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夜明けの王「ファイアーエムブレム風花雪月」金組感想・3

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風花雪月、とうとう金鹿ルートもクリアした!

これで3クラスのメンバーと一通りエンディングを迎えたことになる。そしてフォドラの謎も一応ひととおり見えたことになる、のかな?

残りのルートと青組さん2周目はアップデートが来てからやろうと思っているので、ひとまず風花雪月はこれでおしまい! 買ってからもうすぐ1か月になるドラクエ11がやっとできるぞ!! ドラクエがまだやれてないのに、もうウィッチャー3が発売している!!

そんなわけで以下、3ルート回った感想と、ペアエンド絡みのキャラ語り。

3ルート分のネタバレ注意!!

 

 

 

ナバテアとアガルタの物語

青→赤→金の順でクリアしたため、世界と先生の謎が徐々に解明される構成になり、最後まで面白くプレイできた。

特に帝国を滅ぼしたあとの流れは大変盛り上がった。今まで闇に蠢く者たちの存在はわかっていながら、直接手だしができないのが残念だったから。これで思う存分ぶっとばせるぜ!! と。

青赤ルートをやっているときは、これはディミトリとエーデルガルトの物語のように見えるけど、金ルートではここにクロードくんがどんなふうに絡んでくるんだろ?? と思っていた。

しかし金ルートはこのふたりの物語ではなく、ナバテアの民とアガルタの民による数千年の戦いに終止符を打つ話だった。この短期間でそれを成し遂げられたのは、クロードくんが「外」から来た人だったからなのだろう。同盟の兵に加えてパルミラ軍まで使える、物量的な部分は実際、かなり大きかったものと思われる。

それに加えてあの柔軟な姿勢とフォドラにはない価値観、それをフォドラの民と共有するための弁舌の腕。クロードくんがチートキャラと言われるのもわかる。

 

しかし風花雪月、どのルートも結局級長さんの物語だ。級長さんが何を求めているのかによって、物語のゴールは変わるのだ。どのルートを通ってもいずれやみうごさんたちと戦うことにはなるのだろうが、それはともかく「この物語はこれでおしまい」と言えるのはここだった、というところでどのルートも終わる。

神殺しによってフォドラ(と先生)を人の手に取り戻すのが赤ルート。

歴史と神話の解体によって過去の因縁と現在に潜む世界の危機を救うのが金ルート。

そのどのルートでも救えないたったひとりを救うのが青ルート。

教会ルートは未クリアだが、このみっつを見たところでは、金ルートが正史なのかなあという気がしている。

でもね、わたしはやっぱり、先生以外には救うことができない妄執の王を救いたいと思ってしまうんだ……。青組さんに帰りたい。このゲーム、最初に選んだクラスが本当に重要だね……。

そして何を捨てて何を救うのか、すべてが先生の選択次第なのが重く、残酷だ。先生にもすべてを救うことはできないのだから。

あと、それじゃあ先生のことはいったい誰が救ってくれるのかという話。そこは支援Sが豊富に用意されてるからってことでいいのかな? 確かに、今まで見てきた支援Sはみんな、この人なら先生のこの先の過酷な人生を支えてくれるだろうと思わせてくれるものだった。

究極的には、May Sothis bless you ということなのかもしれない。永きを生きる先生の中には、ずっとソティスちゃんが眠っている。もう語り合うことはできないかもしれないが、きっと見守ってくれているだろうだから。

 

フォドラの壁は取り払えるか

さてクロードくんの「野望」について。

いくら世界を救えても、これは相当に難しい問題だ。何しろ我々の現実世界でも実現されているとは言えない。

クロードくんの存命中に、どれだけ教育と法整備を進められるかが鍵だ。

開けた世界のために最も重要なのは、ムラのない教育水準である。

偏見とは無知から生まれるものだが、偏見を持つ者に「それは無知ゆえのものだ」と説いたところで何の理解も得られない。世の理を知り、自己と他者の境界線を正しく認識し、異質なものから共通項を見つけだし、公平であることの意味と価値を知る。すべての民にそれが徹底できなければ、偏見というものは拭い去れない。

