はじめてのアサシンクリードをクリアするや否や、今度ははじめてのファイアーエムブレムに手を出してみた。
トレイラー動画を見て「これは絶対わたし向けのやつや!!!!」と思ったのだが、まさにわたし向けのやつだった。学園ファンタジー三国志。おっけー全部好き。シミュレーションゲームってそこまでたくさんやってないけどなんとかなるやろ!
このブログに訪問される方の何割かは「ゲームオブスローンズ」ファンだと思うので(作品を別の作品にたとえるのはあまり好きではないのだが、あえて)その方向けに書くと、このゲーム、かなり世界観がゲースロ寄り。もちろんあんなR18シーンのオンパレードではないし、首が飛んでいったり内臓が出たりはしない(CERO B だよ!)。しかしわたしはまだシナリオ前半にいると思われるがもうすでに、ゲームの舞台となっているあの修道院併設の士官学校は、ドロッドロの歴史と相当にヤバそうな宗教の上にかろうじて乗っかっているのだと示唆されている。
拮抗する力を持った三国の次期統治者が同じ学校に集まり勉学に励んでいるというシチュエーション。プレイヤーは教師として三クラスのうちの一つを担任する。仲良く学園ファンタジー生活を楽しんだあとは、絶対血みどろの戦争が待ってるでしょ。ともに学んだ同級生同士が殺し合ったりするんでしょ。いやまだそこまでいってないからわかんないけど、このトレイラーを見る限りそうなんでしょ! そういうの好物です!!! ……という人、このブログの読者さんには絶対いるでしょ!
入口はハリー・ポッターなのに出口はゲースロという地獄を期待して買ってみたわたしは、秒ではまりまくって教師生活を満喫している。プレイヤーによって展開が異なるこういうゲームは、プレイ日記をつけておくと楽しいんだ、わたし知ってる。
そんなわけで以下は久々のネタバレプレイ日記。
1年目8月までのネタバレあり。
青組(ルーヴェンクラッセ)を選ぶ
三クラスのどれを選ぶかで結構迷ったのだが、
・主従ものが好きなので騎士のクラスを選ぶとそういうのが見られそう
・弓の子がかわいい(弓使いキャラが好き)
・三國無双では魏(青)推し
などの理由で青組を選んだ。
この世界の固有名詞はドイツ語をベースにしていることはわかるのだが、黄色のクラスはヒルシュクラッセ Hirsch Klasse(雄鹿のクラス)とドイツ語を使っているのに、国の名前はレスター諸侯同盟 。レスター Leicester って難読で有名なイングランドの地名なんだけど、どうしてここだけ英語?(ていうか英語だろうがドイツ語だろうが Leicester で「レスター」とは読めんやろといつも思う)
さてウキウキで学園生活を始めたはいいが、始めて早々に学級名簿を見てワクワクした。何この不穏な学級名簿!!! 廃嫡とか叛乱とか不穏なワードが飛び交いすぎィ! さては生徒たち、なかなかの過去を背負った子が多いですね? 期待しちゃうよ!
そして本格的に授業が始まると、どの子も本当にいい子たちで先生は……先生は……。
正直、こんなにたくさんキャラがいたら自分のクラスの子だけでも覚えるのが大変なのではないかと思っていたが、すぐに全員覚えた。現実の人間は全然覚えられないのに
最初はきれいな顔の王子様にはあんまり興味ないな~と思っていたのに、アッシュくんのためにお菓子の買い出しに出かけるディミトリくんを見て「お前、ええ子やな……」と即落ちした。ちょろい。
ほかの子たちもみんなかわいい。特筆すべきは、これだけキャラがたくさんいて不快な言動をする子がいないこと。学園モノというとギスギスさせるのがリアルなんだろと考える創作者がかつては主流だったように思うが、そういうギスギス学園は創作物に求めてないから。このシナリオライターは本当に各方面への気の配り方が上手いと思う。国内コンテンツでは稀に見る水準。もちろん時には生徒たちの衝突もある。でもそれが不思議と不快ではない。わたしはアッシュくんとフェリクスの図書館でのやりとりに特に心を動かされた。スクショを貼ってみる。
騎士道物語大好きアッシュくんがお気に入りの、「ちょっと王道からは外れるけど面白い物語」。フェリクスがそれを見て「そんな物語は理想論だ」と否定する。お、ギスギス展開か? とわたしは少し身がまえた。ただここでも「お前の趣味は好きにすればいいが、俺はそういうのは好かん」と、あくまで not for me であるという主張。相手の趣味までは否定しないフェリクス。それすごく大事なことだよね。
そんな彼に、アッシュくんがどう反応したと思う? 「キミはこの物語の主人公にそっくりなんです」だよ! これはもう、本当にびっくりした。このシナリオライターさんは信頼できると思った瞬間だった。
こんなやりとりを経て、結局フェリクスはその本を持ち帰ることになる。アッシュくん、天使かきみは。そしてフェリクスもなんだかんだ言って、その本を読むことになりそうだ。たぶんこの続きは、二人がさらに仲良くなれば見ることができるのだろう。どうなるのか楽しみだ。
ちなみにうちのフェリクスは先生の個人指導によって魔法の才能を開花させ、現在魔法使いとしての道を歩み始めたところだ。
アッシュくんかわいい
一目見たときから「この子の担任になりたい!」と思わせてくれたアッシュくん。設定をいろいろ知っていくと、わたしの好きな属性てんこ盛りでびっくりした。
騎士のクラスにいるけど平民の出で実家は酒場、領主の養子になって読み書きを覚えて戦う訓練もして、努力で弓の才をのばして士官学校に入れてもらって、領主さまのこと尊敬してて騎士道物語が好きって……はい好き。もうだめ。先生がこの子を幸せにしてみせます!!!(スミレを貢ぐ絵文字)
上記のフェリクスとのエピソード以外にも、クラスメイトのみんなと仲良くしている様子がたまらない。アッシュくんとアネットが努力家タイプで、シルヴァンは天才タイプなのかな?
