7-2はショックだったが、7-3はさらに大ショックだった。ショックが大きすぎて一日中上の空である。
本日もネタバレ感想。
オレナ・レッドワイン
----(170803修正・加筆)-----
オレナ・タイレルではなくオレナ・レッドワインでしたね! 彼女は旧姓を名乗っていたのか。ていうかレッドワイン……レッドワインて……
つづりは Redwyne なので red wine そのままではないにしても、苗字が死因になるなんて。ジェイミーは毒を飲ませるにあたって彼女の旧姓を意識したに違いない。
----(加筆ここまで)----
わたしの好きだったおばあちゃんが逝ってしまった……。
「ゲームオブスローンズ」序盤を見ていた頃、このドラマに足りないのは「ダウントンアビー」でいうところのヴァイオレット様ポジションだと思っていた。そこに現れたオレナさん、わたしが待っていたのはこの人だよ!! と当時テンションが上がったものである。
ただしオレナさんはあまり長生きしそうには思えず(すでにあの世界では長寿な方だが)、わたしはオレナさんの死がタイレル没落のきっかけになるのではないかと考えていた。S4まで見た時点で、わたしは彼女についてこう書いている。
あの年齢であの行動力、タイレル家は彼女の目が黒いうちは安泰ではないだろうか(フラグ)。
実は存在していた(まだ)不幸になってないキャラ「ゲームオブスローンズ」キャラ語り04 - なぜ面白いのか
まさか孫の方が先に全滅するとは。
S6の時点でタイレル家滅亡はほぼ確定したようなものだったが、オレナさんが残っている以上、ただで終わるとは思えなかった。喪服を纏ってからのオレナさんは明らかに凄みが増している。女優さんすごい。
で、わたしがいちばん興奮して、同時にやるせなかったのは、オレナさんの死因である。彼女はジョフリー毒殺の報いを、その父親から毒殺される形で受けた。
その前にすでに、エラリア(わたし先週の時点で彼女は死んだものと……)はミアセラ毒殺の報いをその娘に対して受けた。これはごく普通の「復讐の連鎖」である。まあこっちはこっちで猿轡のせいで声の演技ができない二人の表情のやりとりが凄まじかったわけだが。
それに対してジェイミーは、オレナさんを救うために毒殺した(ここにはサーセイのやり方の何もかもをジェイミーが肯定しているわけではないという示唆があると思われる)。毒杯をさっさとあおるオレナさんはかなり男前だったわけだが、その後が本番である。毒をめぐる運命の皮肉をあっさり受け入れたオレナさん、最後に「あれは私だったの」とネタばらししてくれた。
"Tell Cersei, I want her to know it was me."
英語の教科書に載せたい例文である。
無言のジェイミーの表情の変化も見もの。オレナさんを救ったつもりが、完全に勝ち逃げされる格好だ。やっぱり殺す! と思っても、もうジェイミーに反撃は不可能なわけで。
「あなたの息子のように死ぬのは嫌だわ」「キングスガードで父親のあなたにとっては恐ろしい光景だったわよね」「私にとってさえ恐ろしかったもの」という怒涛の煽りに、なすすべもないジェイミー(なんかもう当然のようにジョフリーの父親扱いされてるし)(キングスガードとしてまた王を守れなかったのよね、という煽りもポイント高い)。彼は女性には勝てない騎士なのだ。さて、彼はサーセイにこのことを伝えるだろうか?
