なぜ面白いのか

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12年前に何があったのか「メタファー:リファンタジオ」プレイ日記9

突然だが、これをお読みになっている方は前回記事はすでにお読みになっただろうか。まだの方はぜひ、前回記事からお読みいただきたい。その方が面白いと思うので。

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別にフラグのつもりじゃなかったんだよ……。

いや、「前夜祭」に起こったあれこれを見て、これは「本祭」まで見てから感想を書いたら言いたいことが膨大すぎてめちゃくちゃ長くなるか、もしくは薄くなったり端折ったりしないといけなくなるかということになりそうだから、前夜祭までのところで一旦感想を書こうと思ったんだよ。

そこから一日でこれ。

あまりにもいろいろなことが起こった……。プレイヤーのメンタルはもうボロボロ。

「前夜祭」と感想を分けたのは正解だったような、壮大なフリになってしまったような。まあいいわ。何年かたってから自分で読み直したらきっと楽しいだろう(開き直り)。

そういうわけで、本日はアルタベリー惺教祭の本祭ネタバレ感想。

本祭後のボス戦までクリアしてない人は絶対読まないでね!!!!

 

 

 

 

飛んだーー!!

 

 

おおフォーデンよ しんでしまうとは なさけない!

つい昨日「おおルイよ しんでしまうとは なさけない!」と書いたばかりだったのに、1日後にこれを書いているわたしの気持ちがわかる??? もう笑うしかない。

ルイが死んで一夜あけた本祭の日。

フォーデンはいよいよ勝利宣言も同然の行動に出た。惺教が企画した王位争奪戦を実質中断し、話し合い()で王を決めようとか言いだしたのである。

これにはここから巻き返しをはかっていた候補者としては反対せざるを得ない。ここで終了されてしまったら、順位変動する機会がなくなるじゃないの。それにアンジェロくんたちが持ち込んだ竜神の槍も我が物顔で手にしているし。お前の持ち物じゃねーだろ!

ええ……

そしたらこの発言。昨日は「よくやった」とか言ってたのに、手のひら返しがすごい。悪役ムーブを隠そうともしない。観客がたくさんいるのにこんな発言して大丈夫?

こうなったらころしてでもうばいとるしかないのかと思っていたら、予期せぬ闖入者が。

馬鹿な……! お前、なぜそこに!?

まさかのルイ再登場。ここはびっくりしすぎて声あげちゃった。

は? 蘇生魔法を使ったってこと? 替え玉? 影武者? 双子トリック? といろいろな説が瞬間的に頭を駆け巡ったが、真実は「ゾルバが一晩でやってくれました」だった。

有能すぎる

いやチートすぎるでしょ。もうお前がスーパーヒーラーだよ。聖女を襲名しろ。第三の目も開いたんだね。

あとルイの死体って「傷は深くとも心臓が無事」とかいうレベルの状態じゃなかっただろ!? あんな高い天井から舞台に落ちたんだから、骨がバラバラになってない? 頸椎とか腰椎がバキバキになってない? 組みなおしてなんとかなる話!? この状態から蘇生できる魔法があるんですか!? やっぱお前がスーパーヒーラーだよゾルバ。

いやこのルイはすでにアンデッド化しているのかもしれない。光属性が弱点になってるかもしれないぞ。骨がバラバラになった状態からまともに稼働するアンデッドを作っただけでも、ゾルバがネクロマンサーとしてすごすぎるんだけど。

待て、ルイのボディがあの程度の高さから落ちただけで骨折するというのは、脆弱な人間の思い込みかもしれない。クレマール族の頑強さについて、我々は正確な知識を持たない。

まあそれ以前に、どうしてゾルバが生きてるんだという話ではある。自分に何かあったら死体を運び出すよう、あらかじめゾンビに言ってあったとのことだが、運び出したあとにどうやって蘇生したんだよ、本人が死んでるのに。蘇生用祭壇とかにのせただけで蘇生できたりするものなのか。そんなもんがあるなら、あの聖堂の犠牲者をもっと蘇生してやれよ。

前回わたしが気にしていた、ルイとフォーデンのところに報告にきていたフードの人がゾルバだったんだな。顔を隠しているということは既知の登場人物なのだろうと思っていたけど、ゾルバだとは思い至らなかった。死体検分のときに槍もすり替えてたんだな。

