「ホグワーツ・レガシー」クリアしたー!!!
なんかもう最後は一気にクリアまでいってしまった。
まだマーリンの試練とか宝物庫とか、やり残したことはいろいろあるのだけど、ひとまずエンディングまで見てきたところ。
なるほどこの世界が「ハリー・ポッター」の世界につながってるんだなあ。危なくないかな……
本日は攻略中にわたしが知りたかったけど検索しても出てこなかった情報をメモした後、ネタバレ警告を挟んで主にセバスチャンくん絡みの感想を書いていく。
初回感想はこちら。
アロホモラでの開錠のコツ
最初にアロホモラを覚えてミニゲームが始まったときの困惑よ。何をどうすればいいかわからん!! 何が正解なのかがわからん!
どうしようもなくてここは情報を検索した。しかし攻略サイトを読んでも何が正解で何を目的としてどうすればいいのかがいまいちわからん!
要は赤と緑を同時に点灯させた状態で2秒くらい待てばいいということなのだけど、それだけ言われてもわからないんだよな。たぶんこれについては動画で見るのがいちばんわかりやすいので、アロホモラの解説だけを収録した短い動画を貼っておく(わたしもこれを見て解決した)。
で、ここまでは検索すれば出てくる情報。
わたしがもっと早く知っていれば楽だったのにと思ったのは、ミニゲームにおける赤と緑の正解位置は、360度すべてが候補になっているわけではなく、上下左右+その間の斜め部分の合計8か所だけだということ。
最初はすべての角度をゆっくり慎重にチェックしていたのだけど、それがわかってからは〇や◇の印のついたポイントだけをチェックすればよくなって、だいぶ楽にかつ速く開錠できるようになった。
みんな当然のように知ってるから書かれていないのかもしれないけど、とりあえず開錠に時間がかかっている人はそれを頭に入れておくと楽になるかも!
ヘンリエッタの隠れ家で閉じ込められた人へ
クエスト「ヒッポグリフの残す印」「ロココの救出」「鐘で解決」で訪れるヘンリエッタの隠れ家。
ここの地下室は、おそらくバグによって、ギミックを解かなくても扉を通ることができてしまう。しかし扉を通って地下室に入ることはできても、出ていくことができない。完全に詰みではないか。切羽詰まっていろいろ検索したのだが、必要な情報は出てこなかった。
とりあえず地下室のギミックの正しい解き方については、これも動画で見るのが早いのでどうぞ(地下室のところからスタートするようになっています)。
これを見ればわかるとおり、扉の上に隙間があるので、キューブをウィンガーディアムレヴィオーサで持ち上げて隙間を通し、絵の描かれたプレートの上でインセンディオして着火すればよい。
しかしどういうわけか(たぶんバグで)、プレートの上に自分が乗った状態でインセンディオすると扉が一時的に開くんだな。しかし開いた扉はすぐに閉じてしまうので閉じ込められる。
もうリセットするしかないのかと思ったけども、大丈夫!!
部屋の奥にキューブがあるので、それを扉の隙間から通して外側に落とし、扉の手前から着火すれば届く。これで正常に開錠できるので、堂々と帰ることができる。
はい、というわけで微妙な攻略情報は以上。
ここからはネタバレ全開でエンディング後の世界について語るので、攻略情報を求めておこしになった方はこちらでお帰りください。
未クリアの人は去ったな?