ところがほのぼの学園ファンタジーは、意外と早くゲースロみを帯びてきた。フォドラ教のこのヤバさは何なのか。レア様は絶対いずれハイスパロウ化するやろ。神に逆らう者=死という価値観を、ほとんどの者が当たり前のように受け入れているのが、現代視点から見るとヤバすぎる。いや、かつてのヨーロッパにおいてもその価値観はまかり通っていたのだが。
メインシナリオで最初にクローズアップされたのがアッシュくんだったのには驚いた。よりによって、彼の尊敬する養父が反乱を起こし、クラスメイトみんなで鎮圧に行くという流れ。
自分をここまで育て、士官学校にまで入れてくれた領主さまへの感謝も敬意も失ってはいない。でも学校の方針として、決められた「課題」はこなさなければならない。盗賊の討伐などではなく、育ての親を討伐しなければならなくなったアッシュくん。いきなりきっついのきたな……。
戦闘パートで倒した敵は実際に死んでいるのだと理解した瞬間。「せんとうふのう」じゃないんだ……。ハードモードだと、味方ユニットも死ぬとロストするみたいだしな……。
領主だけではなく、彼についてきた民まで殺してしまったアッシュくんとクラスメイトたち。どうやら実家の弟たちは無事だったようだが、これは帰りづらい……。
以来、アッシュくんはずっとふさぎこんでいる。レア様からもらった「緊張をほぐすハーブ」とやらをプレゼントしてみたが、依然としてしゅんとしたままだ。ていうかそのハーブ、大丈夫なやつなのか。
先生としては、領主さまのかわりに自分が彼の支えになってあげられたらと思うばかりだが、今のところスミレを育てることしかできないのがもどかしい。
それに、それから間をあけずまたとんでもない事件が起こってしまった。
シルヴァンとその兄
この話もまたきつかった。
兄を討たなければならない弟か……。どうやら彼の実家は、というかファーガスの貴族は一般的に、紋章を持たない者は後継者になれないらしい。それで紋章を持たないシルヴァンの兄は廃嫡された、と。
紋章というシステムをよく理解していなかったのだが、そういえばときどき攻撃時に何かマークが出る人と出ない人がいる。フェリクスはよく出る印象。
ちなみに主人公ベレト先生は「炎の紋章」の持ち主らしい。「ファイアーエムブレム」やんけ!! と思い至ってテンション上がった。いやそういうタイトルのゲームの主人公なんだし、当然か……(シリーズ初心者にもほどがある)。
自ら兄にとどめをさした(狙ったわけではなかったのだが、偶然うまくいった)シルヴァン。悲しいね……と思いながらイベントを見ていたら、なんかお兄さんがモンスター化した。マジで!? これってモンスターとかが出る世界観だったの?(そういえば技のなかに「モンスターに特に有効」とかいう説明があったような……)
まさかの展開に(シリーズ初心者ry)おろおろしながら、しかしこっちはフリー戦闘でレベルを上げすぎていたので、あまり危機感のないまま、最後はアッシュくんがモンスターにとどめをさしてしまった。きみ、強くなったよね……。近距離弓カウンター覚えてからガンガン敵倒してるもんね……。
これ、ベレト先生もいずれモンスター化しない? 大丈夫?
ひょっとして今後も「月刊不幸」って感じでクラスメイトに一人ずつ次々と不幸が降りかかる展開なのでは……。「入口がハリー・ポッターで出口がゲースロ」どころではなく、割と入ってすぐゲースロ感があるのだが、これきっとまだ序の口だよね……。期待していいよね?
わたしはこんなブログを書いている場合ではないのだ。すぐプレイに戻りたいのだ。しかしこれはきっとプレイの記録を残しておくとあとで読み返してたのしいゲームだということもわかっているのだ。二律背反なのだ。またときどき更新……できるといいな! 最近萌えがあちこちのジャンルにとっちらかってて忙しすぎるんだ。