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絶望が捗って止まらない「ファイアーエムブレム風花雪月」青組感想・4

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とうとう一年目が終わってしまった。

どうしよう、何から語ればいいんだ?

どのキャラについても語りたいことがいっぱいだ。スクショの山が築かれとても整理できない。シナリオの展開に心が震える。

間違いなく言えるのは、こんなところでブログを書いている暇があるなら早く続きをやりたいということだ。でも絶対に今の気持ちを書き残しておいた方が後で読んで楽しいということも知っているのだ。二律背反である。

とりあえずメインシナリオについての簡単な感想のみ書き残して、さっさと続きをやることにする。

ド直球ネタバレ注意。

 

 

 

 

はじめての断末魔

最近 Twitter で「風花雪月」と検索すると「人の心」だの「断末魔」だのがサジェストされるわけだが、噂の断末魔を初めて聞いた! 犠牲者はクロニエ。

ゲームのみならず映像作品というものは、作品ごとに断末魔や泣き声のテンションは異なる。「作風」によってあまりきつすぎるのは避けたり、逆にオーバーにやる方が適していたりする。今作ではどうかな~と期待していたのだが、素晴らしい。ごちそうさまでした。断末魔自体もだけど「助けて……」もなかなかにキた。

生きたまま心臓(なのかな?)を抉り出されていても血が出なければCERO Bであるという風花雪月のスタンス、嫌いじゃない(念のためパッケージを確認しながら)。しかもその後きっちり取り出したものを砕いてくれたのが素晴らしい。そうそう、取り出した心臓は本人の目の前で砕いて見せなければならないと法律でも決まっているからね。

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炎に飲まれるベレト先生。ソロンがやたらと「二度とこの世には帰ってこられない」とフラグを立てるので、これでスッと帰ってきたら面白いなと思ってたらやっぱりスッと帰ってきた。

いや、しかしそれなりの犠牲はあった。

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まるでキスシーンのような別れのシーン。きれいだったな……。

女神ソティスと一体化したベレト先生。しかしこれこそがレア様の狙いではないのか。こんなことになっちゃっていいのか。どこまでが誰の目論見なのかが見えない。

で、そこからの再登場シーン。記事冒頭に貼ったスクショ、あの禍々しさ。どう見てもヴィラン

ベレト先生のキャラデザインは、必ずしも「善」な感じではないところが面白い。第一印象では「鴉」だった(というか「ゲームオブスローンズ」のリトルフィンガーのコートに似てるなって)。ちょうど、ガルク=マクにおける白い「梟」と対になる印象なのだ(あの梟は監視システムか何かなのかと思ってたけど何もなかった)。梟の羽根がすべての生徒の好感度を上げるというのも気になっていた。どうしてみんなそこまで梟が好きなのか。

さてわたしはまだいまいちベレト先生の事情がわかっていない。時系列としては、

ジェラルトと妻の間に子供ができる(この時点で紋章持ってたの?)

→レア様が子供にソティスのもとを注入?(これがたぶん「禁忌」にあたる)

→子供にヤバいことされたと気づいたジェラルトが修道院を出る

→数年経過(しかしジェラルトもレア様も外見年齢変わらず)

→ソティスがベレト先生の中で目覚める(あくまでも先生とは別個の存在)

→危機に瀕してソティスとベレト先生が一体化(同一の存在に)

こんな感じ?

しかしベレト先生が本当に炎の紋章を継ぐ聖ナントカ(名前を忘れたのだがぐぐったらネタバレを踏みそうで調べられない!)だとしたら、女神と聖人はやっぱり別物なのでは? どうしてレア様はこの二人を同一視……というか同じ存在にしようとしていたのか。

いやでも翌月、ベレト先生が女神から啓示を受けるという話になったから、やはりレア様の中で先生と女神は別物?(やっぱりよくわかってない)

なぜベレト先生がボディに選ばれたのかもよくわからない。やはりレア様と血縁関係にあるということなのか。レア様の存在も謎。マジで神代から生きているのか。あるいは女神の子孫なのか、それとも生まれ変わり的な? 