セバスチャンに明るい未来はないのか
前の記事で、というか昨日の記事で「闇堕ちしそうな友人が心配で眠れない」と書いて早々に、友人が闇堕ちした。つらい。
前回わたしは、セバスチャンに必要なのは頼れる保護者だと書いた。しかし彼のそばにいるのは、彼と同世代の、彼と同じくらいに未熟な少年なのだと。
しかもその未熟な少年は、セバスチャンに内緒でとっくに闇の魔術に手を染めており、ランロクの信奉者どもを100人以上抹殺し、自室に飾る絵を増やしたいという理由でならず者の野営地を襲って略奪の限りをつくし、民家の鍵をアロホモラで開錠しては、その場に家人がいようが関係なく金目のものを奪っていく、倫理観がぶっこわれた、退学どころかアズカバンの刑期が1000年くらいになりそうな少年である。
止められるわけがないんだよなあ。
ポピーやナティのクエストが、困難を迎えながらもハッピーエンドに終わったのと実に対照的である。つらい。彼女たちとセバスチャンは何が違ったのか。
何かを守りたい気持ちは、きっとみんな同じだった(ポピーは動物たちを、セバスチャンはアンを守りたいと思っていた。ナティは父親を失った経験によって、今そばにいる人たちを守りたいという気持ちが強くなっていたはず)。
シメオンくんという倫理観ぶっ壊れ戦闘マシーンがついていたのも全員同じ条件だ。
じゃあ何が違うかって、やっぱりまわりの大人たちの違いがいちばん大きい。
ナティは父親を失ったつらい記憶を抱えているけれど、父親に愛されていた記憶もちゃんとある。母親のことも口うるさいと感じているが、それが彼女の愛情ゆえのものだということも理解している。まわりの大人たちの心配をよそに危険なことに首をつっこみまくるナティはめちゃくちゃ危なっかしいのだが、最後には母親が助けに来てくれた。
ポピーは実の両親が密猟者だったという衝撃の事実が判明するも、しかし育ててくれた「おばあちゃん」からしっかり愛情を注がれていたのがうかがえる。おばあちゃんは魔法生物学者らしく、その知識はポピーにも受け継がれている。彼女も無謀オブ無謀な作戦を立てるが、おばあちゃんの知識とケンタウルスの力を借りて絶滅危惧種の保護に成功した。
ふたりとも、なんだかんだでまわりの大人の愛情を信じているし、彼らの助けを借りることができている。
しかしセバスチャンのとこのソロモンときたらどうだ。
アンとセバスチャンを保護しなければという気持ちがないわけではないのだろう。実際にアンはソロモンになついていたところを見ると、アンに対しては愛情をもって接していたのかもしれない。
でもセバスチャンに対しては、愛があるように見えなかった。少なくともセバスチャンはソロモンからの愛情を感じていなかった。
子供の前で実の親の悪口を言うな。
子供の大事にしているものを全否定するな。
子供と意見が合わないときは、なぜそう考えるのかちゃんと話し合え。
子供のことを人格を持った個人として尊重しろ。
おめーらに圧倒的に足りないのは対話だよ!!!! 文明社会に生きる者なら暴力ではなくまず対話をしろ、対話を。子供は未熟なんだから大人から折れろ。大人から歩み寄れ。それができてたらこんなことにはならなかったでしょ???
なんでおじさんの方から攻撃してくるんだよ!!!
亡者 vs ソロモン vs セバスチャン・シメオンの三つ巴ではなく、亡者・ソロモン vs セバスチャン・シメオンのタッグになってたじゃん。ゲームシステム上仕方ないんだけど、亡者を従えてるのは完全にソロモンの方に見えたからね。
ソロモンが「まず亡者を始末しよう! 話はそれからだ!」と仕切ってくれたらもっとマシな結果になってたと思うよ。わたしもまさかおじさんがガチギレしてこっちに攻撃してくるとは思わなかったからあそこは焦ったよ。おじさん、亡者は完全スルーでこっちばかり攻撃してたしな。たぶんあれ、シメオンくんがあの場にいなかったらセバスチャンは亡者かソロモンに殺されてたんじゃないかな。
セバスチャンにしてみれば、アンを救うための唯一の希望(だと思っているもの)を破壊され、しかも亡者と一緒におじさんが襲ってくるわけ。
10代の少年なら、ここまでのいろいろな積み重ねもあって、あと闇の魔術による精神への影響もあって、「死ねよ!」って本気で思って口に出しちゃっても仕方ないシチュエーションじゃないかなあ。いやもちろんそんなこと言ったらだめだよ。もしそんなことを言って、直後に本当に相手が死んでしまったら一生引きずるよ。呪いってそういうものだから。でもセバスチャンがやってしまったのって、そういうことなんじゃないのかな。
