のミニはBMWミニだが、今回スーパーコンボに登場したのはローバーミニだった。小さくてかわいい!!
デッカードがやたらと「メカニック」を連発したのも中の人ネタだったりするんだろうかとちょっと気になった。
今回ツボだったシーンは、ホブスと二手に分かれてお互いの見える部屋で戦ったシーンの最後、背後で倒れこむ男の首を腕を回して掴む仕草。なんですのあれかっこいい。ちょっと芝居がかってるんだけど、デッカードがやると絵になる。まさに "champagne problem" である。その後の ACCESS DENIED 連発には笑わせてもらった。ホブスのリアクションもたまらん。二人とも顔芸だけで食べていけるレベル。
あとはホブスと最初の口論シーンで「(ブリクストンみたいなやつは)アメリカでは SON BITCH って言うんだろ?」と "son of a bitch" が言えていないところ。しかもそれをホブスがちゃんと覚えていて、後のシーンで今度はホブスが「あの SON BITCH をぶっとばすぞ」と言ってたところ。そして最後の最後にホブスがデッカードに「SON BITCH」って言うところ(たぶん言ってたと思う)。
「思春期前のハリー・ポッターみたいな声」には笑ってしまった。わたしはステイサムのちょっとハスキーで高めの声、好きだよ!
ルーク・ホブスについて
フルネームは「ルーカス・レベッカ・ホブス」だった……?これからはベッキーって呼ばれるネタがはやるんだろうか。クソッかわいいな!!
サマンサちゃんとは相変わらず良好な親子関係で安心した。サマンサちゃんはまだ9歳らしいが、反抗期がきたらホブスめげそう。サッカーは今も続けているのかな。
スカイミッションのときは7階から車にダイブして病院送りになっていたホブスだが、今作ではあの高さから車にダイブして無傷なので、人間やめ度がまた上がったようだ。そんなんだからスーパーサモア人って言われるんだぞ! というかハッティも同じ高さから落ちて平然としていたので、今作は全体的に人間やめすぎである。改造人間以外も頑丈すぎてエティオン涙目である。
あの独特のホブス語彙はおそらくロック様ご自身のプロレスでのマイクパフォーマンスから来ているのだと思われるが、今回も健在。ケツに靴をつっこんで口から紐を出してやるとかどうやったらそんな発想が出てくるんだよ。アイスブレイクでは歯をケツまでめりこませてケツで歯みがきするようにしてやるとか言ってたけど、なんかこう消化管一直線な発想なんだな(?)。
今回は故郷のサモアに飛んだり、パンケーキを積み上げたり、プロレス技を披露したり、眉毛ネタを披露したりと、どう見てもロック様なホブスが堪能できた。わたしは映画を見たあと無性にパンケーキが食べたくなったが、目につく場所になかったのでワッフルを食べてきた。
デッカードに向かって「お前の声が気に入らない」と言っておきながら、最後には「声が聞きたかった」って電話してくるのは何なの???(※聞きたかったのは警察の声です)
デッカードとの息ぴったりなかけあいといい、テレパシーレベルで意思疎通しながらの連携アクションといい、やっぱりバディものって最高だなとしみじみできた。デッカードはホブスに「お前は目立ちすぎる」と言っていたけど、飛行機の中で延々とあんなやりとりされたらまわりの乗客からガン見されるでしょ。そういえば以前ベトナムに行ったとき、隣の乗客がステイサムそっくりで何の死亡フラグだよ……と思ったのだが、そっくり氏は飛行機が飛ぶ前から爆睡し始め、何事も起こらなかった。
「ブリクストンに手も足も出ないふたり」の結論が「片方が殴られるのと同時にもう一人がブリクストンを殴る」連携プレイという最高に頭の悪い作戦で、これは確かにワイルドスピードシリーズですわ。なんであのかっこいいシステムは「二人を同時に捌く」「両方避ける」というサジェストを出してくれないんだ。いやまあ、そういうノリのシリーズだったよね! いいと思います!
デッカードのシャンパンプロブレムとの対比で使われた "can of whoop-ass" の意味がわからなかったのだが、Urban Dictionary さんで大体のことを察した。缶に入った危険物質のイメージでたとえたヤバいやつの比喩ってことかな。
あと「ゲームオブスローンズ」は見ていない! と主張していたが、"He knows nothing like Jon Snow." と、ドラマを見ていないと出てこない台詞を口にしていたので、どう見ても大ファンである。ホブスは誰推しだったんだろ。ジョン・スノウとは合わなさそうだな。ハウンドとかトアマンドとか? 「ローズに似てるな」って思いながら見てた?
ブリクストンについて
全体的に軽めのノリだったからあまり深刻になりすぎない描写ではあったのだが、ブリクストンのキャラって考えれば考えるほどエモい。
彼は自身の正義をどこまで信じていたんだろう。
自分のことを「悪役 bad guy」と語り、大義を語る「ボス」に対して皮肉の混じった笑みを見せる姿を見ると、なんだか結局彼は「大義」を口実に、というか自分に対する言い訳にして、デッカードと再会したかっただけじゃね? という気がしてくる。
しかもその彼は、結局「ボス」にシャットダウンされてしまうという。
改造人間は人間を超えた存在かもしれないが、あの状態になると「ボス」の一存でシャットダウンされるようでは改造を躊躇する人も多いのでは。
で、あの「ボス」って誰なんだろ。
ホブスとは「再会」になると言っていたが、今回の新キャラのうちまだ本編に登場しておらずホブスと因縁がありそうなのってホブスパパくらいなのだが、さすがにそれならホブスが口調とかで気づくか。いや声が合成音声だし気づかない可能性もある?
ショウパパもいずれ出ると噂されているが、こっちは今回出るのかと思っていたら出なかったので、これはこれで気になるところだ。
今回の興行収入次第だとは思うが、これ絶対続編を想定してるでしょ。ワイスピ9ではサイファーの話の続きをやるとしたら、ホブス&ショウの2作目を作る可能性あるでしょ。
例のカメオ出演の人(あまりに堂々としていてカメオとは……? という感じだったが)がまた続編でホブスと絡んでくれたら最高だな!
ロック様&ステイサムの相性がいいことが改めてわかったので(キャラ的にも、アクション俳優としても)、ぜひ続編が作られてほしい!