ここ数日、悩んでいる。
リテイナー貯金がたまってきたのでそろそろアパルトメントを買おうと思い至った。
ククルカくんはザナラーンの出身だし、住むならゴブレットビュートかなと以前から決めていたのだが。
ここのところパンク状態だった土地がそのうち新規に解放されるという話を聞いた。それならいずれゴブレットビュートに土地を買って一軒家を建てるのを目標にして、今は別のところにアパルトメントを買うというのもひとつの手ではないか。
今はクラフトするときミストヴィレッジにあるFCハウスに入り浸っているから、新しく住むならラベンダーベッドがいいかな? 交通費を抑えて安く移動できる場所が増えるのもいい。
あとなんといっても現在指名手配中のククルカくんなので、いきなり地元に帰ってアパルトメントを買うなどという軽挙妄動は慎むべきではないかというRP的事情もある。ここでウルダハから遠いところに隠れ家を持つというのもいいかもしれない。
とはいえ、ゴブレットビュートの夜景は好きなんだよな~~~(昨日散歩してきた)。
という感じで悩んでいるのである。まあ悩む時間も楽しいのでもう少しまよまよしよう。
さて本日の本題は暗黒騎士のジョブクエストについて。
評判がいいとは聞いていたが、確かによかった。MMORPGの主人公のみならず、無言系巻き込まれ型主人公の抱える問題と向き合っている。
蒼天に入ってすぐのタイミングでやれたのもよかったと思う。新生編をクリアしないとなれないジョブだからこそのシナリオだった。
以下、暗黒騎士レベル50までのジョブクエストネタバレあり。
人が「英雄」になるまで
ククルカくんをイシュガルドから連れ出し、懐かしい土地を回ろうとするフレイくん。
彼は設定的にはククルカくんの「心の闇」ではあるが、傷ついた英雄の自己防衛機能のようにも見える。ちょっとホットラインマイアミのリチャードを思い出した。
ククルカくんはもともと「名もなき旅人」だった。路銀もない状態で幻術士ギルドに入門したときのククルカくんは、グリダニア人からはよそ者扱いされるし泊まるところもないし、「誰にでもできそうな仕事」を頼める便利屋として使われていた。
冒険者になる以前のククルカくんは交易商だったという脳内設定なので、おつかいこそが本業だったはず。冒険者になる以前から数々のおつかいミッションをこなしてきて、かつ当時はククルカくんから冒険者に無茶な依頼をする場合もあったはず。
だからククルカくんにとっておつかいミッションは大して苦ではなく、結構楽しんでいたのではないかと思っている。ククルカくんにとっての「冒険者」のイメージどおりだったというか。
状況が変わったのは、ククルカくんはテンパードにならないという体質が明らかになってから。ここから「誰にでもできそうな仕事」が「あいつにしか頼めない仕事」に変わってくる。
石の家襲撃事件後は、ククルカくんの中に帝国と戦う理由ができた。ただそちらはアルテマウエポンを倒した時点で一段落している。
いつのまにか実績が増え、「名もなき旅人」は「英雄」になる。帝国を退けても蛮神を倒しても人間同士は争いをやめないし、その人間の存在そのものこそが次の蛮神を生む原因になる。
さらに裏切りに次ぐ裏切りを目にして、最終的にはそれまで暮らしていた土地を追われることになってしまう。
心のどこかでこんな考えが生まれてもおかしくはない。
いや今現在ククルカくんが不滅隊で納品しまくったり小隊とレベル上げしまくったりしても拘束されないのは、いろいろな人がいろいろな方法で護ってくれているからだとわかってはいるのだけど。
「英雄」になる過程で押し殺してきたいろいろな感情が、形をなしてククルカくんを止めようとする。それがこの一連のクエストだった。
「英雄」として歩み続けるのは自殺行為ではないのかと、本当にそれでいいのかと突き付けてきたわけだ。
最後にフレイくんが自分の姿になったのはいい演出だったな! その鎧もいいね!