でもいくらフードをかぶっていて角が見えず混血だとはわからなかったといっても、こんな独特のメイクをしたムツタリ族の報告を鵜呑みにするとか、フォーデンも意外と平等主義なとこあるじゃないの

ルイの思想はやっぱりそういう感じだったのね、というセリフ。「奪い合い」が理想だもんね。

 

話を戻すと、ルイの再登場にフォーデンは驚いたものの、「この死に損ないめが! 今度こそ冥府に送ってくれる!」とかいう絶対に悪役しか言わなさそうなセリフを観客の前で吐いて攻撃しようとすると、王の魔法によってサクっと拘束されてしまった。で、ルイの持つ本物の竜神の槍で刺されて死亡。

「舞台上で最も哀れな役者」は、何も知らないフォーデン猊下ってことになっちゃったね。

中止だ中止

もうね、惺教祭を見にきていた観客が気の毒すぎる。子供もいるんですよ!! 二日連続で殺人ショー鑑賞とかトラウマすぎる。いや処刑イベントが数少ない娯楽という文明水準の人たちだし、むしろ語り草になるのかな。

ルイ的には語り草にしてほしそう。「死からの復活」なんて聖人認定にうってつけのエピソードだし。ルイは聖人認定なんて望んでないだろうけど。

あと、王子様が生存していることをルイに気づかれた。魔法の図面を盗もうとしていたのもばれてたようなものだから、そりゃ気づかれるか。

喜んでる……?

ルイの意図が読めない。何を期待してるんだろ?

王子の暗殺はルイではなかったけど、王の暗殺はルイがやったんだよね? そもそもどうして王を暗殺したんだろ? 「王の魔法」のことはまったく予想してなかったようだから、そのまま王位簒奪できると思ってたのかな? たしかに「王の魔法」がなければ、反対者を全員殺してスムーズに王位簒奪は可能だっただろう(スムーズとは)。

このあとレラが、ルイのマグラを読んだときに視えたイメージについて「国中に溢れるニンゲン」と語っている。玉座や権威はルイの本目的ではない、と。やっぱりルイの目的って、こないだの記事に書いたように、

惺教の目的が「滅びを繰り返さない」ことにあるという仮定にもとづき、さらにゾルバが王都で大々的に恐化現象を起こそうとしていたことを考えると、ルイは「滅びの戦」を再現したいと思ってるとかかなあ。それによって世界を本来の姿に戻したい、とか?

ニンゲンはどこから来てどこへ行くのか「メタファー:リファンタジオ」プレイ日記7 - なぜ面白いのか

みたいなことなのかな。

 

 

王子様は何者なのか

アンジェロくんは割とノリノリなキャラです

フォーデンが斃れたあとはレラがその選挙基盤を引き継ぐことになり(ギドの立場……)、実質ルイと人気を二分する勢いになりつつあるのを見て、アンジェロくんたちも奇策をとることに決めた。アンジェロくんが王子を騙るというまさかの展開である。いや、無理がないか!? と思ったのだけど、意外といける感じらしい。

このゲームの最序盤で誰もが抱くであろう疑問が、ここで肯定されてしまった。

王子様って何の種族なんだろ? 角があるように見えないし、耳もとがってないし、アンジェロくんと同じエルダ族にしか見えない。

見る者が同時に見られる者に「メタファー:リファンタジオ」プレイ日記1 - なぜ面白いのか

 

実際にエルダ族の血が入ってたんだな。フォーデンは知っていた。

というか、「王が連れて来た」??? 母親は? ユトロダイウス、未婚の父だったの??? 王様が結婚もせずにある日突然「王子様」を連れてきて、民は納得してたの? 

そのことは、ヒュルケンベルグのような近衛兵など、ごく身近な人しか知らない情報だったらしい。そんなことある!? 王子様、人前に出たことがなかったの? この国って社交界とかそういうものはなかったの?

王子様が人前に出ないことに民は疑問を持たなかったの? いや、社交界デビュー前に暗殺されたことになったわけ? それとも王子様の存在自体が民には内緒だったの? 民は「王子が暗殺された」ことだけいきなり聞かされたとか?

