数日前、いきなり「そうだ、サイバーパンク買おう」と決めていきなりナイトシティに駆け込むことにした。
わたしはサイバーパンクというジャンルにこれまでほとんど触れてこなかったし(このジャンルでよく名前のあがる代表作というやつはほとんど未履修である)、FPSもほとんどやったことがない(スカイリムならやったことがあるけどあれは銃ではないし)。さらにいうとアクションゲームは苦手で、ステルスはもっと苦手である。
なんで買った?????
と言われそうだが、そりゃもうシナリオ目当てである。先行レビューのレポートを見ていて、これきっとわたし好みだな! と思ったのである。時代を代表するような記念碑的大作RPGということなら、世界と同時に攻略した方がきっと楽しいだろうなとも思ったのである。
頼む!!
わたしにクリアできる程度の難易度であってくれ!!!
最初に難易度が選べるのを見て歓喜し、迷わずイージーモードでスタートした。
しかし序盤のミッションですでに数回死亡し、早くも暗雲が立ちこめている。せめてキアヌ・リーブスに会うところくらいまでは頑張りたい。自分に気合を入れるためにもここでぽつぽつ感想を語ってみることにする。
このゲームのプレイヤー層に、わたしのようなタイプはそこそこ珍しいと思われる。「サイバーパンクというジャンル自体が初見」「FPSも初めて」な人がこのゲームをどう感じるのかのサンプルとしては面白いものになるかもしれない。なるといいなと思っている。
とりあえず数時間ナイトシティを歩き回ってみた感想をネタバレなしで書くと、
広い!!!
できることが多い!!!
みんな独り言多いね!!!
なんやあの日本語の看板!!!
えっ通行人全員に名前があるの???
人体(というか人体を制御している生体システム?)にハッキングして敵を倒すの楽しすぎない???
このカラートーンがサイバーパンクというやつか~!
音楽! このジャンル詳しくないけどこれもきっとサイバーパンクだ!
車の運転が難しい!! 乗って2秒で器物損壊した!!!
ブレインダンスすげ~~~~!!! 手がかり探すの面白い!!
手のひらや耳の後ろにプラグを差し込んで情報入力するの気持ちいい!!(あの「カチッ」てなる感覚がいちいち気持ちいいんだ)
ていうかなんでもスキャンしちゃう!! あっ缶詰落ちてた!!!
みたいな感じだ。
なんかもう、見るもの聞くものがすべて初めてで、話の運び方自体はオーソドックスなRPGの文法が使われているものの、完全に「初めての体験」をしている気がする。この感覚がすごく楽しい。
ナイトシティの風景も「知っているようで知らない世界」だ。あのごちゃごちゃした感じはアジアの都市を思わせるのだが、しかし現実の現代にはまだあんな景観は存在しない。車の助手席に乗っているとずっと外をきょろきょろしてしまい、完全におのぼりさんである。我がVくんはこの町で結構長く暮らしているはずなのに。
情報チップを人体に直接接続する描写は、実にSF的で好き。あの差し込むときの感覚が気持ちいいんだ本当に。これゲームの中で何度も出てくるからそういう気持ちよさはとても大事。
今、この記事を書くためにPS4に保存した画像をUSBスティックに保存し、それをPCに接続して画像を読み込んでいるのだが、USBに接続するときに脳内であの効果音が響いてしまった。これはしばらくUSBスティックを使うたびに影響が出そうだ。
そんなわけで今のところ何度か死にかけながらも新鮮な気持ちで遊んでいる。
一点問題があるのは、PS4版はエラーでやや頻繁に落ちることである。2時間に一度くらいのペースで落ちている気がする。
最初に落ちたのがVくんの具合が悪くなって倒れたときだったので、「エラーが発生しました」のシステムメッセージを見て「斬新な演出だな~これはVくんの生体管理システムからのメッセージかな?」としばらくソフトが落ちたことに気づかなかった。
オートセーブはあるものの、頻繁に手動セーブしておいた方がよさそうである。
さて以下、ごく序盤のネタバレあり感想。
大したネタバレではないが、コーポレート出身のVくんについて書くので情報を入れたくない方は回れ右で!