ともかくレア様の狙いは女神をこの世に再臨させて人々を導くこと、なのかな? ベレト先生はそのためのボディ?

で、帝国……というかエーデルガルトの狙いはこの世からフォドラ教を一掃して統一国家を築くことかな?

 

炎帝の正体

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この頃はまだかろうじて学園ものみたいな雰囲気を残してたんだよな。フラグwwって笑ってたんだよ...。

いやいやいや、まさか直球でエーデルガルトでした! となるとは思わなかった。なんだよそのお面、ボイスチェンジャーでもついてんのか。

ここもまだよくわかっていないのだが、ディミトリは割と最初から炎帝への恨みを口にしていたような。炎帝もダスカーの悲劇にかかわっていたということ? それならかなり根が深い。

ジェラルトさんを刺した短剣は、「炎帝」がエーデルガルトとディミトリの間に不信感を生むために用意した小道具かもしれないと思ったが、そんなことはなかったぜ!

じゃああれか? あの時点でディミトリに自分の正体がバレてもよかった? それともディミトリと同じであんな短剣のことはどうせ忘れられているだろうと思ってた? いや、覚えてるでしょ二人とも。「自分で道を切り開く」決意表明としてあそこであの短剣を使ったんじゃないの?

彼女には彼女なりの信念があって教団に刃を向けたようだが、何が彼女を突き動かしているのか。ディミトリの継母がエーデルガルトの実母らしいが、そのへんの事情が関係しているのか?

ディミトリは復讐のためにこの学校に来たと言っていたが、彼はエーデルガルトを最初から疑っていたのだろうか? 炎帝の正体にそこまで驚いていなかったのは、あらかじめあの短剣を見ていたから、だけだろうか?

いろいろとわからないことだらけだが、ともかく青組さんをクリアしたら次は赤組さんをやってこっちの事情も知りたい。

 

現れた玉座とドラゴン

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この構図といい色使いといいたまらん

初回感想から散々「ゲームオブスローンズ」との比較をしてきたが、とうとう玉座とドラゴンまで出てきて、改めて「ゲームオブスローンズ」じゃん!! と言いたくなったがちょっと待ってほしい。大抵のファンタジーゲームには玉座もドラゴンも出てくるからね、落ち着こう。エーデルガルトがめっちゃデナーリスに見えるんだけど落ち着こう。

でもこれひょっとして最終的に玉座を奪い合うゲーム Game of Thrones」になるのか……?

女神の啓示をもらいに行ったけど啓示はなかったぜ! というオチに誰も文句を言わなかったのは、その後の炎帝様大暴れのおかげだと思うが、しかしあれは結局何だったのか。

女神ソティスが「消えて」しまったから声はかけられんのじゃ! という話ではなく? ベレト先生の方にまだ何かが足りない? わしはあと二段階変身を残しておるのじゃ的な?

ていうかあの玉座はもともとソティスが座っていた場所だよな? せっかく玉座を置くならもうちょっといい場所に置くべきだと思うのだが、なんかこう……あの感じだと「祀られて」いたのではなく、まるで「封じられて」いたみたいに見えるのだが。

帝国軍が奪いにきた紋章石も、いったい何なのか。あれを使うと人間がモンスターになっちゃうんじゃないの? どうしてそんな危険なものを教団がこっそり保管してるの? 人間がモンスターになるといえば、紋章武器を紋章持ちでない人が使うとモンスター化しちゃうんだよね? 結局紋章とは何なのか。

レア様のドラゴン化も紋章石の効果かな。あれ、もとに戻れるんだろうか。ベレト先生ときたら、「あとは頼んだ」と言われたのに五年も不在とか……。そりゃ修道院も荒廃するわ!