「デナーリスをドラゴンにする」「ジェイミーとサーセイの間の亀裂をもう一押し」
オレナさんが最後になしたのはおそらくこの二つ。この先の物語に甚大な影響を与えると思われる。
リトルフィンガーはどのように報いを受けるか
あのラストシーンを見てから一日中、このことを考えていた。
オレナさんはジョフリー毒殺の報いを受けて毒で死んだ。エラリアはミアセラ毒殺の報いを受けて毒で娘を失った。ブランを突き落としたサーセイとジェイミーは、トメンを墜落死の形で失った。スタークの子供を殺したウォルダー・フレイは、自身の子供を食べることになった。
大量の死の中のごく一部ではあるが、「ゲームオブスローンズ」はしばしばこのように死を対比させる形で報いを受けさせる。
となると、ネッド処刑の原因を作ったリトルフィンガーは斬首で死ぬ可能性があるのでは?! とひらめいた、気がした。
しかしよくよく考えてみると、彼は受けるべき報いが多すぎてどうやって死んでも何かの対比になるような気がする。ぱっと思いつくだけでも、
・毒殺
・斬首
・ボウガンの的にされる
・墜落死
・投獄されて飢える
・裸にされてシェイムウォーク
あとほかに何かあったっけ?
まあどれも見たいですねわたしは。
彼は「梯子から墜ちて終わる」人だと思うので、物語的には墜落死がいちばん美しいかなと思っている。
リトルフィンガーの狙いとは
7-3最大の謎は、リトルフィンガーからサンサへのアドバイスだ。
「北や南で戦ってはいけない」「誰もが敵で、誰もが味方に」
これらの台詞の意味とは??
「北や南で戦ってはいけない」ということは、いったいどこで戦うことを想定しているのだろうか。北=壁、南=キングスランディングのことだと思われるが、それならやっぱりサンサが戦うべき場所はここ=ウィンターフェルということか?
もしかして、ジョンとの仲を裂こうとしている?
……と思ったら、現時点でのリトルフィンガーにとって最大の脅威がウィンターフェルに現れた。ブランである。
彼にはすべてが見える。たぶんリトルフィンガーがこれまで何をしてきたかも全部。
ブラン逃げてー!(そっち)
リトルフィンガーはブランの能力を知ったら消そうとする気がする。でもブランは、リトルフィンガーがそういう人だということまで見えているはず。過去も未来も一度に見えるという彼なら、リトルフィンガーがこれからさらに何か果たすべき役割を持つのが見えたら、過去の行いについては黙っているという可能性もある。
下手するとどちらかが死ぬという危険な状態なのだが、二人ともまだこのあとに果たすべき役がある、気がする!(願望)頼むからなんとか危険を回避してほしい。
今回、雪景色の中のリトルフィンガーは特に美しく見えた。何なのあの最後の目を伏せるシーン! あと階段をおりながら裾をたくしあげる仕草! もう一度見直させてもらいますよわたしは!!
ドラゴンストーン
ついに炎と氷が出会った上に「炎と氷」呼びまでされててテンション爆上がり。
S6を見て、わたしはメリサンドルに対してこう書いていた。
信者たちはジョンとデナーリスの両方を見たとき、どう反応するだろうか。メリサンドルは北を追放されたことだし、ティリオンを見習ってちょっと海を渡ってはもらえまいか。
光の王が求めるものとは・改「ゲームオブスローンズ」S6考察 - なぜ面白いのか
珍しくわたしの願望が(違う形ではあるが)かなってメリサンドルとデナーリスの対面がなったわけだが、メリサンドルはジョンに対してもデナーリスに対しても「光の王」呼びはしていない。スタニスへの態度とはかなり違う。やはりジョンもデナーリスも「光の王」ではないのか。
たまねぎさんは久々のドラゴンストーン帰還おめでとう。
ジョンとティリオンの再会は熱い。
ジョラーさんおめでとう!!!
本当に!! 心から!! よかったね!!!! サムもよくがんばったね!!!!
これでジョラーさんがデナーリスのところに戻ったら、
ジョン ~ サム ~ ジョラー ~ デナーリス
というパイプができることになる。これは大きい。サムの手柄はたぶん今見えている以上に大きい。ジオー・モーモントに恩のあるサムがジョラーさんを助け、結果として壁のみんなを助けることになるのなら、素敵なめぐり合わせだ。
おまけ
7-2を見た友人による実況
その数分後……
悲しすぎる2コマ漫画である。
ちなみに本日の友人は……
動揺しすぎ。
さらなるおまけ
(死んでなかったけどね!)
(シオンがんばれ……)