あと王子様、名前は……? こんな場面でも王子の名前を出さないとかありえる? ヒュルケンベルクも知らなかったりするの? ここまで引っ張る王子様の名前にどんな秘密があるのか、期待値が上がりすぎて逆に不安になるんだけど(不安を力に変えろ!)。

うーん、母親がエルダ族だけど、エルダ族は王都では被差別民だから「王妃」の立場は求めなかったとかかなあ。でも王子を匿うにあたってはエルダ族の村を提供した、と。それでアンジェロくんに出会ったんだな。

もしかして本当に、アンジェロくんと王子様は異父兄弟だったり親戚だったりするのかも。だから顔も背格好も似ているのかも。

メタ的に考えると、エルダ族って「古代人」に最も近い種族なんじゃないのかな。「我々」の外見にいちばん近いから。惺教の目的が「滅びの戦を繰り返さない」ことにあるのなら、その惺教が「古代人」に近いエルダ族を「不浄」な種族と扱うのもわかるし。

ちなみに王子の暗殺者は本気で王子を暗殺するつもりだったのに、なんらかの護りがはたらいて呪いになったってことだったけど、その護りって何だったんだろ。国王もたいそうな魔法の使い手だったというから、王の守護だったのかな? あるいはエルダ族にかかわる守護だったのかもしれない。

フォーデンがアンジェロくんについて「またしてもエルダ族が邪魔しおって」みたいなことを言っていたのが気になる。「またしても」ということは前回も邪魔された経験があるということで、その前回というのが王子の暗殺失敗のことだったのかなと。

いや、フォーデンは王子の暗殺失敗を知ってたのかな? 「王が死んだし跡継ぎはほかにいない」と本気で言っていたように見えたし、レラがそこまで報告していなかった可能性もなきにしもあらず?

ちなみに影武者案を最初に出したのはバジリオくんだったが、なぜ彼はアンジェロくんと王子様が似ていると知ってたんだっけ……?

 

今回ようやく目覚めた王子様。目覚めたら月日がだいぶ過ぎていて、父親は死亡、自分の偽者が選挙戦で人気を集めているとか知ったら大混乱ではないのか。早いとこ対面して事情を説明しないと、アンジェロくんたちが反逆罪にされかねない。

 

 

レラとジュナ

もう~~~~不穏な空気を即回収してくれるよな!! しかもいちばんこうなってほしくないと思ってた形で!!!

前回記事でわたしが何を書いてたか振り返ってみようか!

でもルイが犯人ではなかったなら、王子に呪いをかけた実行犯は誰なんだろ? ここで真犯人として新キャラが登場するのはちょっとアンフェアな気もする。

目撃された犯人は子供のような体格で、しかも非常に複雑な魔法を使っていたから、当時天才少年だったルイに疑いが向いたんだよね? ルイと同年代で魔法の天才って、支援者以外の既存キャラだとガルーダレラしか思いつかないんだが……。

これだけ支援者の枠が埋まってくると、残りの1枠「狂戦士」がレラだとは思えないわけ。じゃあレラは「支援者」にはならない? とすると考えられるのは死亡か、もしくは裏切り? ヤダー!!!!!

舞台上で最も哀れな役者「メタファー:リファンタジオ」プレイ日記8 - なぜ面白いのか

 
裏切り(正確には裏切りではないけど)かつ死亡じゃねーか!!!!! ヤダー!!!!!!!!!!!!

ペルソナシリーズの過去作は「推理ゲーム」として作られていたわけではないと思うけど、アトラスとしては「ミステリとして見た場合にフェアな作品であることを心がける」という基本スタンスがあるものだというのが、わたしの印象だった。だからここにきて「王子に呪いをかけた真犯人は、ここまで一度も登場していない新キャラでした!」という展開はないだろうという謎の信頼があったんだよね。

そうなるともうレラしか思いつかず、支援者枠問題やアーキタイプ解説書問題から考えてもレラが加入する気配がなかったこともその説を後押しした。前回記事でも書いたとおり、暗殺者の体格が、羽根を隠しているようにはみえないところは若干アンフェアじゃね? という気はしたけども。まああそこで羽根がチラ見えしてたら犯人がルイではないと最序盤でわかってしまうからな。

 

もうね、つらい。

何がつらいって、今まで「1秒だって自分の人生を他人に任せたことがない」と言ってきたジュナは、実際にはずっとレラによって守られる人生だったってこと。

もちろんそれはジュナが他人に人生を「任せた」ことにはならないけど、それでもどれほどの衝撃だっただろう。

しかもそのことは、ジュナが「1秒だって自分の人生を他人に任せたことがない」と言い切れるような生き方をするために、「レラの人生を他人に握られ続けていた」ということをも意味する。なんという凄まじい皮肉。

それを、死の間際に知らされるということは、もうどんな形でも埋め合わせることはできないということだ。

なんで年の瀬にこんなことするんですか?????