親の愛情に飢えていたのに(親の愛を「知らなかった」わけではないんだよな。知っていたのに「失った」んだ)愛してもらえず、親の悪口を聞かされて育ち、大切な妹と引き離されて(ソロモンはアンを遠くに連れていこうとしていたし)、妹を救う手段も奪われてしまった10代の少年が、絶望の末に保護者に対して「死ねよ!」と言ってしまった。そういうことだと思うんだよ。
でも彼の言葉は強い魔力を持っていて、彼は闇の魔術をものにするだけの努力も重ねていて、その言葉は現実になってしまった。そういう悲劇だったんじゃないかな。
だとすると、「そんなつもりじゃなかった」という彼の直後の言葉もわかるんだよ。
本当にそんなつもりじゃなかったんだよ。魔法が発動したということは一時的な殺意は本物だったのだろうけど、それは「カッとなった」以上のものではなかったと思うんだ。
そんな彼をさあ、アズカバン送りにはできないわけ。
(もしセバスチャンをアズカバン送りにするなら、まずシメオンくんが刑期1000年で収監されるべきなんだよ)
だからわたしはセバスチャンを引き渡さなかった。
でもセバスチャンはもう笑ってくれない。
アンは兄を拒絶し、いなくなってしまった。
闇の魔術に強烈な拒否感を持つオミニスもセバスチャンをすぐには赦せない。
あんなのでも一応保護者だったソロモンは亡くなった(眠っている間に亡くなったということになっているらしい)。
エンディングに、セバスチャンは出てこない。作中でいろいろと細かい分岐(寮ごとの限定イベントってやっぱりあったんだね!?)のある今作のこと、彼をアズカバン送りにしない場合の分岐としてエンディングに登場させることは、技術的には可能だったはず。でも彼は出てこないのだ。
お祝いの席に顔を出す気にはなれないのか。
もう並んで授業を受けることもできないのか。
O.W.L.は受験できなかったのか。
アズカバン送りにならなかったとしても報いは十分に受けている気がする。このあとどうなるんだろうな……。
せっかく才能もあり努力もできる彼が、明るい未来を閉ざされてしまったのなら悲しい。
これはラスボス戦後にあの村のサロウ家に置かれていた手紙(もっと前にあったのかもしれないけど、わたしは村が襲われたあとここを訪れたのはラスボス戦後だった)。
これを読むと、アンはアンで混乱していることがわかる。ここで「時間が必要だ」と判断できるあたり、彼女の方がセバスチャンよりもずっと大人だ。そんな大人な彼女なら、もしかしたらセバスチャンと再会できる日がくるかもしれない。
(しかし彼女は保護者を失い、頼れる人もおらず、学校は休学中で、収入もなく、呪いを抱えて、これからどうやって生きていくんだろう)
この手紙がフクロウに託されることはなかったけれど、たぶんアンはシメオンくんがこの手紙を見つけることを見越してたんじゃないかな。シメオンくんがこの村のあらゆる鍵を開けて家探ししていったことはよく知られているだろうし。シメオンくんがその手紙をセバスチャンに見せるかどうかはもう、シメオンくんの意思に任せたのだろう。
そしてたぶん、我がシメオンくんはこれをセバスチャンに届けたと思う。
もうセバスチャンとイベントで会話することはできないけれど、彼がまた希望を持って生きていけるように、これからはシメオンくんたちが支えていけるといいな。二度と彼を孤立させてはならない。「闇の魔術だけが希望」だと思ってしまうような状況にはもうなってほしくない。
しかし闇の魔術がなぜ危険なのか、なぜ禁忌なのかがよくわかる、世界観設定説明のロアとしては本当によくできていた。
まあ使ったらいけんわな、こんなの……。シメオンくんも一通り闇の魔術を教わりはしたが、使ってはいない(ただし「才能」でいくつか解法してしまっているのでそっちは普通に使っている)。
アンの呪いとは何だったのか
で、結局アンの呪いって何だったんだろう。
ゴブリンの呪いではなくルックウッドによる呪いだったことは判明した。
つまり人間による普通の闇の魔術だった?(普通の闇の魔術とは)
じゃあ解呪の方法は普通に存在したんじゃないのか。元闇払いのおじさんがあれだけ無理だと言ったのだから本当に存在しなかったのか(でもソロモンは闇の魔術絡みのことは全部拒否してたっぽいし、過去の人脈を頼って解決方法を探したりしていたとは思えないんだよな)。聖マンゴで専門家にも見せたけどだめだったんだもんな。