影身くんはククルカくん自身だけでなく「英雄」を必要とする世界、「英雄」を生み出した世界、そして「英雄」が痛みを抱えたままでいるしかない世界にも剣を向ける。
やっぱりこれ、ウルダハを追われてイシュガルドではまだ何かをなすことはできていないタイミングでやるのがベストな気がする。「堕ちた英雄」がそのまま闇堕ちするのもありえる展開じゃないの。
いいよねこのセリフ。
「そのまま『英雄』でいるといつか本当に死んじゃうかもしれないよ」と「自分の気持ちを押し殺して他人の都合ばかり優先させる生き方でいいの?」をうまく詰め込んでいる。切羽詰まった恐怖と悲しみと孤独の噴出たる悲鳴である。
ククルカくんはもうちょっとオシャレして来るべきだったな。
でもね影身くん、自己と他者、内的世界と外的世界は必ずしも二律背反ではないんだよ。相互作用するのが社会的生物というものでしょ。
自分だけの声だけに耳を傾けて名もなき旅人に戻ったとしても、誰かの悲鳴を無視する生き方ではククルカくんは幸せになれないんだよ。
それにこれまで助けてきた人たちの中にはククルカくんへの感謝を忘れていない人もいて、彼らは彼らにできる範囲で力を貸してくれる。「英雄」は孤独だけどひとりでなれるものではない。
あの戦いの結末はそういう意味なのかな、と現時点では解釈している。
ここのくだりはぐっときた。スクショしまくりである。
「生きて」か……。
ミンフィリアにも同じことを言われたけど、あれは「希望の灯火として生きのびて」、つまり「英雄としてこの先も使命を果たしてくれ」だもんな。
無言系巻き込まれ型主人公にこんなことを言ってくれる人って、今までいろいろなRPGをやってきたけどあまりいなかった。ドラクエとか幻想水滸伝とか、無言系でもキャラ設定がある程度ある場合は幼馴染みたいな身近なキャラがそういうことを言ってくれるのだけど、キャラメイクありなゲームだとそういう立場の人もいないから余計にレアだ。
かくしてふたりはひとつに戻る
消えかけた影身くんに手をのばすククルカくん。
自身の抱える闇と向き合って、それを受け入れる覚悟ができたということか。もう聞こえてくる悲鳴から逃げたりしない、それが自分の悲鳴だとしても、ということか?
正直このへん見ながら「かわいい……」しか考えられなかったんだけど。いやほんとひとりでも十分かわいいのがふたり並んでたら卒倒ものでしょ。
まあともかく、ククルカくんは「彼」を受け入れた。
ここでちょっと泣いた。
結局なー、そういうことだったのかも。
気ままな旅が好きだという冒険者本来の性質をほんの少し取り戻したかったのかも。
だからフレイくんは儀式と称してエオルゼアのあちこちに彼を連れまわし、世界の美しさとそこをただ歩く喜びを思い出させたかったのかも。
この話以降、イシュガルド周辺でも次々と発生する頼まれごとを引き受けるたびに「これはククルカくんにとって頼まれてもいいことかな?」と少し考えるようになった(基本的にサブクエストまで全部やりたい方針なのだが)。
あとアルフィノがちょいちょいこっちに気をつかうようになった描写が面白い。やっぱり新生編のアルフィノは、理想に燃えるがまわりは見えてない割とダメなリーダーとしての描かれ方だったよね。それが大きな挫折を経て彼なりに成長しようとしているのが見える。彼がどのような再起を考えているのかはまだわからないけど、今度はうまくいくといいね。
暗黒騎士は無事レベル50になったものの、レベルが上がるのが順調すぎてまだ詩学が十分にたまっていない。のんびり詩学をためつつ、機工士も上げてみようかな。詠唱なしで遠距離攻撃できるの、楽しいなこれ!(さっそくはまっている)