せめてレラの最期の願いをかなえることが、ジュナにできる唯一の恩返しといえるだろうか。

レラのおかげで王子暗殺事件の真相と惺教の闇はだいぶ暴露された。これで選挙戦は、実質ルイとアンジェロくんの一騎討ちに持ち込まれたことになる。惺教の選挙基盤を、まさかアンジェロくんが引き継ぐことになるとはね。

あと気になるポイントとしては、レラは「滅びの戦」について知ってたっぽいこと。

あと四色いるんですかね

レラが惺教に深くかかわっていたなら、惺教が秘密にしようとしていたことも知っていてもおかしくないか。できれば意味ありげに「滅亡戦争」とか言うのではなく、そのへん詳しく語ってほしかったんだけど。

というかわたしは魔法学院弾圧の話を聞いた時から、いつか魔法学院跡地をダンジョンとして攻略する日がくるに違いない! と楽しみにしていたのだけど、それが今回のミッションになるものだと思っていたのだけど、なかったな!? まさかの着陸即ボス戦。工数が削られたのか?

まあ、レラももう余命いくばくもない感じだったしな。ここから10日くらいかけてダンジョン攻略してもらう余裕はなかったのかも。

 

 

ルイとの対決

この流れを読んでいたルイから、果たし状が。

なるほど、結局力こそパワー対決になるのね。それが「王位争奪戦」の幕引きになるのね。

前回わたしはルイが死んでしまったものと思ってこんなことを書いていた。

わたしはルイからの圧迫面接時に「フォーデンに死を与える」宣言をされたとき、

フォーデン死亡

→ギドがフォーデンの選挙基盤を引き継ぐ

→引き継いだが、小物すぎてガタガタに

→惺教はルイに不正を暴かれて没落

→選挙戦はアンジェロくんとルイの一騎討ちに

みたいな流れを想像した。

舞台上で最も哀れな役者「メタファー:リファンタジオ」プレイ日記8 - なぜ面白いのか


結局、当初想像したのに近い流れになったわけか。ギドのくだりにレラが入ってきたことで1日引き延ばされたけど。あと惺教の不正を暴いたのもルイとレラの合わせ技でとどめを刺された感じだった。

ここからは飛沫候補も含めたサバイバルレースになるのね。ゲームとしてはわかりやすくなったな。飛沫候補たちが、ルイではなくアンジェロくんならワンチャンあると思って挑んでくるのがだいぶうざいわけだが。

ルイの呼びかけに「王の魔法」が応えたのは驚いた。そんなインタラクティブな魔法だったの!? 「王の魔法」って自我があるものなの? ていうか王様は本当に「死んだ」と言える状態なの? いまだにこの世界の魔法に可能なことと不可能なことのラインがわからん。

あとルイはあれだけ強くてパワー至上主義者の割に、アーキタイプという未知の力についてアンジェロくんたちに尋ねようとしないのはなぜなんだろう。配下に加わった人が未知の力を使えるのなら、普通は「どうやって使ってるの?」「自分も使いたいんだが?」的なことを質問すると思うんだよね。

ルイにとっては未知の力ではないということだろうか。古代史を履修済みならその可能性はある。ルイもアーキタイプを使えるの? それとも使えないけど対策をとる自信がある?

 

 

モアくんは何者なのか

ここにきて、モアくんの秘密に迫る情報が小出しにされつつある。

まるで時が止まったように

ちょっとここでモアくんについての考えを整理しておくか。

①モアくんは未来人だよ説

ゲームを始めた当初はこれかなと思っていた。もしくは未来視できる人かなと。

幻想小説」はこの世界の未来で、モアくんは何らかの方法で未来を知り、しかしその記憶をなくしているという説。

 

②モアくんは古代人だよ説

ビルガ島を攻略しながら考えたのはこれ。モアくんは古代世界に生きていた人で、当時の知識を用いて「幻想小説」を書いた説。

でもモアくんはクレマール族、つまり他種族に分化した後に誕生した人である。だから古代人そのものである可能性は低い。

ただし何らかの方法で古代世界を知っていたのは間違いなさそう。

 

