発売をとても楽しみにしていた「百英雄伝」をようやく遊べるようになり、ちまちま進めている。
まだ10時間にも達していないが、ファーストインプレッションを語るなら「思った以上に幻想水滸伝だった」である。このゲームの購入者の大半が期待するものは「幻想水滸伝」であろうことを考えると、この方向性でいいのだろうと思っている。まあ、ご本人の作だしね!
新規IPなのに「あーこれはアレね」「あれはアレだと思えばいいのね」というお約束がスッと入ってくるのは、なかなかレアな体験で面白い。
いろいろと古いなと思う部分はあるのだけど、そういう古さを含めて懐かしく楽しめる人向けのゲームってことだろうと思っている。
わたしにとって幻想水滸伝シリーズは、それまでRPGといえば「FF」や「DQ」しか知らなかった自分に新しい世界を見せてくれた記念碑的な作品だ。「わたしが知らないだけで世界にはまだまだ面白い作品がたくさんある」といろいろな作品を遊ぶようになったきっかけの作品でもある。
まだそんなに語れるほどストーリーを進めていないのだが、ひとまずここまでの話の印象を書き残しておくことにする。
村が燃えるところまでのネタバレ注意!!
(村が燃えるのは当たり前なのでネタバレにはならないという風潮)
幻想水滸伝シリーズの内容にも言及しているのでそこも注意で!
英雄たちについて
まだ全然「英雄」ではなく一地方の警備員にすぎない彼らだが、ゲームシステムが彼らのことを「英雄」と呼んでいるのでひとまずそう呼んでおく。
序盤の登場人物たちのあまり緊張感のない会話、非常に繊細で重要で人命を左右しかねない選択(主人公の仲間になるか否かとか)をその場のノリでしてしまうあの感じが、めちゃくちゃ幻想水滸伝で懐かしい。
ノアくんは能天気であまり物事を深く考えず、実にお人よしな主人公だ。簡単に人を信じると言うが、まだ信じるに足るだけの親交もなく、プレイヤー側の信用を得るエピソードもないキャラクターに対してただ「信じる」と言われると、今まで悪い人に騙されなくてよかったね以上の感想が出ない。実際、ノアくんの故郷はいい人しかいない感じだったし。
でもたぶんこれから裏切りやら理不尽な二択やらに出会いながら、薄っぺらい信頼から本当の信頼へと変化していくのかなと思っている。
セリフなし主人公だとこういうつっこみどころは発生しないんだよなー、ということに今気づいた。幻想水滸伝1や2の主人公も相当なお人よしだったと思うけど、セリフがないから彼らが内心どう感じていたのかはプレイヤーに委ねられるもんね。
リャン先輩のあのノリはウザい以外の感想が出ないが、わたしはこの子を好きになれるだろうか。戦闘中の元気いっぱいな掛け声は好きなんだけどな。でも故郷に帰ったときに同意なく恋人宣言されるのは迷惑すぎる。昔はこういうのが「面白い冗談」だったのかな……。
ナナミの言動もまあまあウザかったが、彼女は主人公の幼馴染であり、「お姉ちゃん」であり、「私が弟を守る」という姿勢が一貫していたからこそ、愛すべきキャラになったんじゃないかな。リャン先輩は出会ったばかりなのに距離感がなさすぎる。
まあまだ序盤だし、今後の展開を見守るしかない。
セイくんは配色からしてジョウイポジションの子なのかな。立場的にはクリスに近かったりするのかもしれない。
このままいくと敵対まっしぐらっぽくて涎が出ちゃうな(正直な感想)。
どの程度ガチで敵対するのか、それともほどほどの殴り合いの後にノアくんたちの味方につくのか、加減に期待である。そこも含めてジョウイなのかクリスなのか、まだ不透明だ。
自称ヒーラーのフランチェスカは、現状パーティメンバー唯一のヒーラーなので常時連れまわしている。しょっちゅう豹変しては取り繕っているが、もうパーティ全員に二面性はバレバレなので別に取り繕わなくていいだろと全員が思っているはずだ。
ずいぶん語彙の少ない子が仲間になった。馬賊っていうのはあれか、暴走族みたいなもんか? まだこの世界で馬を見たことがないから、それなりに貴重な乗り物だと思われるのだが、若い子がホイホイ乗れるようなものなのか。
やたらとみんなが「これから悪いことが起こる」的なことを言うが、このゲームを買う人の100%がこれから戦争が起こることを想定しているはずなので、何もかも知ってた速報である。