あの世界の教育水準は、まだ全然そういう域には達していない。士官学校の生徒たちがみんな異民族に対しても優しく、他者の意思を尊重できる「いい子」なのは、十分な教育と衣食住に不自由しない環境があったからこそだ。だからこそ、自分あるいは自分の所属する共同体の利益のみではなく、他者を尊重することの利も理解できる。

一歩学外に出れば文字も読めない人たちが少なからずいて、生活に困って盗みを働いたりしている。盗賊やごろつきは無限にポップし(ノーマルモードの場合)、彼らもレベル上げに余念がない

まずはそういう環境をどうにかしなければならないだろう。国境や関税の自由化だけではどうにもならない。しかし制度の整備によって民衆の価値観が徐々に変わることはもちろんありえる。行政レベルでの施策と、民衆ひとりひとりの価値観のアップデート、その両方が必要だ。

とりあえずフォドラ統一国家においては、教員養成学校の急増が望まれる。他クラスの有望な元生徒たちが死にまくったのが痛すぎるが(リンくんとかメーチェとか、教師候補がかなり死んでる)、なんとかしてほしい。ガルグ=マクの規模を拡大し、士官学校の中に教員養成課程も新設してはどうか。

そこで大事になってくるのが、ベレス先生が「先生」であるという事実だ。新国家の王は、人々を教導する術と、その重要性を理解している。そしてこのルートでは、ベレス先生は神祖の力を失っていない。めちゃくちゃ長生きするはずだ。クロードくんの死後も建国の理念を忘れず、少しずつ人々の意識を変えていけるかもしれない。

 

盗賊ネメシス

帝国ルートをやっていたとき、ずっと不思議だった。

なぜレア様もやみうごさんたちも、先生とネメシスのことを重ねて盗賊よばわりしてくるのかと。先生、何も盗んでなくない?? ネメシスがナバテアの民から何か大事なものを盗んだの? と。

結果、やっぱり盗賊は先生のことではなく、ネメシスだった。というかもともとネメシスは盗賊だったらしい。それもナバテア側からの証言のみだから正確なところはわからないが。

天帝の剣=ソティスちゃんの遺骨で、先生の心臓=ソティスちゃんの心臓ということなのか。遺産ってどれもこれも骨っぽいデザインだとは思っていたが、本当に遺骨だったとは。

エーデルちゃんはどこまで知っていたのだろう?

そしてネメシスをいつでも再起動できたのだとしたら、なぜ今までやらなかったのだろう?(再起動のためにアガルタの民の命が必要とか? クロニエのときみたいに)

まだちょっとこのへんはわからない。

先生がエーデルちゃんの側についたときのレア様のガチ切れっぷりの理由はわかった。ソティスちゃんの遺骨とソティスちゃんの心臓を持った先生がナバテアの民にその剣を向けたら、そりゃ失敗だったと思うよな。こっちは当時レア様との支援Aだったからめっちゃショックだったけどな! 神祖がナバテアの民を終わらせたからこそ、エーデルちゃんの野望もかなったわけだ。まあでも、先生にも意思はあるんだよってことで。

 

ラストバトル

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このゲームの中でいちばんかっこいいムービーだった。

風花雪月という作品を象徴するムービーは、青組さんラストのアレだと思っている。こっちはとにかくクロード・フォン・リーガンという男がかっこよかった。

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弓使いってさ……いいよね……(基本的に弓使いキャラは好きになりがち)。

上に向かって放った矢が時間差でネメシスを襲い、先生を助けるという策士ぶり。そして大事なところは先生に華を持たせ、その後の王座への流れにつなげるという策士ぶり。いやはやかっこいい。斧スキルだけじゃなく弓スキルも上げておいてよかった。

先生、初めて級長さんにプロポーズしちゃったよ!(初めてベレス先生でプレイしたからね!)だというのにきみは行ってしまうんだね……。このふたりは同志として、離れていてもともに生きていけるんだな。

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そしてきょうだいが危ないときは助けに来てくれるんだよな。

この先生はこの後、水の都デアドラで暮らすことになるのか。それも似合うと思う。ふたりの王がこの世界を少しでもいい方向に変えていってくれますように。

 

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