ただマチルダ・ウィーズリー先生は呪い破りの専門家だったそうだし、闇の魔術に対する防衛術の先生だっているのだし、そのへんの先生方に相談していたら正攻法の解決方法を一緒に考えてくれたりしなかったかなあ。
どうもセバスチャンはホグワーツの先生方には相談してないっぽい。一度でも誰かに相談していたら、マチルダ・ウィーズリー先生は彼のことをもっと気にかけていたはず。
セバスチャンのまわりにいた大人たち、つまりソロモンや聖マンゴの専門家たちが、セバスチャンの目には「信用できない大人」に見えたんだろうな。だから「信頼できる大人に相談する」というオプションが消えてしまった。
シメオンくんの超人的な話術でセバスチャンを説得し、マチルダ先生に助けを求めてアンの呪いを解くことができないかな~~~~~。こっちには不死鳥もおるんやぞ。
呪いをかけた本人なら呪いを解く方法も知っていたかもしれないが、その本人はシメオンくんの手によって爆発四散してしまったからな。
イシドーラとセバスチャン
やはりイシドーラのストーリーとセバスチャンのストーリーは意図して似たつくりになっている気がする。
どちらも大切な人を救うために闇の魔術に手を出し、悲劇を迎えた。
どちらも周囲に反対されながら、あくまで良い結果を願って自分の信念に従って行動した。
どちらも闇の魔術に精神を蝕まれていた様子がある。
どちらも社会的に孤立した状態にあった。
セバスチャンがイシドーラの残した力に興味を持つのも当然の流れだったかもしれない。
そして、イシドーラはアバダケダブラで死に、セバスチャンはアバダケダブラを使ってしまった。
バカー先生はイシドーラを止めるため、咄嗟にアバダケダブラを使った。まだ闇の魔術が違法ではなかった時代だったのだろうけど、もう全然躊躇なく使っていた。
このへんはもう、意図的な対比だとしか思えない。
セバスチャンもバカー先生も、大切な人を守りたい気持ちは一緒だったはず。自分の身を守らなければ死ぬ危険性があったのも同じだったはず。殺意も同じだけあったはず。ふたりのアバダケダブラは、何が違うの? 時代だけじゃない?
わたしはバカー先生のアバダケダブラを見て、この相似の構図を見て、もしセバスチャンがあそこでアバダケダブラしてなかったら、ソロモンがセバスチャンにアバダケダブラしてたんじゃないかと思った。
ソロモンってもともと闇払いで、何かの事件で闇の魔術を使ってしまったことがきっかけで職を離れたんでしょ? ソロモンもブチ切れたら闇の魔術を使ってしまうタイプだったわけでしょ? たぶんセバスチャンへの態度は自己嫌悪的なものを含んでいたんでしょ? 最悪の似た者同士だったんだよね、たぶん。
話があそこまでもつれたら、もう悲劇は避けられなかった。だからそうなる前に対話をしろとあれほど……。
長々と語ってしまったけれど、オミニスの気持ちを尊重してセバスチャンをアズカバン送りにする人の気持ちもわかるのだ。セバスチャンがホグワーツに残った場合のオミニスの立場がしんどすぎる(いやアズカバン送りにした場合もしんどいのだが)。
セバスチャンがカタコンベで拾ったレリックは三体の骸骨がかたどられていたけれど、あの三体の骸骨はセバスチャン、オミニス、シメオンくんのアナロジーだよなあ。あんなデザインのものが人を救うためのアイテムであってたまるかよという感じだが、闇の魔術にしか希望を見出せなくなっていたセバスチャンにはあれがまさに希望の象徴だった。レリック=三体の骸骨が破壊された瞬間がそのまま、三人の関係が引き返せないところまできたことの比喩になっている。
自分は基本的に子供は未熟なのが当たり前な存在で、大人は子供を守るべきで、大人が子供に必要な支援を与えず孤立させる方向で動くのは最悪だと思っているので、何よりもあのおじさんが元凶という印象だった。だからセバスチャンをかばうような方向に思考がひっぱられている自覚はある。
これだけいろいろなことを考えさせられて、しかも現代社会への問題提起(社会的包摂と社会的孤立は現代社会のあり方を考える重要なキーワードである)にもなっているセバスチャンのクエスト、よくできているなあと思うと同時に、年の瀬になんという巨大ダメージを食らわせてくれたんだという気持ちもある。
わたしはこのクソデカ感情をどこへもっていけばいいんだ。
とりあえず「バルダーズ・ゲート3」の発売前に「ホグワーツ・レガシー」をクリアできたわけだけど、果たして発売前にわたしは精神を立て直せるのだろうか。
ひとまず今夜は寝込む。