シティボーイVくん
我がVくんはコーポレート出身で、初期ステータスを知力と意思に全振りしたなかなかのもやしである。
自分なりにVくんの過去や性格を設定して遊ぶのが楽しいだろうと思い、発売前に3つのライフパスについての設定を読んであれこれ考えていた。
コーポレートの設定はこんな感じ。
生きて企業の世界を離れられる者は少ない――魂を失わずに離れられる者はさらに少ない。君はそのような場所にいる――ルールを捻じ曲げ、秘密を利用し、情報を武器に戦ってきた。そこに正々堂々なんて概念は存在しない。あるのは勝者と敗者だけだ#サイバーパンク2077 pic.twitter.com/3EmE7wxTSR
— CD PROJEKT RED Japan (@CDPRJP) 2020年7月1日
「秘密を利用し、情報を武器に戦ってきた」あっわたしはこれだなポチー(リトルフィンガー推しの人)。
おそらく我がVくんは野心家で、他人を陥れたり逆に恩を売ったり、そういうかけひきが得意なのだ。反面、肉体労働はあまり得意ではなさそう(アラサカ社のエージェントとして現場に出ていたようだし、一通りの訓練は受けているみたいだけど)。
そんな想像から、初期のステータスはこんな振り分けに。
今のところ、知力・意思・技術にばかり割り振って肉体を全然鍛えていない。銃でちょっと撃たれるとすぐ死にそうになるので(いや銃で撃たれたら普通死ぬと思うが)そろそろ肉体も鍛えるべきだろうか。
ちなみにわたしはこの手のキャラメイクをする際、これまでタトゥーの類いは入れたことがなかったのだが、今回ばかりは世界観にのっとってタトゥーもピアスもネイルデザインもがっつり入れ、さらにサイバーウェアも控えめながら入れてみた。
しかしFPSというジャンル、自分の顔を見る機会がほぼない。せっかくキャラメイクしたんだしもっと見たいな! フォトモードとやらを活用すればいいのか。
しかしわたし、適当に拾った装備の中から性能がいいものを身につけているので外見が常にめちゃくちゃなんだよな。
フォトモードでかっこいい写真を撮ろうと思ったら、まずは映える服を手に入れるところからだな!
そんないまいちいけてないVくんだが、ゲーム開始時はエージェントとしてスーツを着て(↑の一枚目の写真)高級車(自動運転してくれるしシャンパンも出てくるのだ)を乗り回していた。
そんな彼がなぜ拾った麦わら帽子とガスマスクで武装することになってしまったのか。
わたしもいまいちわかっていないのだが、要するにアラサカ社の連中にはめられてクビになり、銀行口座を凍結されていきなり無一文になったようである。預金がゼロになるあの演出はショックだった。
その後半年、Vくんはジャッキーとナイトシティで細々と危ない仕事をしながら生きてきた。ところが急に大きな仕事が降ってきて、そこにはあのアラサカ社をはじめさまざまな勢力が絡んでいて、とりあえず<Relic>の隠し場所が判明してボットを手に入れるところまではいったけど、これ絶対無事にすまんやろ!? という現状である。
うん、やっぱりもやしのままでは生き延びることができないかもしれないし、肉体も少しは鍛えてもいいかな! もう企業のエージェントではなく、自由に生きていくのだ! ジャッキーもそう言ってたしね!
で、ここまでのところ、コーポレート出身ということでいくつかの選択肢が追加されるのを見てきた。いずれもVくんめちゃくちゃできるエージェントだったんだね!? とうかがわせる内容。まさに「秘密を利用し、情報を武器に戦ってきた」エージェントですわ。
それから意思値によって追加される選択肢もなかなか強い。総じて交渉のかけひきがとても上手く、ちょっとやそっとでは譲らない強キャラ感がかもしだされる感じに。
しかしこの強キャラ、ひとたび銃を抜くと超絶へっぴり腰・残念エイム・棒立ちリロードで敵に撃たれまくってるからな……。すまんな、プレイヤースキルのせいでぽんこつVくんになってしまうんだ。やはり肉体を鍛えてカバーするしかない。
一方でVくんのハッキング能力はとても高く、わたしのエイムスキルのなさをカバーしてくれている。うまく使いこなせば、戦闘を回避してスマートに立ち回れるようになりそう。最初の「救出」ミッションではボスのハッキングに成功して、フラフラしているところに殴りかかってクリアしたしな!
そういうわけでまだこの世界で何が起こっているのかまだよくわかっていないのだが、セックス! ドラッグ! 暴力! が目いっぱい描かれる「サイバーパンク」な世界に当分はひたっていることになりそうだ。わたしもサイバーパンク休暇がほしい。
しかし、お尋ね者を発見して始末したらこっちがお尋ね者になってしまうのにはびっくりした。なんでや……感謝状出すところやろ……(涙目でナイトシティを逃げ回りながら)(洋ゲーしぐさに慣れてない)