③モアくんは若き日のユトロダイウスだよ説

今考えているのはこれ。むしろもっと早くこの説に気づくべきであった。

王もモアくんもクレマールで、角の形状も似ている。髪の色も近い。

参考画像

若き日のユトロダイウスなら魔法学院設立にかかわっていてもおかしくない(魔法学院がそんなに新しいものだったのかわからないけど)。

モアくんがユトロダイウスだとしたら、彼の亡くした「大事な人」というのは、たとえば王子様の母親とか? モアくんくらいの年齢の頃にもうその人を亡くしていたのなら、王子様の年齢と整合性がとれないか。

いやモアくんが本当に「若き日の」ユトロダイウスとも限らないしな。近年のユトロダイウスがモアくんの形で分離するときに若き日のイメージで創ったのかもしれないし。アンジェロくんにはこの姿で見えているというだけのことかもしれないし。

とにかくモアくんがユトロダイウスなら、彼の手元に「王の魔法」に関する書があるのも理解できる。本にsayuの名があるのはまだ謎だが。sayuは古代人(=我々にとっての現代人)で、ユトロダイウスはsayuから古代に関する情報を得ていたということかなあ。

で、ルイがニンゲン跋扈世界を望んでいることを察して、その対策としてアーキタイプを使える人材を集めるために「モアくん」を切り離してあの部屋を創ったとか。それも含めた「王の魔法」だった、とか。

現実にはトマス・モアの著作の登場人物がヒュトロダエウスなわけだけど、その逆をやっているということになるのか。ユトロダイウスがモアくんを創ったっていう。

王自身が「幻想小説」を書いておきながらそれを発禁処分にしたというのは、ちょっとよくわからない。あの内容が惺教的にまずいのはわかるけど。なんで書いたんだろうな。執筆当初は発表しようと思ってたのかな。

発禁処分にしておいて、それを王子様に持たせているのは……王子様を世継ぎと想定して、こんな世界を目指してほしいと思っていたってことかなあ。で、どうしてその本をルイが手に入れたのかという問題もある。

王は王子暗殺未遂後にやる気をなくしてフォーデンの言いなりになっていたという話もあったけど、そうだとしたら「王の魔法」はそれ以前に仕込んでいたのかな。惺教が精神に作用する魔道器を開発して王も意のままにできるようになったものだと思っていたのだけど、もしかして王は自ら「本体」をモアくんの方に移していて、この世に残っていたのは抜け殻だった説もありえるかもしれない。

自分が書いたモアくんへの第一印象が、

若干瞳孔が開き気味で顔色も悪いので、実は死んでるんじゃないかと出てくるたびに思ってしまう。

見る者が同時に見られる者に「メタファー:リファンタジオ」プレイ日記1 - なぜ面白いのか


こういう感じなのだが、ある意味で第一印象が正しかったのかもしれない。

 

 

12年前に何があったのか

これも一応整理しておこう。用語集を見ていると、12年前にいろいろ起こりすぎなのだ。

①パリパス族の暴動

まずはこれ。バジリオくんが瀕死になったところをレラに助けられ、ハイザメの息子が亡くなったときの事件。

バトリンによれば、この事件は惺教の魔道器実験により被験者のパリパスがおかしくなって起こったものだったという。

ここから、惺教は人の精神に作用する魔道器を開発していたことが窺える。

 

②王子様暗殺未遂事件

これも12年前。犯人はレラ。

レラは一方で王子暗殺を試み、一方で王子の治療にあたり、一方で暴動の被害者に手を差し伸べていたわけか。12歳の少女のメンタルにいろいろなものを背負わせすぎである。王子の治療やルイの取り調べをしながらよくボロを出さなかったよな。ジュナの命がかかってたしな……。

 

③王がおかしくなる

たしかこれも王子暗殺未遂頃からという話だった気がするんだけど、どこで話題になったんだったかな。

で、たぶんこの①と③にかかわってるのが「聖杯」なんだよな。

なんか……割と最近クリアしたゲームに、これと非常によく似た機能で非常によく似た見た目のものが出てきたよね?

用語集の説明を読んで「へあ!?」と声が出てしまった。お前が諸々の原因かい!!