 

五年後の世界

当初はみんなで3月に円満に卒業して、卒業後に戦争が起こるのかと思っていたのだが、年末以降の不穏さからしそれはないと察してはいた。でもまさか学校がなくなっちゃうなんて……。

わたしね、3月末の最後の自由時間に花壇に紫の花の種を植えたんですよ。ここのところスミレが不作だったから、わざわざお店で種を買ってきて。なのに……わたしの花壇を返して!!!

でも生徒たちの成長した姿を見られるのは教師として何よりの幸せ……ディ、ディミトリくーーーん!!! いや3月のあの様子からしてろくなことになってないだろと思ってたけど、これはつらい。

家を失い、国を失い、ドゥドゥーを失った彼はこうなってしまうのか。ていうかドゥドゥーって本当に死んじゃったの? 再登場ある……よね……?

1年目もなかなかしんどい展開だったが、何もかもただの前振りであった。素晴らしい。最高か。絶望が捗る。

この作品にあと足りないのは魅力的なヴィランだけだと思っていたが、それっぽいのも出てきたし。

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この台詞がたまらん。ゾクゾクするね!

この人がいったいどこまでやってくれるのかに、青組さんのシナリオはかかっている。きっとこの人がダスカーの悲劇にもかかわり、ひょっとしたらエーデルガルトの実母の離婚・再婚やらにもかかわっているのかもしれないが、ともかく何を意図して何をやってくれるのかだ。お前には期待しているぞ! わかったな! 頼むぞ!

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このシーンも「このシナリオ書いた人は信頼できるわ」と思った瞬間。

戦争には、人が人を殺すには、「物語」が必要なのだ。それも説得力のある物語が。

ディミトリくんの生存はその「物語」にうってつけだ。ギルベルトもそれをよくわかっている。おそらくは、その意味と残酷さについても。

「物語」信仰とその危険性についてはこの記事で力説したのでよかったらあわせてどうぞ(ゲームオブスローンズ最終回のネタバレあり)

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ポスト「けものフレンズ」時代の物語

本当にさっさとゲームに戻りたいのに、今の時点で書き残しておきたいことが多すぎる。

この作品は「ポストゲームオブスローンズ」時代の物語であると同時に、「ポストけものフレンズ」時代の物語でもあるように思う。

けものフレンズ」は最近になってようやく見たのだが、各種考察サイトを読んでまわってすっかり満足してしまい、このブログで語ったことがなかった。が、あれはこの国のエンターテイメント、創作というフィールドにおけるひとつの時代のメルクマールであることは間違いない。

あの作品は、このフィールドに新しい価値観を投げ込んだ。すなわち「優しい世界」である。「優しい世界」は受ける、商業的に意義がある、要するに金になるという価値観である。

風花雪月のどこが優しい世界なんじゃ! と総つっこみされそうだが、ちょっと待ってほしい。風花雪月はこれだけ凄惨な世界観なのに不快な言動をする人がいない誰もが互いを尊重し、違いを認め合い、自分の立場、力でできることを精一杯やって助け合おうとしている

わたしは風花雪月の支援イベントを見るたびに、けものフレンズを思い出した。プレイヤーが「そういう優しさ」を愛するであろうという計算をひしひしと感じた(誤解なきように言うが、計算でそれができるのは才能である)。互いを否定しないこと。互いの大事なこと、好きなことを認め合うこと。時々衝突は起こっても、誰もがそのラインを守っていた。

それでも戦争は起こる。そこがたぶんいちばん描きたい部分ではないだろうか。

こんなシナリオを書ける人は、国内にはそうそういなかったと思う。おそらく相当練ったと思われる。でも、ここがうまくいったからこそどの生徒も魅力的で、他クラスの子まで含めて「いい子だな~」という印象を与え、愛着が沸き、戦争で殺し合うことへの躊躇いと苦悩が生まれるのだ。

上手い。本当に上手い、と唸らされる。

とりあえず今日はここまで。わたしはフォドラに戻る。

 

 

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