クロトくんは狩人らしいが、Lレンジからかなりのパワーで敵をバスバス射抜いてくれるので重宝している。
ほかにも自称正義の魔法少女とか、お友達に乗った女の子とか、出るゲームを戦国無双と間違えた? みたいな青年とかも仲間になったが、基本的に子供を積極的に戦場に連れ出したくないので、女の子たちはあまり出番がないかもしれない(縛りプレイをしているわけではないから、ゲーム的に有用だと判明したら使うかもしれない)。
メインクエスト中のイベントで、必須以外の同行者がちょいちょいセリフをはさんでくるのは感心してしまう。結構な数のセリフが用意されていそうだ。今のところ「そのキャラの持っている背景からでないと出てこないセリフ」はなくて、汎用セリフっぽいのにボイスがついているだけだけど。それでもすごい作業量だ。
世界観について
音楽や風景も幻想水滸伝っぽいところがあって実に懐かしい雰囲気だ。
「魔導レンズ」とやらがこの世界の「紋章」なんだな。ちょっとSF的な要素も入っているようだけど。この世界にもアラグみたいな古代文明があるのか。
でもこの遺跡ギミックの視認性の悪さは「古代だから」ではすまされない。
なぜスイッチを踏むと現れるギミックの色が、背景色と同じなんだよ!! なんで監督さんはこれにOKを出しちゃったんだよ!! △が全然見えなくて、〇と□だけを押して味方から「お前には才能がない」とかボロクソに言われてショックだったわ!
今時のゲームって色を使ったギミックの視認性とかアクセシビリティとかめちゃくちゃ配慮されてるものが多いから、令和の時代にこんなのが出てくることにびっくりしてしまった。
で、「原初の魔導レンズ」というのが「真の27の紋章」みたいなものなのかな。主人公たちがそれを宿していくことになるんだろうか。「人の手には余る」とか言われていたけども。
諸国連合と帝国は過去にいろいろあったが、最近は友好関係を結んでいるらしい。
諸国連合警備隊のノアと帝国側のセイも共同で調査活動をしたわけだが、これ帰宅したら絶対裏切られて拠点が滅んでるやつでしょ? と当然のように思っていたら滅んでいなかったのでとても驚いた。そうか、そこまで性急ではなかったか。
なんだかよくわからない小評議会めいた会議で、着々と不穏な空気が撒かれている。この会議参加者の何%が最後まで生存してるかな~。
そういう流れでノアくんが故郷に帰る話になったので、これは絶対故郷が燃えますわ!!! とわくわくしながら向かったわけだ。
どうやらノアくんのお父さんもそれなりに「英雄」だったみたい。でも両親はもう亡くなっているのかな?
のどかな村の様子とノアくんが歓迎されている様子をたっぷり見せられてから、期待どおりにいざ着火!!!
ヒャッハー!!! 戦争だー!!!!!(まだ)
よーしよしよしよし!!!
国境付近の帝国側の村で、諸国連合の警備隊が暴れてた! ってことにして侵略のきっかけにするつもりみたい。
だいぶ雑な作戦と雑な買収なのが気になったが、とにかく文字通り火種は撒かれた。
帝国側にいる国境常駐の警備隊全員を買収したの? とか、帝国側の国境付近の村が無事だとあやしまれるから本当に火をつけないといけなくならない? とかだいぶつっこみどころはあるのだが、まあ戦争さえ始まってしまえばそのへんはどうでもよくなるものかな、実際のところ。
しかし今作の村焼きはずいぶんマイルドで、村人はほぼ無事っぽいしノアくんの妹は不在だったらしい。なーんだ。いや家や財産を燃やされた被害だって重大だけども、プレイヤー側にはあの村に大した思い入れはないし(プレイヤーが数十時間を過ごした拠点が燃やされたらショックを受けると思う)。
あのヒュースバイン様とやらも「ブタは死ね!!!」とか言うタイプではなさそうだし、まだあんまり「帝国許すまじ!」みたいな空気にはなっていない。
だいぶマイルドとはいえ一応村が燃えたので、この日は安心して眠ることができた(??????)。
ここからいよいよ話が動いて、対立構造が見えてくるのかな。早く拠点で釣りをしたり料理対決したり(ある???)演劇したり(台本を発見して叫んじゃった)したい!!!!!
ってにっこりしちゃったやつ
なお幻想水滸伝シリーズでわたしが好きだったキャラは、当然ながらナッシュである。