これをパリパス相手に試用して、暴動が起こったんだろ? それでうまくいったから、今度は王に使ったんじゃないのか。で、こんなチートアイテムが入手できたとなったら惺教が勢いづくのも当然だ。

これが神器、すなわち古代に作られた道具だとするならば、この聖杯も「滅びの戦」の原因のひとつだったりするんじゃないのか。

 

フォーデンのセリフから察するに、ルイが軍で目立ち始め、惺教にとって邪魔になり始めたのもこの少し前からだ。

セリフでは「10年前」となっているが、王子襲撃事件の「容疑者」ルイを調べたときのことだから、おそらく正確には12年前のことではなかろうか。

たぶんルイは12年前に「幻想小説」を手に取ったか何かのきっかけでこの世界の秘密を知り、そこから今の思想に至ったのではないか。

 

 

フィデリオとバジリオ

最後に、あとまわしにしていたこのふたりについて。

はぁ……イタリアン兄弟……。

前回わたしが何を書いていたか確認すると、

フィデリオくんが死亡してバジリオくんが加入する」もしくは「思想の違いによりフィデリオくんとバジリオくんが敵味方に分かれて争うようになる」みたいなことを想像していた。

今となっては後者はなさそう、ということは……

舞台上で最も哀れな役者「メタファー:リファンタジオ」プレイ日記8 - なぜ面白いのか


うん、そうだね、回収が思った以上に早かったね……。せめて兄弟が敵味方になることがなくてよかったよね。

フィデリオくん、好きだったのにな……。たれみみかわいかったよね。鎧戦車で一緒に過ごして、お守りももらったのにな。形見になっちゃったな。形見になるかもしれないと思ってたからこそ一緒に過ごした部分もあったわけだが、本当に形見になると……悪い、やっぱつれぇわ。このお守りはバジリオくんに装備させよう。いややっぱりバジリオくんは前衛にいると攻撃力アップのアクセサリつけな(非道なプレイヤー)。

わたしの推しキャラは大体死ぬ、だからクリアするまで推しなんてつくらない方がいいってわかってたのにな……ハハ……はぁ……。

知的な少年キャラはそれだけで好きだし、それでいて口を開けば話し方はひねくれた青年って感じがよかったし、目の前の事実とルイへの忠誠への板挟みで迷っていたのも好きだった。

もしかしたらバジリオがいなくてフィデリオひとりだったら、もっとあっさり鞍替えしてたかもしれないね。鞍替えしたらバジリオもルイの標的になってしまうとわかっていたから踏み切れない部分もあったのでは。そう考えると、レラとすごく似たキャラだ。

ただバジリオがいなければ、「弱い人こそ守らなければ」という発想に至らないままだったかもしれない。今のフィデリオがいるのはバジリオがいるからこそだ。

しかし最期まで、どうしてこの外見年齢で止まっていたのかわからなかったな。そういう種族ってわけでもないはずなのに。

最期だけは、自分の理想どおりに生きられたのかな、フィデリオくん。

やっぱりフィデリオくんも、「機会の平等」だけではなく「誰もが平等に生を享受できる」世界をもとめてたんだな。

でもたしかに弱い立場から努力して力を手にした人も、自分が努力したからこそ、自分と同じ立場になれない人のことを「努力が足りない」「弱いのが悪い」と考えてしまう描写はリアルかもしれない。それでも彼はそこから「弱者切り捨ての世界を理想とするのは間違っている」と自分で気づくことができた。

バジリオくんのアーキタイプ覚醒はフィデリオくんとふたりでひとつっぽくてすごく好き。きっとフィデリオくんのMAGが、いつでも傍にいてくれるよね……。

はー……これで新レシピ解放か……(そこ????)。

ブライハーヴェンの酒場で言われてたもんね、マグヌス兄弟の弟は料理ができるって。

しかし狂戦士めちゃくちゃ強いな。チャージからのジンテーゼで、ドラゴンもドン引きするレベルの大ダメージが出たぞ。

フィデリオくんの分も頑張って育てるからな、活躍してくれよな。

 

前夜祭と記事を分けたというのに、気づいたら10000字書いてたよ……。それだけ一気に事態が動いたし、こっちのメンタルもガンガンに揺さぶられたってことだよ。

さあルイとの決闘まで猶予は10日、何をして過ごそうかな!

 

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